花粉症と腎臓病。両者をとりもつ腸内環境。

こんにちは。

純炭社長の樋口です。

大雪だった金沢にも春がやってきました!と同時に花粉も!

まわりを見回すとマスク姿が多くなりましたよね。さて今回のテーマは…

花粉症と腎臓病。両者をとりもつ腸内環境

純炭社長は赤ん坊の頃からアトピー性皮膚炎持ちなのでアレルギー体質…
しかし今のところ花粉症の辛さを経験したことがありません。

さて、「花粉症と腎機能って関係があるのだろうか?」
と思いたち調べてみました。
直接の関係は無さそう。駄菓子菓子、花粉症と腸内環境は密接に関係しているし、腎臓病と腸内環境も密接に関係していることも先日のブログで紹介した通りです。

ということは、「腸内環境を整えることは花粉症にも腎臓病にも良い事なのではないか?」と乳酸菌EC-12株のサイトを見てみると、
様々な研究結果が紹介されており、仮説は確信に変わりました。

200 mgのEC-12株を2週間摂取すると腸内ビフィズス菌が2.3倍に増加し、排便量も増えると記載されています。
抗便秘薬が慢性腎臓病の悪化を抑制するという東北大学の研究成果から考えると、EC-12株にも同じ作用が期待できるかも。
更に、400 mgのEC-12株を2カ月間摂取すると花粉症の発症要因である「スギ特異的IgE」も減らすことができるそうです。

乳酸菌と言えばヨーグルト。

食べる純炭きよらをご購入いただいているお客様もヨーグルトを欠かさず召し上がっている方が多い印象です。
ところが困ったことにヨーグルトには腎臓病で摂取制限があるカリウムやリンが多いのも事実。

例えば、血液透析患者のカリウムとリンの摂取制限は
カリウム2,000 mg以下/日、リン700 mg以下/日
一方、100 g のヨーグルトにはカリウム170 mg、リン100 mgが含まれています。

例えば1兆個のEC-12株と同じ量の乳酸菌をヨーグルトで摂ろうとしたら、毎日10 kgのヨーグルトを食べなくてはなりません。
そこには17,000 mgのカリウムと10,000 mgのリンが含まれています。
制限値と比較するとカリウムで8.5倍、リンでは14倍に相当します。

ちなみに

きよらプレミアム1包(1日分)に含まれるカリウムとリンはそれぞれ0.1 mgと2.9 mg

慢性腎臓病でクレアチニンが高い方が花粉症対策として乳酸菌を取る場合には、ヨーグルトではなくサプリメントで補った方が良さそうですね。

食べる純炭きよらプレミアムについて、詳しくはこちら

慢性腎臓病(CKD)はクレアチニン値だけで判断しないで!

こんにちは。

純炭社長@糖質制限中の樋口です。

お客さまからのお電話やメールで
「クレアチニンの値が基準値の上限なので」とか
「基準値を超えてしまったので」というお声をよく耳にします。

臨床検査会社のホームページを見ると
クレアチニンの基準値はこのように表示されています。

男性の基準値:0.61~1.04

女性の基準値:0.47~0.79

なぜ、男女で基準値に差があるのか?

腎臓病 クレアチニン値

その答えは、血液中のクレアチニンは筋肉量の影響を受けるためです。
筋肉が多ければクレアチニンは高い、筋肉が少なければクレアチニンは低い。

男女差だけでなく、年齢によっても筋肉量は変わってきます。
クレアチニンの基準値も変わってこなければおかしいのです。

でも、血清クレアチニンの値だけで
一喜一憂するお客様が多いように感じます。

実は慢性腎臓病の診断基準は以下のように書かれています。

———————————————————–

①尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在が明らか

特に0.15 g/gCr以上の蛋白尿(30 mg/gCr以上のアルブミン尿)の存在が重要

②GFRが60mL/分/1.73 m2未満

①、②のいずれか、または両方が3か月以上持続する。

出典:エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2013(日本腎臓病学会)

———————————————————–

腎臓病とクレアチニン値
解りやすく、ざっくりと書き変えると、

①尿試験紙で蛋白尿+が3か月以上持続する

②eGFRという検査値が60よりも低い

ということになります。

クレアチニンなんて出てこないじゃないか!
と思いませんでしたか?

