病院でこんなこと聞いてみたい(腎臓病編)毎月検査してもらえる?減塩以外に気を付ける事は?良い病院の見つけ方は?
こんな経験ありませんか?
「自分の腎臓はどうなってるの?」、「本当に透析が必要?」、「どうすれば腎臓を守ることができるの?」…本当は病院の先生に聞きたいことが山ほどあるのに、忙しそうで質問できない…
純炭粉末公式専門店では、中外製薬で腎性貧血治療薬を開発し、金沢医科大学腎臓内科の非常勤講師も務めた純炭社長が(医師法や薬機法に抵触しない範囲で)お悩みやご質問にお答えしています。
このブログでは、皆様から頂戴したご質問の一部をご紹介します。
もし、質問してみたいことがあったら、お気軽にメールやブログへのコメントでご連絡下さいね。
目次
Q.自分の希望するタイミングで健康保険適用の検査は可能ですか?毎月検査をしないと不安です。
(回答)
国民皆保険制度の日本では、患者が負担する医療費は原則3割で済みます(これを保険診療と呼びます)。
ところが、検査項目によっては3か月に1回しか保険診療が認められない検査もあるのです。
例えば、eGFR(推算糸球体ろ過量)の計算に必要なシスタチンC(注1)の測定は3か月に1回しか保険適用になりません。
主治医の先生は、患者の経済負担が最小で最良の医療が受けられるよう、検査の項目や頻度を考えてくれていると思うので、仮に半年に一度で良いと言われた場合は、そこまで心配しなくても良いのではないでしょうか。
どうしても心配なら、医療費の全額を自己負担する自由診療の病院に相談する方法もあります。
近所に自由診療の病院が無い場合には、自宅に送られてきた検査キットで血液や尿のサンプルを返送し、クレアチニンやeGFR、尿酸など一通りの検査を行ってくれるオンライン血液検査サービス(注2)を使う手もあります。
(注1)シスタチンC:クレアチニンから算出するeGFRは筋肉量の影響を受けてしまう欠点があります。その欠点を補うために開発されたのが、シスタチンCによるeGFR測定です。
健康診断でeGFRが50台となり、慢性腎臓病の診断を受けた純炭社長の奥さん。シスタチンCでeGFRを測り直した結果、驚きの80台で腎臓病の疑いはなくなったそうです。ちなみに奥さんは登山が趣味で筋肉多めらしいです。
(注2)オンライン血液検査:病院嫌いなのに血液検査が気になる純炭社長。新しいもの好きなので、早速オンライン血液検査を試したところ、人間ドックをほぼ同じ検査結果が出て、正確性にビックリしたそうです。「オンライン血液検査」で検索すると見つけることができますよ。
Q.先生は減塩しか言わないのですが、それだけ気を付けていれば良いのでしょうか?
(回答)慢性腎臓病には以下のような各種タイプがあります。
高血圧が原因の腎硬化症 |
高血糖が原因の糖尿病性腎症 |
炎症や免疫が原因の腎炎 |
まずは自分の腎臓に悪さをしている原因は何か?を知ることが大切です。
「減塩」は全ての慢性腎臓病に効果が期待できる取り組みですが、糖尿病体質であれば「血糖値が上がりにくいメニューや食べ方」にも取り組むべきですし、炎症や免疫が関係している場合には「腸内環境」に気を配ると良いと思います。
食欲を落とさずに減塩する方法や、食後の血糖値を緩やかにする方法、腸内環境の整え方は以下のブログで詳しく紹介しています。
減塩のように、全ての慢性腎臓病に効果が期待できるのは、とにかく「腸内環境の改善」!
便秘や下痢が常態化していたり、おならや便が臭い場合は悪玉菌が増えている可能性が大です。
悪玉菌が増えた状態では、腸内で腎機能に負担をかける尿毒症物質が多く発生してしまいます。
腸内環境改善方法は過去のきよら通信(※)で紹介していますので復習してみてくださいね。
Q.循環器が専門のかかりつけ医に診てもらっています。腎機能がどれくらいになったら腎専門医を受診すべきですか?
(回答)
健康診断等で腎臓の数値が悪いと分かったら“腎臓専門医”(※)に一度は診てもらいましょう。
(※)腎臓専門医とは、腎臓専門医とは、日本腎臓学会が認定した専門知識を持った医師の事。最新の治療方法や症例について勉強や試験をうけています。
かかりつけ医では、最新の治療薬についての知識が不十分であったり適切な処置が行えない場合があります。
クレメジンに加えてSGLT2阻害薬やMR受容体拮抗薬が使えるようになった現在でも、「腎臓病に効く薬は無い」と言われたら、すぐに腎臓専門医を受診しましょう!
