慢性腎臓病(CKD)の人が取り組みたい、季節の変わり目に免疫力をあげる方法
食べる純炭きよら通信vol.21(2021.3月号)
いつも食べる純炭きよらをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
きよら通信担当のゆっきーが、腎臓病お役立ち情報をお届けします(*^^)v
目次
免疫力をあげる生活習慣とは
病気の原因となるウイルスから身を守るためには、感染しないようにすることが最優先ですが、日頃からウイルスに対する抵抗力すなわち“免疫力”を強化させることが大切です。
免疫力が低下していると病気の原因ウイルスに感染した際、重症化につながってしまいます。
特に、腎機能が不安な場合は、体内に増えた尿毒素により免疫力が落ちていることがあるので、日頃から免疫力をアップできるよう心がけましょう。
免疫力がアップする生活習慣とは?
免疫力のメカニズムを抑えれば、意外なことで体を強くできます。
最近の研究からはこんなことが分かっています!4つのポイントにまとめたのでチェックしてみましょう♪
腸内環境を整える
腸は食事から栄養素を取り込むところですが、同時に食事に紛れ込んだウイルスや菌を体内に入れないように防御しなくてはなりません。
そのために体内の免疫細胞の7割は腸壁の内側に密集しています。
腸の粘膜では『IgA抗体』という免疫物質が外敵の侵入を防いでおり、ビフィズス菌のような腸内善玉菌はIgA抗体の産生量を増やして免疫力の向上に一役買っています。
逆に腸内に悪玉菌が増えるとIgA抗体の防御力が弱くなり、外敵の侵入を許したり、善玉菌が減って免疫力の低下につながってしまいます。
このように腸内環境と免疫力は密接な関係で結ばれているので、免疫力アップの近道は良い菌が喜ぶもの(以下の食品)がオススメ
善玉菌が喜ぶ食品 | |
発酵食品 | ヨーグルト・みそ・酒粕・ぬか漬け等 |
食物繊維 | 海草・豆類・こんにゃくなど |
ホールフード | 野菜や果物は皮や種ごと食べる 雑穀や玄米をいつもの白米に混ぜてみる |
こちらもいろんな食材から少しずつとる様にするとGOOD。
一般的に腸内環境に良いと言われていても、自分の腸内にいる善玉菌が喜ぶかどうかは、継続して2週間程度とりつづけてみないと分かりません。
良い菌を増やして免疫力アップするには、コツコツと腸に良いものを食べ続けましょう。
痩せすぎに注意!有効な栄養素を摂る
低栄養状態で痩せすぎていると感染症のリスクは高まります。
IgA抗体などの免疫物質はたんぱく質で出来ているので、たんぱく質が不足すると免疫力が低下してしまいます。
また、筋肉が減ると体内に水分を保持できなくなり、腎臓が脱水症状になってしまうことも!
3食なるべく欠食しないように、バランスの良い食事と適度な運動を心掛けてください。
免疫力アップにおすすめな栄養素 | ||
ビタミンA | 人参・豆苗・レバー等 | 脂溶性ビタミンなので油と一緒に摂るのがオススメ |
ビタミンD | 干椎茸・きくらげ・鰤・イワシ等 | 日光浴を行う事で、体内で生成することも出来るビタミンです。 |
ビタミンE | 南瓜・ミックスナッツ・豆乳・うなぎ等 | 無塩のナッツを間食に食べるのが手軽に補給できるコツです。 |
ビタミンB6 | ひれ肉・ささみ・かつお・まぐろ等 | あっさりとした肉や魚に多く含まれています。 |
ビタミンB12 | 牡蠣・あさり・サバ・ホタテ等 | 今が旬の貝類をたべよう!今夜や酒蒸しはいかが? |
亜鉛 | 牡蠣・高野豆腐・アーモンド等 | 腎性貧血や糖尿病にも亜鉛は積極的に摂りたい栄養素です。 |
※どれかひとつの栄養素だけを大量に摂れば良いわけではありませんので、バランスよく食べて下さいね。
十分な水分摂取
マスクをしていると口が渇くことが少なくなり、のどの渇きに気付きにくくなります。
また、人前でマスクを外せず水分補給を遠慮してしまう場面も少なくありません。
こんな症状は脱水のサイン!以下に心当たりはありませんか?
