腎臓病の予防医学とは?

投稿日: カテゴリー ■腎臓病について

こんにちは、純炭社長の樋口です。

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されましたが、皆様いかがお過ごしですか?金沢は観光客の姿が消えて久しいですが、少しずつ日常が戻ってきているような気がします。

さて今日は、北里柴三郎が2024年から新しい1000円札に描かれるというニュースを見ていて感じたことを書きたいと思います。

☞北里柴三郎ってどんな人?

(※写真は野口英世です)
破傷風菌やペスト菌を発見し、感染症治療に大きく貢献した北里柴三郎は「医者の使命は病気を予防することにある」と確信し、予防医学を生涯の仕事とすることを決意したそうです(出典:学校法人北里研究所北里柴三郎記念室ホームページ)。

☞予防医学の現在

だがしかし、現代医学は病気を治療することに重きがおかれ、予防医学は何となく胡散臭い領域に押しやられているのではないか?そして、今のコロナ禍は北里柴三郎が目指した予防医学の大切さを思い出させてくれる良いきっかけになったのではないか?・・・・三密を避け、よく手を洗い、マスクを着用するのは立派な予防医学!医学とは医者だけが行う行為ではないんだな~・・・そんなことが頭に浮かんだのです。

☞腎臓病における予防医学とは?

日本人の腎機能(eGFR)は1年あたり0.3~0.4低下すると言われており(出典:前嶋明人『レジデントのための腎臓教室』、日本医事新報社、402頁)、加齢とともに腎機能が低下するのは避けられません。しかし、低下するスピードを緩やかにして透析を回避し、天寿を全うすることが慢性腎臓病における予防医学だと思うのです。では、どうやったら腎機能が低下するスピードを緩やかにできるのか?
まず最初に、どうして自分の腎機能が低下したのか?を知ることが大切です。「敵を知り己を知れば百戦あやうからず」ですね。

☞あなたの腎臓病はどのタイプ?

の図は日本透析医学会が発表している『わが国の慢性透析療法の現状』に掲載されているグラフで、透析に入った患者さんが、どのタイプの腎臓病に罹っていたのかを示しています。

2018年のデータでは、
1位は糖尿病が原因で腎機能が低下する糖尿病性腎症(42.3%)
2位と3位が同じ割合(15.6%)で、高血圧が原因の腎硬化症と免疫機能の異常などで起きる慢性糸球体腎炎。
透析に入った73.5%の患者が、この3つの原因で腎機能が低下していたことがわかります(元データはこちらで確認できます)。

☞腎臓病の悪化を予防するには?

●糖尿病性腎症と診断されたら
血糖値を上げない食事や食後の運動で腎機能低下のスピードを緩やかにできるはずです。食物繊維やたんぱく質を先に食べて、炭水化物は最後に持ってくることで血糖値の急上昇を抑えられますし、食後に散歩するのも良いです。食前に大匙一杯の酢を水でうすめて飲むと、糖の吸収が緩やかになると言われています(私には効果絶大でした)。

●腎硬化症と診断されたら
降圧剤で血圧をコントロールしたり、食塩の摂取量を減らすことが大切。塩分が少ないと味気なくて食欲がなくなってしまう場合は、食材の表面にだけ醤油や塩を少量ふって食べるのが効果的!スプレー式の醤油も販売されていますし、ためしてガッテンで紹介された泡醤油(ゼラチンや卵白と少量の醤油を泡立てたもの)も美味しいですよ。こちらにレシピが紹介されています。

●慢性糸球体腎炎と診断されたら
慢性糸球体腎炎からの透析導入は減り続けていますが、病態が様々で腎生検(腎臓に針を刺して腎組織を調べる検査)などの詳しい検査をしないと、どんなタイプの炎症が起きているのかわかりません。炎症を抑えるステロイド剤をきちんと服用することが大切!でも、心配しすぎやストレスも炎症を悪化させるので、瞑想や森林浴などでストレスを軽減するのも良いと思います。

厄介なのは、透析導入で4番目に多い「不明(13.5%)」。しかも、じわじわと増え続けています。AGE(糖化物質)や食品添加物、過剰なストレスなどが原因不明の透析導入を増やしているのか?今後の研究を見守ります。

☞自分の腎機能を自分で管理して透析を予防するには?
さて、個人差はありますが、一般的にはeGFR(推算GFR)が10前後で「そろそろ透析の準備をしましょう」と言われ、血管の状態が良好なうちにシャント手術(透析を行うための血管回路を作る手術)が提案され、eGFRが5前後で透析に入ることが多いようです。

毎回のクレアチニン値に一喜一憂するのではなく、eGFRをグラフ化して腎機能の低下スピードを知り、eGFRが10に近づかないように食事や生活習慣を見直したり、きちんと服薬することが透析予防に役立つと思います。eGFRのグラフ用紙はこちらにありますのでご活用下さい。

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純炭社長

投稿者: 純炭社長

純炭粉末の(株)ダステック代表取締役社長。中外製薬で腎性貧血治療薬エリスロポエチン(ESA製剤)の創薬に携わった後に、ESA製剤が不必要になる世の中(すなわち腎臓病が無くなる世の中)を目指して47歳で起業しました。元金沢医科大学腎臓内科非常勤講師。ケトジェニックダイエットシニアアドバイザー・AGE研究協会認定講師でもあります。「出す」健康法で健康寿命を延ばすのが夢! 最近は「腎臓にやさしい純炭社長食堂」のシェフとしてサラメシも提供しています(笑)。

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