クレアチニンはeGFRを計算するために使われる数値なのです。

この表を見て下さい。

一番左側のグレーの部分が血清クレアチニン値
一番上のグレーの部分が年齢
それぞれの値が交差した部分の数値がeGFRです。

eGFRが60未満が慢性腎臓病ですから
濃い青色の部分

黄色

オレンジ


の順で慢性腎臓病が悪化していくことになります。

ここで大切なのは、
検査結果でクレアチニン値が基準内であっても
年齢によって腎機能は変わってくる

ということなのです。

クレアチニンの値だけで腎機能を判断せずに、
「eGFRが60に近づいているな」と感じたら
腎臓専門のお医者様に診てもらって下さいね。

便秘薬にスイマグ飲んでいませんか?

こんにちは。

純炭社長@糖質制限の樋口です。

12月25日のブログ”で

便秘が腎機能を低下させる

という東北大学の研究を紹介しました。

でも、年齢をかさねるほど便秘になりやすく、特に60歳を境にして慢性便秘患者は男女ともに急激に増加します。

便秘薬の中で最も使われているのが
「スイマグ」に代表されるマグネシウム製剤
(水酸化マグネシウムや酸化マグネシウム)

ところが、マグネシウムを使った便秘薬は高マグネシウム血症の危険性があるので、高齢者や腎機能が低下した方では注意が必要なのはあまり知られていません。

トイレ

便秘薬を飲んでいて次のような症状を感じたら、血液中のマグネシウム濃度が上昇している可能性がありますので、血液中のマグネシウム濃度を測定してもらって下さい。

吐き気・嘔吐

立ちくらみ・めまい

身体がだるい・力が入りにくい

眠気でぼんやりする

脈がおそくなる

 

では、どんな薬を飲めばいいのでしょう?

便秘の解消は薬に頼るのではなく、生活習慣の改善が大切です。

ポイントは

①水分摂取(飲料として1日1.2リットル目安)
②食物繊維摂取(1日20g目安)
③排便姿勢
④運動

です。

純炭 水分

それでも便秘薬を使いたい場合には、東北大学の研究にも使われていたルビブロストン(商品名アミティーザ)は腎機能が低下していても安心して使えるとされています。

※ただし、ルビブロストン(商品名アミティーザ)は流産や子宮破裂を引き起こす可能性があるので妊婦さんは使ってはいけません。

 

薬用植物のセンナ(センノシド)はなんとなく身体にやさしい便秘薬と思って使っている方もいらっしゃるかも知れませんが、実は作用がとても強力で腹痛を伴う下痢を起こしてしまったり、習慣的に使うと効き目が弱くなってしまう欠点があり、必要なときにオンデマンドで使うべき薬とされています(日本内科学会誌105巻3号432頁)。

 

また、慢性腎臓病で多く処方される利尿薬や降圧剤の中にも便秘を引き起こす薬があるので、お医者様に薬の種類を変えてもらうと良いケースもあるようです。

便秘を解消して、腸の中をキレイに保って、腎機能の低下を予防したいものですね。

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便秘の改善が腎機能の低下を抑制する

こんにちは。純炭社長@糖質制限さぼり中の樋口です。

12月23日のY子ブログ(年末年始!腎臓にやさしい過ごし方とは??)にも書かれていましたが、東北大学の阿部高明教授らによって、便秘と腎機能の関係が研究されています。

便秘の改善が腎機能の低下を抑制する!?腸内環境の改善が腎臓病の治療法につながる可能性

腹痛

阿部先生らの研究を要約すると、

1)腎機能を低下させたマウスに便秘薬ルビプロストン(商品名アミティーザ)を投与すると腎機能の低下が抑制された。

2)便秘薬を投与されたマウスでは腸液の量が増えて腸壁の状態が良くなっていた。

3)腎不全マウスでは腸内善玉菌が減っていたが、便秘薬投与によって善玉菌の減少が改善されていた。

4)腎不全マウスの血液では、腸内で作られる尿毒素(腎臓などの臓器に障害を与える毒素)が増えていたが、便秘薬の投与によって血中尿毒素が減少した。

 

