夏場は腎臓が酸欠状態に!?酸欠を防いで腎機能をを守る方法とは。
目次
腎臓病で夏に気を付けるべきことは
今年の夏も厳しい暑さになると予想されています。
近年では35度を超える猛暑日も珍しくなく、温暖化の影響で日本の夏の平均気温は、ここ100年で約1.1度も上昇しています。
そうは言っても夏は毎年やってくるので、賢く対処してくださいね。
夏場はクレアチニン値が上がりやすい
夏は、どうも腎臓の数値が悪くなるなぁ~なんて心当たりはありませんか?
でも、夏場の検査が怖いのはあなただけではありません。
実は、季節による腎機能の数値を調べた論文で、夏場は脱水により腎機能が低下する人が増加すると報告されているのです。
脱水による腎機能低下のメカニズム(2023年7月追記)
腎臓は、血液中の老廃物を24時間365日ろ過して取り除いています。
その処理量は片腎あたり1時間にペットボトル60本(30リットル)。
大量の血液をろ過しなければならない腎臓は、たくさんの酸素を必要とします。
腎臓で使用する酸素は、ろ過される血液と一緒に流れてきます。
もし、体が脱水状態になって、血液がドロドロになると、腎臓へ流れ込む血液量が減ってしまい、腎臓のろ過機能に負担がかかるばかりか、運ばれてくる酸素が足りず腎臓が酸欠になってしまうのです。
ですので、腎臓に酸素と血液がスムーズに送られるように、夏場は喉が渇いていなくてもこまめに水分を補給することが必要なのです。
※腎臓が酸素に敏感な理由※
腎臓が酸素に敏感なことは、赤血球を作るホルモン(エリスロポエチン)が腎臓で作られていることからも分かります。
酸素を運ぶのは赤血球の中にあるヘモグロビンというたんぱく質。
腎臓が酸欠に陥ると「酸素が足りないから赤血球をドンドン作ってくれ~」という指令を造血の場(骨髄)に届けるためにエリスロポエチンを増産するのです。
ところが、腎機能が低下するとエリスロポエチンも上手に作れなくなり、貧血(腎性貧血)になってしまいます。
ここで夏場の脱水対策クイズ!(2023年7月追記)
さて、ここで問題。
“慢性腎臓病で脱水を防ぐための水分補給“に適しているのは次の①~⑤のうちどれでしょう?
① | 甘い飲み物(スポーツドリンク、ジュースなど) |
② | カフェイン飲料(緑茶、紅茶、烏龍茶、ほうじ茶、コーヒーなど) |
③ | 水、ノンカフェインの甘くないお茶(麦茶、ルイボスティーなど) |
④ | エナジードリンク、栄養ドリンク |
⑤ | お酒(ビール、酎ハイなど) |
水分補給には何を飲めばよいか
正解は③水、ノンカフェインの甘くないお茶です!
飲む量は、1日1.5~2Lを目安に、こまめに飲むようにしましょう。
上手に飲むコツは、水分補給は1回200ml程度を、こまめに(1時間に1回位の頻度で)飲むことです。
200ml以上一度に飲んでも、効率的に体内に吸収されず尿として出て行ってしまいます。
※但し、むくみや飲水制限のある人は医師の指示に従ってくださいね。
③以外は何故ダメか
①甘い飲み物 | 糖分が多く、血糖値を急上昇させるので腎機能に負担をかけます。 スポーツドリンクには、吸収を良くするために、塩分が入っている物も多いので、熱中症等で脱水したなどの緊急時以外は、避けた方が無難です。 また、2023年になって発がん性が報じられた人口甘味料も気になります。 |
②カフェイン飲料 | カフェインの入ったお茶やコーヒーは、利尿作用があり、飲んでもおしっこで出て行ってしまうため、水分補給には向きません。 でも、おいしいコーヒーやお茶には、リラックス効果や、体に良い成分も含まれるので、水分補給とは別勘定で楽しんでください。 |
④エナジードリンク、栄養ドリンク | こちらも、カフェインが多量に含まれる場合があるので、水分補給にはなりません。 飲みたい場合は、成分が腎臓の負担にならないか、先生に相談しましょう。 |
⑤お酒 | お酒に含まれるアルコールを分解する際に、体内の水分を消費するため、脱水になりやすくなります。 お酒も水分補給とは別勘定にして、お酒と同量以上の③(水やノンカフェインの甘くないお茶)で水分摂取をしながら飲みましょう。 |
味噌汁やスープも水分補給でカウントしません
また、食事の際の水分(味噌汁、スープ、牛乳)や薬を飲むときの水もカウントせず、食事以外で1.5L程度の水分を摂るように心がけましょう。
夏の疲れは意外なところから
夏場は暑くて眠れなかったり、なんとなくダルさが取れないなんてことはありませんか?
