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きよら通信バックナンバー

腎機能が低下してきたら減塩が必須、減塩してもおいしく食べられる”味の素減塩法”とは!?

いつも食べる純炭きよらをご愛顧いただきありがとうございます。

「最近体重が減ったな~」とか「筋力や筋肉量が減ったかも」と感じることはありませんか?

BMIが18.5未満の痩せすぎは、男女ともに6~7年も寿命が短いことが知られています。

腎臓病食はあれもダメ、これもダメで何を食べていいのか分からない!減塩で食欲がわかない!という声を耳にします。

そこで「減塩食が味気なくて食欲がない…」そんな時の対処法をご紹介します。

いままでの腎臓病の減塩対策では

「塩分は1日6グラム以下に控えてくださいね」と言われた人も多いのでは?

腎臓病専用のお弁当を取り寄せたり、薄味で調理してみたものの、減塩食は美味しくない…と感じる方は少なくありません。

減塩食が味気なくて、食が細くなり体重が減ってしまった・・・そんなお声も沢山いただきます。

これまでも減塩の記事をいろいろ紹介してきました。

・専用スプレーで醤油をかける
・舌に触れる部分だけに塩や醤油を振る
・出汁を利かせるレモンを絞る

もっと手っ取り早く、おいしく減塩ができる方法はないのでしょうか?

味の素で60%の減塩が可能?!

今回は奈良女子大学生活学部栄養学科の「味の素を使った減塩方法」に関する研究をご紹介します。

※研究報告では味の素ではなく、うま味調味料やグルタミン酸ナトリウムの表記になっています。

きよら通信では、イメージしやすいように味の素の商品名を記述しました。

薄味でも味の素で塩味がアップ

美味しい味噌汁の塩分濃度は0.8~1.0%だと言われます。

そこで、0.9%(通常の味噌汁相当)と0.3%(通常の味噌汁を1/3に減塩)の塩水に、味の素を0.3%になるよう加えて塩味の強さを比較しました。

結果を比較すると、0.9%の塩水に味の素を足しても、塩味を感じる強さは変わっていません。

一方、0.3%に味の素を加えたときだけ、塩味の感じ方が倍増しています。

(※味の素にも塩分が含まれているので、味の素を加えた方が若干塩分濃度が高くなります)

一番うまみが強いのは薄味+味の素

「美味しい」と感じた後に味噌を足すと「味がぼけてうまみが減った」と感じることがあります。

面白いことに、本研究でも

『0.3%の薄味に、味の素を加えたときが最もうまみが強い』

『0.9%の濃い味に味の素を加えてもうまみはさほど増えていない』

ということがわかります。

早速自分の舌で確認してみました(笑)

醤油を塩分計測器ではかり、塩分濃度が0.3%と0.9%になるよう水で薄めたものを100ml準備します。

0.3%の薄めた醤油をなめた時ぼんやり味気ない感じ
0.9%の薄めた醤油をなめた時十分しょっぱい感じ
塩分濃度が違う薄めた醤油をなめた感想

ここに、味の素を0.3%になるように3振り入れて(1振りで0.1mg出ます)、よく混ぜてから味見をすると・・・

0.3%+味の素澄まし汁として美味しく飲める
0.9%+味の素しょっぱくて飲めない
薄めた醤油に味の素を足した時の味の感想

今回の実験の結論、減塩食に味の素を使うのが一番おいしい!

(個人差があるので、あくまでも純炭社長の感想ですが、是非お試しください)

味の素に含まれる塩分・カリウム・リンはごく微量!

味の素の専用容器ひとふり(0.1 g)に含まれる量は以下の通り

食塩0.03g
カリウム0.0025mg
リン約0.15mg
味の素0.1gに含まれるカリウムやリンの量

1カップ(200 ml)に、味の素が0.3%になるように加えるなら、6ふりすれば良い計算になります。

カリウムもリンも極々微量なので、腎臓に不安があっても安心して使えそうですね。

味の素は体に良くない?

純炭社長は昭和35年生まれ。

子供のころから味の素が身近にあり「味の素を食べると頭がよくなる」という都市伝説があったくらいです。

京都大学医学部に現役合格した同級生が「味の素を毎日大匙1杯飲んでいる」と聞いたこともありました(笑)←真似しないでください!