慢性腎臓病の患者さんが病院で処方される薬として、クレメジンのような球形吸着炭があります。この薬は腸の中で尿毒素を吸着して腎臓へのダメージを減らすこと目的としているのですが、進行性(クレアチニンの数値が確実に上昇し続けているのが明らかな)慢性腎不全でないと処方されない上に、困ったことに便秘の副作用(42例/2,617例:1.6%)があります。

また、阿部先生が研究に使った便秘薬ルビプロストン(商品名アミティーザ)も臨床試験の段階で62%に副作用があり、その内30%は下痢、23%は悪心でした。

安易に薬に頼るのではなく、生活習慣改善で便秘を解消したいですね。

次回は便秘を解消して腎臓を守るコツを紹介したいと思います。

腎臓

年末年始!腎臓にやさしい過ごし方とは??

こんにちは、ゆっきーです。早いもので今年も残りわずかとなりましたね。
年末年始は忘年会・クリスマス・お正月などの予定が目白押しでご馳走を食べる機会が多いのではないでしょうか。そんな季節を乗り越えるため

腎臓にやさしい過ごし方

をわかりやすくまとめてみました。

①まず気を付けたいのは塩分!

多量ミネラル 塩 NaCl

忘年会やお酒の席だと味の濃いメニューがついついほしくなってしまいますね。
また、おせち料理は基本的に保存がきくように味の濃いものが多いです。
濃い味付けの上、甘めの味付けなので血糖値の上昇にも注意が必要です。
数の子、田作り、昆布巻き・・・
ついつい食べ過ぎてしまわないようにするには、コツがありますよ。
一口食べるごとに箸置きに箸をおき、ゆっくりよくかんでいただくようにしましょう。箸置きの健康効果についてはこちらもチェック!

②お酒による脱水にもご注意を!

お酒 熱燗 おちょこ

このシーズンはお酒を頂く場面も多くなってしまうかと思います。
お酒を飲むとトイレが近くなり、気づかぬうちに脱水になっていることも。
お酒の合間にやわらぎ水をのんだりするのも大切です。
喉が渇いたなと思う前にこまめな水分摂取を心がけましょう。
冬場の隠れ脱水に関してはこちらのブログもチェック!

③運動不足は便秘の原因??

コタツでゴロゴロする女性

寒いのでゴロゴロしていると、運動不足で便秘にもなりがちです。
最近の研究では便秘が腎機能低下に繋がるといわれています。
ぜひ、初詣に出かけるときは歩いて出かけるなど軽い運動を心がけましょう。
冬場は一年で一番便秘になりやすい季節!詳しくはこちらのブログもチェック!

④風邪をひくとこんな弊害も!?

風邪をひく女性

また、徐々に猛威を振るいだしたインフルエンザにもご注意ください。
風邪による炎症でクレアチニンの値が上がってしまう方もこの時期は見受けられます。お出掛けの際は温かい恰好をして(とくに、首と手首足首を冷やさないことが大事です)体調管理にもご注意くださいね。
冬場の風邪によるクレアチニン値上昇に関してはこちらのブログで復習をどうぞ♪
それでも、楽しい年末年始。。。
やってしまったな~と思ったらいつもより多めにきよらを飲んでおくとよいかも!
それでは、腎臓にやさしい習慣を心がけて、良いお年をお迎えくださいね。

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コーヒー摂取と慢性腎臓病(CKD)の関係

みなさまこんばんは!

水曜担当スタッフM子ですっ

今週も原稿遅れ~bearing

師走でバタバタ…を言い訳に…

さて,ブログネタ探し~と論文検索  しておりましたら,こういうのがありましたよ!
血液検査の結果

Association of coffee consumption and chronic kidney disease: A meta-analysis.
Wijarnpreecha K et. al
Int J Clin Pract. 2016 Dec 9.

米国とタイの研究者チームの論文で,「コーヒーの消費と慢性腎臓病の関係性を関連文献を集めて大規模データ解析しました!」というお話です

論文要旨しか読めていませんが,4つの観察研究論文から,14,898人分のデータを大規模解析したと。

で,コーヒーを1日1杯以上飲む人飲まない人慢性腎臓病になる危険性を比較したところ,リスク率は0.71(95%CI, 0.47-1.08)ということで,コーヒー飲んでいたらCKDになっちゃう!という可能性は低いようです

コーヒー好きの私には嬉しい結果

さらに,これを男女別で評価すると,男性で1.10(95%CI, 0.94-1.29),女性で0.81(95%CI, 0.58-1.13)となるそうで,男性で少し懸念があります??

