慢性腎臓病(CKD)を抱えながら”健康寿命”を延ばすためにできる通院以外の方法とは
こんにちは、純炭社長の樋口です。
このブログを最初に書いたのはちょうど1年前の2020年10月。
そして加筆修正している今日は2021年10月10日。
医療従事者へのワクチン接種が始まったのが2021年2月からですから、当時は重症化に怯える日々を送っていたのかも知れません(喉元過ぎれば熱さを忘れるですね)。我々がおかれた状況は刻一刻と変化していきますが、このブログ記事では透析に入らずに天寿を全うするための(普遍的な?)方法をまとめてみました。
「我思う、ゆえに我あり」
この言葉で有名な哲学者デカルトは、この世に確実に存在しているのは「物質」、「魂」、「神」の三つだけであり、人間は「物質」と「魂」が融合した(唯一の)存在だと説いています。日本人にはピンとこない考え方かもしれませんが、欧米では「肉体は魂の乗り物」という考え方が普通なようです。そこで今日は、魂の乗り物である肉体の寿命について考えてみたいと思います。
二つの寿命
健康寿命という言葉を聞いたことはありますか?誰の手を借りなくても普通に日常生活をおくれる年齢が「健康寿命」です。直近の統計では2016年の健康寿命が厚生労働省から発表されており、男性72.14歳、女性74.79歳となっています。
平均寿命との乖離
一方、同年の平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳。
平均寿命と健康寿命の差は「健康とは言い難い期間」となり、不健康な肉体に魂が閉じ込められている期間が、実に男性8.84年、女性12.35年もあるのです。ちょっとビックリする年数ですよね。
慢性腎臓病はどちらの範疇?
幸いなことに慢性腎臓病(慢性腎不全)は自覚症状がないので、eGFR(推算糸球体濾過量)の低下速度を緩やかにして透析を回避すれば、たとえ病名を告げられて薬を飲んでいたとしても、痛みのある病気や寝たきりの病気に比べたら「健康寿命」の範疇といえるのではないでしょうか。
【参考】図表1-2-6平均寿命と健康寿命の推移 -厚生労働省
腎臓病でも「健康寿命」を伸ばすには
腎機能が低下している原因を知り、取り除く
遺伝性の嚢胞腎や腎臓がんなどを除けば、腎機能が低下する原因は腎臓以外にあります。糖尿病による高血糖が腎臓の血管を傷つけてしまう「糖尿病性腎症」、高血圧が原因の「腎硬化症」、免疫異常で炎症がおきる「慢性糸球体腎炎」の三つが代表的。対処法としては、「野菜や肉・魚を先に食べて炭水化物は最後に食べる、食後の運動、服薬といった方法で血糖値の上昇を抑える」、「減塩や薬で高血圧を是正する」、「ステロイド剤で炎症を静める」といった方法があります。
最近の研究では「便秘を改善すると腎機能の低下が抑えられる」ことが分かり、腸内環境と慢性腎臓病の関係が注目されています。
食事
きよらブログでは数々の食事法を紹介しているので各論はそれぞれのブログを読んでいただきたいのですが、要点としては「減塩」、「無機リンなどの食品添加物を避ける」、「AGEを多く含む揚げ物や電子レンジ加熱を控える」、「たんぱく質は単に控えるのではなく、動物性・植物性・アミノ酸スコアに注意して食材を選ぶ」、「油はEPA/DHAやえごま油・亜麻仁油などのオメガ3を加熱せずに摂る」などなど。
【関連記事】
・慢性腎臓病(CKD)患者は食品添加物に要注意!