外で日光を浴びて活動していると、ぐったり疲れて眠くなる…という経験もあるはず。
実はその疲れの原因は紫外線!
7月は、1年の中で1番紫外線量が強く、要注意です。
紫外線がまねく疲労
厄介なのが、目に入ってくる紫外線。
紫外線が目に入ると、炎症反応を起こして活性酸素を発生させたり、脳を刺激し交感神経が過敏になります。
その結果、自律神経が疲弊して夏バテに繋がってしまうのです。
日中の長時間の外出時は紫外線対策をして、サングラスをかけたり、日傘をさすとよいでしょう。
夏こそぐっすり眠りましょう
睡眠の質が悪いと、透析に入るリスクが1.3倍に上昇してしまいます。
ぐっすり眠れるこんなアイディアはいかが?
寝苦しくなる夏こそぜひお試しを!
①扇風機に工夫 | 扇風機の前に凍ったペットボトルを置いて風をあてると、気化熱によりぬるい風が冷たくなります。 また、扇風機に取り付けられる冷却材も売っていますので、クーラーが苦手な人は使ってみましょう。 |
②寝具に工夫を | ひんやり感じる素材のシーツやゴザシーツなどを使って気持ちよく寝れるようにしましょう。 布団の上で使える冷却マット(保冷剤の入っているもの)も涼しく寝るアイテムとして販売されています。 |
③冷却スプレーを利用する | 寝る前に衣類用の冷却スプレーを枕や寝具にかけるのもオススメ。 また、ハッカ油を1~2滴枕にたらすと、ひんやり爽やかな香りが広がります。 |
ハッカの香りにはリラックス効果もあり、安眠にもってこい♪
ぜひ試してみてくださいね。
(2020.7月号として配布したきよら通信に2023年最新情報を追記しました)
- この記事を書いた人
- ゆっきー
美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
きよら通信やブログはゆっきーがお届けしています。
また、お電話で商品をご注文のお客様は”ゆっきー”が電話対応させていただくことも。お客様に安心してご購入いただくことを信条としていますので、ご相談から世間話までお気軽にどうぞ♪いつも元気と笑顔がモットーです( *´艸`)
「夏場は腎臓が酸欠状態に!?酸欠を防いで腎機能をを守る方法とは。」への3 件のフィードバック
[…] 先月号は『夏の水分補給に適した飲み物は?』というお話でした。夏は1年で最も腎機能が落ちやすい時期。しっかり意識して水分を摂らないと腎臓が悲鳴を上げてしまいます。しかしスポーツドリンクや緑茶での水分補給は、腎臓が悲鳴を上げてしまうことも・・・。 夏場の水分補給に選ぶべきものは、水またはノンカフェインのお茶が最適です。1日食事以外で1~2L飲みましょう。 ※但し、むくみや飲水制限のある人は医師の指示に従ってください。 スポーツドリンク等の甘い飲み物は、血糖値を急上昇させたり腎機能悪化の原因に、またコーヒーや緑茶等のカフェイン飲料は、利尿作用があるので水分補給には適しません。 […]
寝室はエヤコンをタイマーにしプレゼントの能登ヒバカラスプレーをして、寝ると爽やかに休めます。
いつも食べる純炭きよらをご愛顧いただき、ありがとうございます。
この時期は暑さで快適に寝るのも工夫が必要ですよね。
わたしも、ヒバスプレーはリフレッシュするときに愛用していますが、寝る前にも使ってみたいと思います。
腎臓病には、しっかりと質の良い睡眠をとることがとても大切です。
無理せずエアコンを活用して、熱帯夜を乗り切ってくださいね。