自分の睡眠の質を知って透析リスクを下げる方法。

投稿日: カテゴリー ■腎臓病について
睡眠のイメージ 女性 寝起き

こんにちは。純炭社長の樋口です。

純炭粉末公式専門店で働く全スタッフの願いは「透析を遠ざける」こと!
そのために、慢性腎臓病に効く新薬、減塩や抗糖化などの食事内容、たんぱく質の摂り方、運動習慣、マインドフルネス(瞑想)といった情報をブログや(ネット環境が悪くてブログを読めないお客様向けに)ダイレクトメール「きよら通信」で配信しています。

そんな「透析を遠ざける」記事を書き溜めている中で、常にモヤモヤしていたのが「睡眠」に関する話題なのです。
睡眠のイメージ 女性 寝起き

なぜかというと、2018年の米国腎臓学会誌で「睡眠の質が低いと透析リスクが1.3倍に上昇してしまう」と報告されたものの、「そもそも睡眠の質ってなに?」「自分の睡眠の質を知るにはどうすればいいの?」という問いに答えが見いだせず、ブログやきよら通信を読んでくれているあなたに解決策を提示できなかったからなのです。

ところが、そんなモヤモヤを吹き飛ばす技術が遂に開発されました!
そこで、あらためて「睡眠の質と腎機能」に関する記事を書こうとおもった次第です。

【関連記事】
・「質の高い睡眠が腎臓を守る」とは言うものの。睡眠の新常識とは?
・慢性腎臓病(CKD)患者、透析回避の鍵は睡眠。睡眠の質が低いと透析リスクが1.3倍!

日本人でも証明された睡眠の質と腎機能の関係

寝室 ベットルーム
兵庫医科大学の糖尿病内分泌・免疫内科学講座は、糖尿病患者231例と非糖尿病患者523例に関して、「睡眠時無呼吸症候群」や「睡眠の質」、「自律神経機能障害」が腎機能に対してどのような影響を及ぼすか?を前向きに観察研究しました。

その結果わかったのは以下のとおりです。
①糖尿病患者では「睡眠の質」と「自律神経機能障害」が腎機能低下に関係している。
②非糖尿病患者では「睡眠の質」と「睡眠時無呼吸症候群」が腎機能低下に関係している。

今回の兵庫医科大学の研究結果を受けて言えることは、
・糖尿病の有無に関わらず「睡眠の質」を上げることが透析を遠ざける手段になる。
・糖尿病患者ではマインドフルネス(瞑想)などで自立神経を整えることが透析を遠ざける手段になる。
・非糖尿病患者では肥満解消などで「睡眠時無呼吸症候群」を改善することが透析を遠ざける手段になる。

【参考】
睡眠の質が糖尿病患者のCKD発症を左右 -メディカルトリビューン(記事を読むには無料の会員登録が必要です)
睡眠の「質」の低下と腎機能障害の関連性を明らかに -兵庫医科大学 糖尿病内分泌・免疫内科学
・自律神経失調症 - e-ヘルスネット

睡眠サプリの特徴とメカニズム

サプリメント 健康食品
ドラッグストアの健康食品コーナーを覗くと「睡眠改善補助サプリメント」が数多く並んでいます。それだけ睡眠に悩んている消費者が多いということなのでしょうか?

深部体温を下げるグリシン

「就寝の2~3時間前に入浴すると良く眠れる」と言いますが、これは身体の中心部の体温(深部体温)が下がりつつあるときに眠りにつくと深い眠りが得られるためだと言われています。グリシンは入浴後と同じように深部体温を下げる効果があるので睡眠改善サプリの成分として配合されています。

自律神経を整えて興奮を抑えるテアニンとGABA

自律神経は「心や身体を興奮させる交感神経」と「リラックスさせる副交感神経」がバランスよく機能しています。ストレスや過重労働、睡眠不足などで交感神経と副交感神経のバランスが崩れた状態が「自律神経機能障害」です。テアニンとGABAは興奮状態の神経系を抑制して心と身体をリラックスさせる効果があります。

腸内環境が「睡眠の質」に影響

腸内環境 お腹を押さえる女性
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史教授(この後の話題にも柳沢先生が登場します)と慶應義塾大学先端生命科学研究所の福田真嗣特任教授らの研究グループは、「マウスに抗生物質を投与して腸内細菌を除去すると睡眠の質が変わるか?」という研究を行いました。

腸内環境があらゆる病気の原因にも

人間の場合、腸の中には1,000種類以上の細菌が100兆個も棲みついていると言われています。人体を構成しているヒト細胞の数は37兆個しかないので、人間の体というのは様々な細菌の乗り物(或いは細菌たちにとっての小宇宙)でもあるのです。その証拠に、腸内環境は肥満や糖尿病の発症に関係していたり、うつ病などのメンタル面にも影響を及ぼしていることが分かっています。

腸内環境を破壊されたマウスはどうなる?