・腎臓病の原因でもある食事由来のAGEを減らすコツ
・慢性腎臓病(CKD)の人はどんなたんぱく質を食べるべきか、世界腎臓病学会で報告されたレポートとは
・きよら通信vol.18-冬に摂りたい油の話
運動
毎日の歩数が多いほど健康に良いという医学的データがつい最近になって報告されました。でも、1日1万歩を歩こうとすると2時間くらい必要ですよね。そんなときにはインターバルウォーキングがおすすめです。「普通の歩幅よりも5~10センチくらい大股で3分間歩いたら、普通の歩幅でゆ~っくり3分歩く。」これを5セット繰り返します。たった30分のインターバルウォーキングで1万歩に匹敵るする効果が期待できるそうですよ。
また、タン・タン・タ~ン3拍子ウォークも効果的です。
どんな歩き方かというと、タン(一歩目)、タン(二歩目)、タ~ン(三歩目)と3拍子のリズムを取りながら三歩目だけ歩幅を大きくする歩き方なんです。実際にやってみると自然に早歩きになり、股関節が伸びて、運動量が格段に増える感じがしますよ。
【関連記事】腎臓病は運動でよくなる!
【参考】山口マユウ著「医者が絶賛する歩き方 やせる3拍子ウォーク」
心配やストレスを取り除く
「いつかは透析になっちゃうんじゃないか」と心配で心配で…そんなお声をよく聞きます。漠然とした不安を抱えて生きていくよりも、逆転の発想で「何年後に透析になるか」を予想してみませんか?過去1~2年分のeGFRがわかれば予想できます。予想結果が30年後とでれば心配が消え去るかも。ご希望があれば計算のお手伝いをいたします。
終わりに
話は変わりますが、つい先日、ヨガと水泳を日課としている男性(70歳代)から「3年前に40台だったeGFRが、最新の検査で80以上になった」というメールをいただきました。運動の効果もさることながら、ヨガの瞑想効果が効いているように思います。実際に瞑想を治療に取り入れている腎臓内科もあるんですよ。
純炭社長は54歳の時に「中村天風から教わったやさしい瞑想法」という本に出会いました。7年たった今でも、本のおまけについていた鈴(仏壇の鈴です)の音を効くだけの瞑想法を1日10分実践しています。
また、瞑想はマインドフルネスと名前を変えて、グーグルなどのIT企業が社員教育に取り入れており、様々なスマホアプリも開発されています。
純炭社長はMeditopiaというスマホアプリを使って、就寝前や起床時にマインドフルネスを実践しています。
自分が心配症だと思う方には瞑想をおすすめします!
【参考】2013年、「瞑想」を導入する-これが治療成績を飛躍的に改善! -椎貝クリニック
- この記事を書いた人
- 純炭社長:樋口正人
株式会社ダステック代表取締役社長。
1985年3月:千葉大学大学院理学研究科生物学専攻 修了
1985年4月:中外製薬株式会社入社。新薬研究所配属腎性貧血治療薬エリスロポエチン(ESA製剤)の創薬に従事。
1998年4月~2001年3月:通産省工業技術院生命工学工業技術研究所(岡修一先生)技術研修員
1999年4月~2008年3月:筑波大学先端学際領域研究センター(山本雅之教授)客員研究員
2007年4月~2014年3月:金沢医科大学非常勤講師
2007年10月:中外製薬退社
2009年5月:株式会社ダステック設立
2015年5月:純炭粉末の米国特許取得(ADSORPTION CARBON, AND ADSORBENT Patent No.: US 9,034,789 B2)
2015年5月:純炭粉末の日本特許取得(吸着炭及び吸着剤 特許第5765649号)
「出す健康法」で健康寿命を延ばすのが夢!
最近は「腎臓にやさしい純炭社長食堂」のシェフとして社員さんの昼食を調理しています(笑)。
「慢性腎臓病(CKD)を抱えながら”健康寿命”を延ばすためにできる通院以外の方法とは」への2 件のフィードバック
egfr40が80になる・・・すごい情報です。諦めないこと努力を継続することが大切だと気付きました。毎回ありがとうございます。
コメントありがとうございます。
食べる純炭きよらを世に出してから10年。
多くのお客様と交流させていただきました。
そこで感じたことは、「検査値をきちんと読み解き、自分の身体は自分で守る。医師任せにしない。というお客様は良い方向に向かう」ということです。
「病は気から」は本当ですね。