こんにちはゆっきーです。
先日NHKの番組で、”塩”をテーマにした番組
『食の起源:塩 人類をとりこにする本当の理由』が放送されていました。
腎臓の数値に引っかかるとまず最初に”減塩してください”と言われた人も多いのではないでしょうか?
この番組の冒頭でもアナウンスされていましたが、どうして人類は健康を害するほど塩を欲してしまうようになったのでしょうか?
☞人類の祖先は、貴重な塩を無駄にしないように進化してきた
我々は塩に含まれる”ナトリウム”なしでは生きていけません。ナトリウムには受精卵にスイッチを入れたり、脳の電気エネルギーにも必要なミネラルで、生命維持には欠かせないものです。
もともと人類の祖先は、塩たっぷりの海の中で暮らしていましたが、やがて陸に上がり、海から離れた内陸へ生活の場を移しました。
そうすると海中とは違い、陸上では簡単にナトリウムが手に入りません。ナトリウム不足で命の危機に瀕した人類の祖先は、ある2つ臓器を進化させてきました。
☞まず1つ目の臓器は『舌』
塩不足を乗り切るため、貴重な塩を感じとるセンサーが敏感に進化しました。
舌に存在する味を感じるセンサー『味蕾(みらい)』からは、少しでも塩分が含まれていると、もれなく取り込もうとして、脳が快感を感じるような刺激が伝わる仕組みが備わっています。
☞すいかに塩をかける理由!
また、最近の研究では、塩味と別の味(甘味・旨味・油の味など)が同時にあるときだけ反応するセンサーも発見されました。このセンサーの働きにより、スイカに塩をかけるとより強く甘みを感じたり、出汁の旨味や油の旨みも塩があると、より強い刺激が脳にいくようになっているのです。
☞塩には中毒性もあり
マウスの実験では、塩分を多く与えておいた後に塩を与えるのをやめると、塩を中毒的に求める脳内物質(麻薬依存の人の脳に現れる物質)が増えるという研究結果も出ています。塩を摂り過ぎる生活をつづけていると、塩中毒になってしまう危険性があるということですね。
☞塩のとりこになった脳をだます方法
そこで、塩のとりこになってしまった脳でも塩の取りすぎを防ぐ方法をご紹介します。それは『舌という優れたセンサーにだけ少量の塩を届けて、脳を満足させてしまう』というだまし討ち作戦です。素材全体に塩を染み込ませるのではなく。表面にだけスプレーで塩水をごく少量つけて食べると、脳が快感を感じて薄味でも満足できるそうです。
☞2つ目に進化した臓器は『腎臓』
ナトリウム不足から体を守る為、祖先は取り込んだナトリウムを外に捨てない様に進化しました。ナトリウムを再吸収できる臓器、それが腎臓です。腎臓はかなり精巧な仕組で出来ており、体内のナトリウム量を常に一定に(ナトリウムとして約100g、食塩として約250g)に保つことができるようになっています。
☞1日に排泄される塩分量は約1.5g
1日に尿や汗、便などで失われる塩分はおよそ(食塩として)1.5gと言われているので、1.5gの食塩を補えば生きていけることになります。その証拠に、地球上には塩を一切取らず、1日2Lのミルクをのんで2g程度の塩分摂取で生きている民族もいるんだそうですよ。人体は進化した臓器のおかげで、わずかな塩分摂取量でも陸上で生きていける様に進化してきたのですが、日本人の食塩摂取量は1日あたり男性11g、女性9.2g(平成27年調査)。どうして大量の塩分を欲するようになってしまったのでしょう?
さて、前置きが長くなってしまいましたが、次回はなぜわずかな塩だけでも生きていけるように進化した人類が、多くの塩を求めるようになったのか・・・?
後編に続きます。
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