さて、抗生物質によって腸内細菌たちを殺されたマウスは昼夜が逆転し、脳波的にも睡眠の質が低下している可能性が示されました。面白いことに、このマウスの腸内では(本来、睡眠の質を高めるはずの)グリシンやGABAが増えており、逆にビタミンB6やセロトニンが減っていたのです。

この結果はグリシンやGABAだけでは睡眠の質を改善することは難しく、腸内細菌が作り出すプラスアルファの成分が必要であることを示唆していると思います。(そういえば、「睡眠によいヨーグルトや乳酸菌」のコマーシャルを良く見かけませんか?)

【参考】
・腸内フローラが「睡眠の質」に影響 腸内環境と脳は相互に作用 食事で睡眠を改善できる可能性 -糖尿病ネットワーク
・腸内細菌がいなくなると睡眠パターンが乱れる -筑波大学(TSUKUBA JOURNAL)

「睡眠の質」を測定できる新技術

未来の技術のイメージ
グリシン、テアニン、GABA、乳酸菌…、他にも睡眠導入剤や精神安定剤を飲んでいても「いまひとつ、良く眠れているのかわからない」と思ったことはありませんか?
睡眠計測の方法は
・「睡眠中の身体の動きや心拍数(活動量)」を測定する方法と、
・「睡眠中の脳波」を測定する方法の二つに大別できます。
前者はアップルウォッチなどのデバイスを使えば簡単に測定できますが、後者の「脳波」による睡眠測定は専門の医療機関に入院することが必要でした。

そんな中、脳波測定の問題点を解決し、AI(人工知能)などの最新技術を駆使して、ひとりひとりの睡眠の悩みに寄り添ったサービスを提供してくれる筑波大発ベンチャー企業が登場しました。その会社が先にご紹介した柳沢先生が立ち上げた「株式会社S’UIMIN」です。
(余談ですが、S’UIMINの社長は純炭社長の中外製薬時代の後輩で、同じ研究室で腎性貧血治療薬を開発した人物なのです。)

S’UIMINが開発したデバイスは、額と耳の後ろにシール状の電極を張り付け(針などはありません)、あとは普通に眠るだけ(装着画像はこちら)。人間ドックでも使われています。

【参考】
・活動量計? 脳波? 睡眠計測にはどれが良い?  -S’UIMIN
・株式会社S’UIMIN会社概要 -S’UIMIN

終わりに

青空 女性
純炭粉末公式専門店では「睡眠の質」を知りたいお客様向けに、S’UIMINのデバイスを利用した「睡眠の質測定サービス(有料)」を考えています。費用的には(今のところ)、3晩の睡眠を測定して結果をお返しするのに5万円ほど必要ですが、「自分の睡眠の質を知りたい」、「薬やサプリメントの効果を知りたい」といった場合はメールやフリーダイヤルでご連絡下さい。


投稿者: 純炭社長:樋口正人

株式会社ダステック代表取締役社長。 1985年3月:千葉大学大学院理学研究科生物学専攻 修了 1985年4月:中外製薬株式会社入社。新薬研究所配属腎性貧血治療薬エリスロポエチン(ESA製剤)の創薬に従事。 1998年4月~2001年3月:通産省工業技術院生命工学工業技術研究所(岡修一先生)技術研修員 1999年4月~2008年3月:筑波大学先端学際領域研究センター(山本雅之教授)客員研究員 2007年4月~2014年3月:金沢医科大学非常勤講師 2007年10月:中外製薬退社 2009年5月:株式会社ダステック設立 2015年5月:純炭粉末の米国特許取得(ADSORPTION CARBON, AND ADSORBENT Patent No.: US 9,034,789 B2) 2015年5月:純炭粉末の日本特許取得(吸着炭及び吸着剤 特許第5765649号) 「出す健康法」で健康寿命を延ばすのが夢! 最近は「腎臓にやさしい純炭社長食堂」のシェフとして社員さんの昼食を調理しています(笑)。

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