☑尿の色が濃い |
☑便秘をしている |
☑靴下のゴム跡が10分以上残る |
☑肌がカサカサ乾燥する |
☑口の中がネバつく |
※一つでも当てはまる場合は脱水の可能性大!
1時間に1回、湯呑一杯180 mL程度の頻度でノンカフェインのお茶やお水を飲むようにしましょう。
こまめな水分補給で、脱水が原因の免疫力低下を防ぎましょう。
口腔内を清潔に
口の中には腸と同様にたくさんの細菌がおり、良い菌と悪さをする菌がせめぎ合いながら住み着いています。
歯垢や舌苔が蓄積すると口腔内のIgA抗体が敵を排除しきれなくなり、ウイルスの侵入を容易にしてしまいます。
歯磨きや舌磨きなどの口腔ケアはインフルエンザへの感染リスクを下げることがわかっているので、口腔ケアで体を守ることが期待できます。
腎臓病でも安心な喉のイガイガ対策
感染予防で手洗い・うがいが習慣化していると思いますが、うがい薬やトローチを常用して大丈夫かな・・・と心配になることはありませんか?調べてみたところ、こんな情報がありました。
トローチやのど飴について
トローチやのど飴の成分で、直接腎機能に悪影響があるものはなさそうです。
ただし、抗炎症成分であるグリチルリチン酸を含むトローチを長期的に使用し続けると腹痛や筋肉系に副作用が生じることもあります。
甘草などの漢方成分の入ったトローチは薬剤師さんに相談した方が良さそうです。
うがい薬について
うがい薬に含まれる殺菌成分がのどの常在細菌のバランスを乱してバリア機能を壊してしまう事もあるそうです。
単なる水うがいの方が、インフルエンザウイルス感染には最も効果があったとの報告もあるようです。
いずれにしても、用法用量をまもって長期間使用し続けなければ腎臓に悪影響はなさそうですが、普段の予防であれば、マスク着用で喉の乾燥を防ぎつつ朝晩の水うがいで十分かもしれませんね。
(2021.3月号として配布したものです)
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- ゆっきー
美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
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「慢性腎臓病(CKD)の人が取り組みたい、季節の変わり目に免疫力をあげる方法」への2 件のフィードバック
何時も情報提供頂きありがとうございます。
最近ヨーグルトが良いのか悪いのか各種の記事が出ており微妙ですね。
こちらこそ、いつもコメントをお寄せいただきありがとうございます。
ブログを書く励みになります。
さて、「ヨーグルトが良いのか悪いのか」難しいところですよね。
酪農従事者の苦労が報道されるなか、意見を書くのが憚られる難しい話題です。
結論から申し上げると、「嗜好品として好きならOK、健康のために頑張って食べる必要はない」というのが私の意見。
ヨーグルトが大好きで毎日食べたい!と思えば、食べてOKだと思います。
健康のために(あまり好きではないけれど)食べている…という場合、ヨーグルトに期待する健康効果とは何でしょう?
乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を摂ることで、
・腸の調子が整う?便通が良くなる?
・免疫が高まる?感染症に罹りにくくなる?
・花粉症などのアレルギー症状が緩和される?
あるいは、ヨーグルトなどの乳製品がカルシウムが豊富なので、
・骨を強くする?
一方でヨーグルトなどの乳製品に不利な情報もあふれています。
・カゼインによる腸の炎症やリーキーガット?
・骨からのカルシウム溶出を促して骨がもろくなる?
・エストロゲンやホルモン剤による発がん?
・牛の餌に含まれる抗生物質や残留農薬?
・ホモジナイズされた牛乳に生じるトランス脂肪酸?
かく言うわたくしも、小学生の頃には1リットルの牛乳を毎日飲んでおりました。
しかし、独り暮らしを始めた頃から牛乳を買うことが無くなり(牛乳を買うお金が無かった?)、酸味が苦手なのでヨーグルトを買うこともなく、チーズにも触手がのびない(学校給食のプロセスチーズが嫌いだったのが原因?)という生活をおくっています。
そこで、ヨーグルトや乳製品に期待する健康成分は主としてサプリメントで摂取しています