腎不全状態で発熱、嘔吐、下痢、大量発汗などの体調不良時なったときは

投稿日: カテゴリー ■腎臓病について

こんにちは。純炭社長の樋口です。

体調がすぐれない時に薬局の市販薬を飲むことはありませんか?
あるいは、病院からもらった薬に関して、体調不良の時には飲まないようにという指導を受けたことはありますか?

日経メディカルオンラインに、慢性腎臓病の方が体調不良に落ちいったときの注意点が紹介されていました。
私は長年、製薬会社の研究所で研究を行っていましたが、医師でも薬剤師でもありません。なので、この記事を紹介して良いものか?と正直迷いましたが、「もうこれ以上、腎機能を低下させたくない!」という方のためにとても重要な情報だと感じたので、あえてブログで紹介することにしました。
「知らなかった」と後悔しないために、体調がすぐれないときには本ブログの内容に関して、医師や薬剤師に相談して下さいね。

☞腎臓病患者が体調不良時に気を付けるべきルール
名古屋大学先進診療システム学寄附講座准教授の安田宜成先生は、体調不良時に発生し得る急性腎障害(急速に腎機能が低下して透析が必要になるような状態)などを予防するための、慢性腎臓病患者が体調不良時に気を付けるべきルールを提唱しています。

☞体調不良時の服薬には要注意

発熱して食事がとれなかったり、嘔吐や下痢が続くと脱水症状になって血圧が下がりやすくなります。血圧が下がりすぎると腎機能が急激に低下することがあるので体調不良時には以下の5つのポイントを抑えましょう。
①血圧のお薬を飲んでいる(注1)
家庭で血圧を測定して上の血圧(収縮期血圧)が110よりも低かったら血圧を下げる薬を控える(医師や薬剤師に相談)
②利尿剤を飲んでいる(注2)
嘔吐や下痢、大量の発汗などで、明らかな脱水状態の時には利尿剤を控えて、塩分をスープや味噌汁などで補う(あくまでも脱水状態時に限ります)。
③市販の解熱剤を飲む場合(注3)
解熱鎮痛剤を飲むときには「アセトアミノフェン」だけの薬を選ぶ。
④糖尿病の薬(下記)を飲んでいる(注4)
糖尿病治療薬であるメトホルミンの休薬を検討する(eGFR45未満で要注意)。
⑤骨粗しょう症の薬を飲んでいる
骨粗しょう症などで処方される活性型ビタミンDやビスホスホネートも体調不良時は休薬を検討する。

(注1)
安田先生いわく、『高血圧診療の目的は、血圧を適正に管理することですが、一過性に血圧が上昇しても、160/100mmHg程度であれば大きな問題は起きません。一方、低血圧を生じると、それが一過性であったとしても腎虚血が急速に進み、AKIが誘発される危険性が高まりますし、ふらつき・転倒も生じやすくなります。』とのこと。体調不良時には家庭で血圧を測って、上の血圧が110よりも低かったら医師や薬剤師に血圧の薬を飲むべきか?を相談して下さい。

(注2)
夏場の熱中症予防として塩分補給をおこなう方もいらっしゃると思いますが、クーラーの効いた部屋で普通に生活している場合は必要ないかも。

(注3)
病院で処方される薬であれば「カロナール」、薬局で買える薬であれば「タイレノールA」、「バファリンルナJ
ここで注意が必要なのは市販薬でバファリンと名前がついていても商品ごとに成分が異なる点です。
「バファリンEX」「バファリンプレミアム」「バファリンルナi」は腎障害を起こしやすいNSAIDsが配合されています。「バファリンA」「バファリンライト」はアセトアミノフェンと一緒に飲むと腎機能を低下させる可能性がるアスピリンが配合されているので要注意。
市販の総合感冒薬(かぜ薬)にもNSAIDsが配合されているものがあるので、薬局の方に確認して下さいね。ちなみにNSAIDsは「エヌセイズ」又は「エヌセイド」と発音します。これを言われてキョトンとしている薬剤師は・・・・(笑)。

(注4)
メトホルミンの商品名は「メトグルコ」「グリコラン錠」「メデット」「ネルビス」など。eGFRが30未満では禁忌(処方してはいけない薬)ですが、eGFRの値は1割程度、上下に変動するのでeGFR45未満くらいから注意が必要とのことです。

☞急性腎不全を予防するために

梅雨時は食中毒が心配な季節でもあります。
万が一、下痢や嘔吐が続いた場合には、必ず医師や薬剤師に薬の飲み方を相談して下さいね。
また、消炎鎮痛薬やかぜ薬を買う時にも、NSAIDs(エヌセイズ)が入っていない商品を選んでもらって下さい。筋肉痛やひざの痛みなどに使う湿布薬や塗り薬に配合されているインドメタシンやロキソニン、フェルビナクも代表的なエヌセイズです。湿布薬や塗り薬を購入するときも、薬剤師にご相談下さい。

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純炭社長

投稿者: 純炭社長

純炭粉末の(株)ダステック代表取締役社長。中外製薬で腎性貧血治療薬エリスロポエチン(ESA製剤)の創薬に携わった後に、ESA製剤が不必要になる世の中(すなわち腎臓病が無くなる世の中)を目指して47歳で起業しました。元金沢医科大学腎臓内科非常勤講師。ケトジェニックダイエットシニアアドバイザー・AGE研究協会認定講師でもあります。「出す」健康法で健康寿命を延ばすのが夢! 最近は「腎臓にやさしい純炭社長食堂」のシェフとしてサラメシも提供しています(笑)。

「腎不全状態で発熱、嘔吐、下痢、大量発汗などの体調不良時なったときは」への3件のフィードバック

  1. 匿名(ブログに頂戴したコメントは原則として匿名で公開させていただいております) より:

    今回のブログはとても参考になりました。特に血圧が下がった時の記事。腎保護にニューロタン(後発薬のロサルタンk)を飲んでいますがしばしば上の血圧が110を下回ります。念のため次回診察時に担当医に相談してみます。

    1. 励みになるお言葉をいただきスタッフ一同よろこんでおります。
      ありがとうございます。
      今回の内容は、まだまだ浸透していない地域もありますので、参考資料をメールにてお送りします。
      担当医に相談する際にご活用下さい。

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