いやいや,筆者は「男性でコーヒーの消費と慢性腎臓病には重要な関係性は見い出せなかった」ということと,「女性についてはむしろ逆の効果(腎臓病進行を防ぐ効果)を生む可能性について,さらなる研究が行われるべきだ」との結論です

これ,コーヒーの消費量別で分けると結果も違った傾向がでるのかも??とか,いろいろ興味深いのですが…論文の本文にはそのようなデータもまとめてあるのかもしれませんね
ドリップコーヒー 無糖

毎日大量にコーヒーを飲んでいる,最近カフェイン中毒の方が心配なM子

コーヒーの,酸化して風味が落ちたものを飲むたびに,「焙煎によってAGEもそれなりに含まれていそうだし,あまり飲み過ぎは良くないかな~」と思っております。

何事も摂り過ぎはいけませんよね

本日も日々の食事と健康について思いを馳せるM子でした~

腎臓病と腸内環境 ~好循環と悪循環~

皆様こんにちは!
水曜担当スタッフM子ですhappy01

まだリバウンドは大丈夫そうです。
今月は-8~-11kgのあたりをさまよっております。

この1週間は-10kg周辺をウロウロ…美味しく糖質を摂りつつ,歩いたり地道に運動しよう…と思っておりますthink

さて,本日は実験の合間にちまちま読んでいた文献をご紹介~…文字ばっかりになってしまいましたがよろしければご一読くださいcoldsweats01

今年の4月に「Nephrology Dialysis Transplantation(腎臓学と透析と移植)」という論文雑誌において,「慢性腎不全における腸内細菌叢の変化と上皮バリアの構造・機能の損失;その本質,メカニズム,結果と有用な治療法」と題したレビューが発表されていました。

Altered intestinal microbial flora and impaired epithelial barrier structure and function in CKD: the nature, mechanisms, consequences and potential treatment

Nephrol Dial Transplant (2015) 0; 1-10
Nosratola D. et.al

腸内細菌が作る腎臓などの内臓に負担をかける物質(尿毒性物質;インドール,p-クレゾール,トリメチルアミン等)の存在は既によく知られています。

これらの物質は腸の細胞を通過して血液中に入り,肝臓で物質変換された後,本来は腎臓から尿として排出されますが,これが十分に機能しないと,血液を通して全身を巡って酸化ストレスなどを招きます。

これに加えて,腸内細菌が作る物質(アンモニア)によって,腸の表面のバリア構造が傷められ,そのため全身に炎症を招くような物質(細菌の毒素や体の一部など)がより細胞や血液中に流れ込みやすくなり,腸管で炎症を起こしたり,全身で炎症反応を引き起こすということも注意すべきだという文献でした。

腎機能が悪くなった方,慢性腎臓病の方はこうした物資を尿として体外に排出する機能が落ちていますし,そうした物質が増えることで腸内の環境が悪化し,悪玉菌の割合が高まり,さらに体に良くない物質の生産が増え…と,どんどん悪循環が続くことになりますshock

この文献ではこうした問題に対する対処法として以下の方法を挙げていました。

1,尿素や他の尿毒性物質を減らす戦略
2,高繊維栄養
3,腸管でのα-グリコシダーゼ活性の阻害
 4,経口吸着剤
5,腸管の浮腫を最小限にし,腸管の虚血を防ぐ目的の戦略
6,プロバイオティクス

どれも,腸内環境を(生化学的に)できるだけよい状態にして,腸のバリア機能を傷めないように,尿毒性物質の発生を抑えつつそれらが体内に吸収されにくくするように…という目的です。

より具体的には,1では摂取するアミノ酸を一部ケトアナログ(アミノ酸から尿素の原料となるアミノ基を除いたケト酸のこと)のものに変えるとか,低タンパク食とすること,より長く高頻度の血液透析を行うことなどが挙げられています。