また、食事指導についても、しっかり教えてもらえない場合があり、「何をどれだけ食べて良いのか困っている」というご相談も多いです。
日本腎臓学会ではeGFRが45未満であったり、尿蛋白や血尿がある場合には、腎臓専門医に一度は診てもらうようガイドラインを設けています。
予備軍の段階から専門医に診てもらう事が大切です。
「どの病院に行けば良いのか分からない」ときの腎専門医の探し方は、末項にまとめましたので併せてご覧ください。
Q.せっかく大病院にかかったのに親身に診てもらえず困っています。どうしたら良い先生に診てもらえますか?
(回答)
お医者さんの態度次第で、通院自体がストレスと感じる場合もありますよね。
でも、ストレスは腎臓病の大敵・・・ではどうしたらいいのでしょうか?
お医者さんも人間ですから「夜型で午前中は期限が悪い医者」が居る可能性も(体験談)。たまには時間を変えて病院に行ってみると、印象が変わるかもしれませんよ(笑)
また、読むデトックス(※)に登場している佐中先生が、信頼できる腎専門医に関して、とても良い事を教えてくれています。
(※)読むデトックスは定期購入お申込特典でプレゼントしていますが¥1,100(税込・送料別)でこちらからご注文可能です
佐中先生曰く、『特効薬のない腎臓病の治療は“医者のさじ加減”が要、何が何でも自分の患者は透析にしないというポリシーを持った医者が一番です。』とのこと。
1) | 腎臓を助けるための戦略(治療方針)をきちんと説明してくれるか? |
2) | 血液透析・腹膜透析・腎移植の説明をきちんとしてくれるか? |
3) | 安易に透析を薦めたりしないか? |
医者は患者を選べませんが、患者は医者を選ぶことができます。根気よく相性の合うお医者様を探してください。
~コラム~腎臓専門医の探し方
ちなみに、腎臓専門医に診てもらうには、いきなり大学病院や総合病院に行かなくても、地域のクリニックでも大丈夫なことが多いです。
かかりつけ医だけでは不安な場合は、お住まいの地域の腎臓専門医を探してみましょう。
1. お住まいの地域で『○○県(市) 腎臓専門医』と検索します。 | (例)ダステックのある石川県を例に 『石川県 腎臓専門医』で検索してみると下図のように検索結果が出てきます。 |
2. 検索結果から、病院が作ったウェブサイト(※)を確認しましょう。 | (※) 広告が沢山出てくるような『まとめサイト』『クチコミサイト』は玉石混合の情報が多いので要注意。 |
3. 病院のウェブサイトの情報より、信頼して通える病院か?を確かめてみましょう。 | (例)で出てきた”○○内科医院”のウェブサイトにはこのような先生のメッセージが載っていました。 『慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病の患者さんが、透析や腎移植が必要な末期腎不全に進行しないためにはどうしたら良いのか?一緒に考えてサポートするのが私の役目です。』 ☑腎臓専門医、透析専門医による高血圧・脂質異常症・慢性腎臓病の治療を行っています。 ☑○○大学病院・○○医療センターとの医療連携を行っています。 と書かれており、一人の先生が腎臓病も糖尿病も専門医の資格を持っておられることが分かりました。 |
4. 日本腎臓学会の 専門医インライン名簿 からも探せます。 | 日本腎臓学会が一般公開している、腎臓専門医オンライン名簿を使って、近所の専門医を探すことができます。 https://jswsii31.jsn.or.jp/jsnpub/list/senmon 検索窓に「〇〇県〇〇市」と入力して検索すると、医師名・勤務先病院・診療科などが表示されます。 |
あなたのお住まいの近くにも、よい病院があるかもしれませんので、調べてみてはいかがでしょうか。
(きよら通信2022.7月号としてお届けした内容に加筆修正を加えました)
- この記事を書いた人
- ゆっきー
美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
きよら通信やブログはゆっきーがお届けしています。
また、お電話で商品をご注文のお客様は”ゆっきー”が電話対応させていただくことも。お客様に安心してご購入いただくことを信条としていますので、ご相談から世間話までお気軽にどうぞ♪いつも元気と笑顔がモットーです( *´艸`)
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