ところが、1960年代に中華料理を食べたアメリカ人が食後に体調を崩すニュースが報じられ、1968年に権威ある医学雑誌ランセットに「チャイニーズレストランシンドローム」として報告されていたのです。

体調不良の原因として、グルタミン酸ナトリウム(味の素の主成分で、昆布のうまみ成分と同じ物質を精製したもの)が疑われ、その結果、”味の素は危険”と言われるようになったのです。

グルタミン酸ナトリウムは危険ではない

その後、WHOやFDAなど世界中の研究機関が科学的に調査しました。

その結果、グルタミン酸ナトリウムは安全性であることが確認され、味の素の濡れ衣ははれることとなったのです。

天然は安全で精製されたものは危険・・・は本当?

それでもインターネットを検索すると「味の素や化学調味料は危険」という情報が出てきます。

「精製されたものは危険」「原料のサトウキビが遺伝子組み換え植物である」というのが理由らしいのですが、根拠がありません。

理系の分野では精製度が高い方が信用できる

横道にそれますが、研究につかう薬品(試薬)には特級・一級・二級というグレードがあります。

特級は最も精製された高純度。一級・二級とグレードが下がるにつれて不純物が多くなります。

再現性の高い研究には純度が高い試薬を使う必要があり、グレードの低い試薬を使うと不純物によって予期せぬ反応が起きてしまうことがあるのです。

このように科学の世界では、精製されたモノほど信頼されています。

天然塩よりも精製塩の方が腎臓に良い?

皿に盛られた塩

一般的に「精製塩よりも天然塩(未精製や粗精製)」が好まれています。

しかし純炭社長は天然塩よりも精製塩を選びます。前述の通り、精製塩の方が安全性が高いと考えるからです。

たしかに、海水を濃縮した天然塩はマグネシウムやカリウムといった様々なミネラルが含まれており旨味があります。

しかし、ミネラル豊富ということは、ヒ素やカドミウムなどの重金属や工業廃水、農薬、マイクロプラスチックが混入する確率が高いとも言えます。

用途に合わせた調味料選びを

塩もみや漬物など、沢山の塩を使う時にはイオン膜で精製された精製塩

刺身にスダチをしぼって塩をパラパラっとふって食べる時には「能登の揚げ浜天然塩」

という感じで使い分けています。

塩を使い分けたり、味の素を上手に使って、美味しいと思える食事を楽しんでくださいね。

(2023.5月号として配布した「きよら通信」を加筆修正しました)

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この記事を書いた人
ゆっきー

美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
きよら通信やブログはゆっきーがお届けしています。
また、お電話で商品をご注文のお客様は”ゆっきー”が電話対応させていただくことも。お客様に安心してご購入いただくことを信条としていますので、ご相談から世間話までお気軽にどうぞ♪いつも元気と笑顔がモットーです( *´艸`)

「腎機能が低下してきたら減塩が必須、減塩してもおいしく食べられる”味の素減塩法”とは!?」への2 件のフィードバック

  • 匿名(ブログに頂戴したコメントは原則として匿名で公開させていただいております) より:

    味の素が減塩のためによいこと、また味の素が化学調味料でよく無いという情報は誤っていたのですね。

    • コメントありがとうございます。
      味の素(グルタミン酸ナトリウム)に関しては数々の研究が行われた結果、通常の料理に使う量での毒性は学術的に否定されています。
      1968年にチャイニーズレストランシンドロームが報告されてから2000年まで、32年もの間、冤罪を掛けられていた無念はいかばかりかと考え込んでしまいました。

      話は変わりますが、グルタミン酸ナトリウムは昆布のうまみ成分なので、刺身に一振りすればインスタント昆布〆が出来るのでは?と思い試してみました。
      本物の昆布〆のように水分が抜けることはないのですが、一滴醤油を垂らす程度で美味しく食べることができましたよ。
      とは言うものの、過ぎたるは猶及ばざるが如し。
      大量に摂取すれば砂糖だって死に至ります(砂糖のLD50は15~30g/kg)。
      何事もほどほどが大切です!

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