簡単に取り組めることと言えば低タンパク食だと思いますが,高齢者にとっては低タンパク質,低栄養よる感染症の方が問題になってきていることに注意が必要です。
2は善玉菌のエサとなる食物繊維をたくさん摂って,善玉菌を増やし,大腸の上皮細胞や免疫系のT制御リンパ球の重要なエネルギー源になる短鎖脂肪酸をたくさん合成してもらって,腸をできるだけ健康にしよう!という方法です。

難消化性でんぷんなどの摂取が推奨されていますが,一方でこれらを摂りすぎると腸内で発酵して,腹部の膨満感やガスがたくさん発生するのではないかと思います。
腸内細菌や腸内環境にはいいことだけど,お腹が張ったりおならが増えたり…は社会生活を行う上ではちょっとマイナス面かなと思いますcoldsweats01

3は炭水化物(糖鎖)の分解を抑制することで未消化の糖鎖を大腸に送り,これまた善玉菌の餌としましょうという方法です。
糖尿病のお薬の一つとしてα-グルコシダーゼ活性阻害剤が使われていますが(ブドウ糖への分解を抑制することで血糖値の上昇を緩やかにする),2と同様に腸内での発酵による弊害もあるようですthink

4は経口吸着剤,特に「慢性腎不全の進行抑制薬」である石油ピッチ由来の「」(AST-120;クレメジン®)について言及されています。

腸管内で食事由来や腸内細菌由来の尿毒性物質を炭に吸着し,便として排出(血管の中に入れず,他の臓器に移動させない)することで血中のインドキシル硫酸(インドールが肝臓で作り変えられた物質)等を低下させるというお薬です。

経口吸着炭(AST-120)が酸化ストレスと全身性炎症の双方を低下させるのですが,それは尿毒性物質の吸着除去のほかに,アンモニアの吸着を通じて腸のバリア構造保護にも働いているのではないかという見解で,筆者らは腎不全動物モデルを用いてこの仮説を検証済みです。
その実験では血中の細菌毒素,各種炎症性物質(複数のサイトカイン)や酸化ストレス指標物質の濃度低下も確認しているようです。

腸内環境を善玉菌が増えやすくすると同時に,腸のバリア機能低下を抑制し,尿毒性物質の体内流入を抑制できて…好循環がよりよい効果につながる感じですね!

5は腸のバリア機能を正常に維持するため,腸の「浮腫」や「虚血」を招かないように,使用する医薬品や透析方法に注意が必要であるというもので,食物の水分量やナトリウムの摂取量にも注意が必要とのことでした。

6は尿毒性物質を少なくするために細菌類を経口摂取する手法についてですが,これらの中には尿素濃度を下げさせるために尿素をアンモニアに分解する酵素を持つ種類が含まれていることが多く,思うような成果が上がらないのはこのアンモニアへの変換が尿素濃度は下げるけれども一方で小腸バリア機能への悪影響を生じさせているのではないかとの見方が示されています。

腸内細菌の生息する(生化学的な)環境を良くすることなく特定の細菌種を経口投与しても期待する効果が得られにくい…ということで,環境を整えることを併用すること,摂取する細菌を選ぶには尿素分解酵素を持つ種かどうかも注目すべきところのようです。

腸内で尿毒性物質が作られることはそれなりに勉強しておりましたが,バリア機能の崩壊までは十分理解していませんでした。

対処法としての経口吸着炭newmoonの紹介はとても気になる話題です。

今後もいろいろ勉強していかねば~と決意を新たにしたM子でしたconfident

透析に入らないための食生活を考えてみました。

こんにちは。
純炭社長の樋口です。

一週間ほど前に福岡で開催された日本透析医学会に参加して来ました。
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この学会は日本の透析医療に関わる、

医師、看護師、臨床工学技士、製薬会社、透析機器会社、

などなど、

ありとあらゆる透析関係者が集まる巨大学会です。

年に一回開催される学術集会に参加する人数は、

2万人とも3万人とも言われます。

博多のホテルが予約できずに、久留米や小倉から通う会員もいるほど。

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企業の展示も華やかです。

当然のように夜の博多の街も大賑わい。

これだけの学術集会を誘致できれば、

地域経済を大いに潤すでしょうねhappy01

話が脱線してしまいましたが、

数年ぶりに参加した学会は収穫の多いものでした。

基礎研究から始まって、かゆみなどの透析合併症ケア、透析膜やオンラインHDFなど3日間、フルに演題を聞きまくって感じたことは、

近い将来、透析導入は回避できるようになるsign03

という確信でした。

これまで、腎機能を低下される主要因は、

①糸球体高血圧

②インドールのような腸管内で発生する尿毒素

だと言われてきました。

今回の学会では上記に加えて、

③AGEs(終末糖化産物)

④CPP(カルシプロテインナノパーティクル)

という二つの悪役が注目を集めたと思います。

⑤一方で、京都大学の柳田先生らは、尿細管障害によって引き起こされる腎間質の繊維化がタモキシフェン(抗がん剤の一種)によって治療できる可能性を示しました。

①糸球体高血圧はARBのような降圧剤で治療が可能になりました。

②腸管内で発生する尿毒素は悪玉菌が蛋白質を分解して作られるので、クレメジンのような吸着薬で尿毒素を排泄するか、善玉菌優位にする、もしくは蛋白摂取量を減らすといった対策が取られます。

③食事由来AGEsが糖尿病性腎症を悪化させることは1990年代から報告されていました。久留米大学の山岸先生によると、食事から摂取するAGEsを減らすだけで長寿遺伝子が活性化され寿命が延びるとのこと。少し前にカロリー制限すると長寿遺伝子(Sirt1)が活性化され長生きすると話題になりましたが、面白いことに、カロリー制限をしてもAGEsを多く含む食事をとっているとSirt1の活性化は打ち消されてしまうとのことでした。
体内でAGEsが作られないようにすることも重要ですが、食事由来AGEsに気を付けることの大切さを再認識しました。

④Klotho遺伝子の発見者であるサウスウェスタンメディカルセンターの黒尾誠先生からはCPPという新しい悪玉因子の報告がありました。
CPPとはリンとカルシウムが結合したナノパーティクル(微粒子)とfetuin-Aという蛋白質が結合したもので、血管や尿細管の細胞を傷つけます。
リンやカルシウムの摂取量が過剰であったり、糸球体の数が減り、糸球体一個当たりのリン濾過量が増えると原尿中にCPPが増えて、尿細管を傷つけるのではないか?との仮説でした。

⑤京都大学の柳田先生は尿細管障害がきっかけとなって、腎臓の間質を繊維化させる因子が産生されるのでは?と報告していました。
リン・カルシウム代謝の異常によって原尿中にCPPができ、尿細管障害を引き起こすという④黒尾先生の報告とつながります。
さらに、柳田先生は女性に腎不全少ないことに着目して、女性ホルモン(エストロゲン)が腎繊維化を抑制するのでは?との仮説のもとに、タモキシフェンによって腎繊維化を治療できる可能性を見出しました。

①~⑤を考えると、
①やはり塩分摂取を控えて血圧は高くしない方が良いでしょう。
②蛋白質と脂質の摂りすぎは控えた方が良いと思います。合わせて善玉菌を増やして悪玉菌を減らす。腸内でできてしまった尿毒症物質は速やかに排泄する。
③体内でAGEsを作らせないためには、糖分を大量に含む清涼飲料水を控える。食物繊維を食べてから炭水化物を食べて食後高血糖を防ぐ。そして、AGEsを大量に含む加工食品を控える。
④リンを大量に含むインスタント食品や清涼飲料水を控える。
⑤これは仮説に過ぎませんが、タモキシフェン同様、エストロゲン受容体に作用する大豆イソフラボンにも腎繊維化を防ぐ力が有るかもしれません。
ここで注意が必要なのは、イソフラボンは腸内細菌によって分解を受け、エクオールという活性体に変化するということです。
ところが日本人の半数はエクオールを作る腸内細菌を持っていません。
自分がエクオール産生菌を持っているかどうか?は簡単な尿検査で調べることができます。
また、大塚製薬はエクオール産生菌(ラクトコッカス20-92)の単離に成功しましたので、今後はエクオール産生菌と大豆食品を取ることが主流になりそうです。

以上の結果から私が推奨する食事は、
とっても月並みですが、
(塩分を控えた)大豆食品とEPA/DHAを多く含む青魚、たっぷりの野菜と控えめなごはん
という典型的な日本食になってしまいました。
栄養士の先生方のご意見をうかがってみたいものです。