便秘になって初めてわかった便秘のメカニズムと薬や食べ物の選び方(その3・適切な便秘薬とは)
目次
腸内環境をてなずける方法
こんにちは、純炭社長です。
日頃から腸内環境については、学会へ行ったり、医学書を読んだり、かなり情報収集をしているはずなのですが・・・腸内環境をてなずけるのはどうも一筋縄ではいかない純炭社長です。ペットのように腸内細菌を飼いならせればいいのですが。笑
前回ブログでは便を押し出すための対策方法をご紹介しました。
◆過去の関連記事はこちら◆
便秘になって初めてわかった便秘のメカニズムと薬や食べ物の選び方
その1・出しやすい便の状態
その2・便を押し出す
それでもだめなら・・・の最終手段の便秘薬についてのお話です。
タイプ別、便秘薬の選び方
ひとことで便秘と言っても、
・便の状態(固い・柔らかい・悪玉菌に偏っているなど)
・腸の状態(腸のうごきが悪い・腸がけいれんしているなど)
様々な原因があることが前回までのブログでお分かりいただけたでしょうか。
純炭社長の場合は食事回数と食事量を減らした結果、食物繊維不足になり、便が硬く、便量も減っていると感じました。朝起きて常温の水をコップ一杯一気飲みすると腸がごろごろ動き出すのを感じます。
便秘の症状は人によって全然違う
今回の純炭社長の便秘の場合、便が固く便の量が減ってきている、でも水を飲めば腸はゴロゴロ動く。そこで、便を柔らかくするタイプの便秘薬(以下のどちらか)を買いに行くことにしました。
・肛門近くで硬く固まった便を柔らかくするDSS(ジオクチルソジウムスルホサクシネート)という成分が入った市販薬
・腸内に水を集めて便を柔らかくするマグネシウム系の市販薬
あなたの便秘はどのタイプ?
症状別に選ぶべき便秘薬を①~④のタイプ別にまとめました。(ちなみに純炭社長は便が硬くなって出にくいので①or②タイプです。)
症状 | 作用 | 成分 | 痛み | 習慣性 | |
① | 便が硬くて出にくい | 腸内に水を集めて便を柔らかくするタイプ | 酸化マグネシウム・水酸化マグネシウム・硫化マグネシウム | あまりない | ほとんどない |
② | 肛門近くで便が硬くなっている感じ | 界面活性剤(洗剤のような作用)で便に水分を浸透させて柔らかくするタイプ。肛門近くの硬い便に効果的。 | ジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS) | あまりない | ほとんどない |
③ | 便意があまりおこらない | 腸の運動を高めるタイプ(副交感神経を直接刺激する) | ピサコジル・ピコスルファートナトリウム水和物 | 痛い | ある |
腸内細菌の働きで腸の運動を高めるタイプ(腸内環境によっては効かない場合も) | センナ・センノシド・センノシド(A/B)・センノシドカルシウム | 痛い | ある | ||
④ | 便意があるが出ない | 浣腸タイプ(便を柔らかくしつつ、腸を刺激して排泄を良くする) | グリセリン | あまりない | ある |
薬局で①を探してみると…
ドラックストアに行って①の便を柔らかくするタイプの薬を探したのですが、便秘薬の陳列棚には「やさしい、安心な植物性(センナ系)とか、漢方系(有効成分は大黄)、ピサコジル系といった腸を刺激する③のタイプ便秘薬がドーンと並んでいて、①の便を柔らかくするタイプの薬が見つかりません。
「こういう薬剤が売れ筋なのか?」と思いつつ棚の上段から成分をチェックしていき、や~っと棚の下の方の片隅に置かれた②のDSS系の薬や①マグネシウム系の薬を見つけることができました。
便秘薬の常用で効かなくなることも
何のまえ知識もなく便秘薬を買いに行ったら、③の大半は腸を刺激するタイプのセンナ・大黄・ピサコジル系を買わされてしまうんだろうな~と、ドラックストアの陳列棚を見て、ちょっとビックリしてしまいました。
というのも、このタイプの便秘薬は習慣性があり、漫然と飲み続けると効きが悪くなり、大量に飲まないと腸が動いてくれなくなるからです。最初は1~2錠で効いていたのに5~6錠飲まないと便秘が解消せず、ひどい場合には50~100錠も飲んでいる人も出てくると言うので要注意です。
便秘のタイプに合わせて選んだ薬の効果は如何に!?
さて、純炭社長の場合にはまず最初に肛門近くの硬い便を出してしまおうとDSS系を飲んでみました。そして翌日はマグネシウム系を・・・・・すると・・・・3日ほど排便がなかったのに突然の水のような便が・・・・便というより腸の中に集められた水だけが先に出てきてしまったような感じ。これは水分を沢山とらないと脱水症状になってしまう!と実感した次第です。
で、どうなったかと言うと、結局のところ薬ではスッキリ快便とはいかず、食物繊維が多めの1日2食に戻して回復しました。
但し腎臓に負担をかける成分の便秘薬には注意!
今回純炭社長が飲んだマグネシウム系便秘薬は、腎機能が低下していると高マグネシウム血症を引き起こして、呼吸抑制・意識障害・心停止につながる心配があります。
最近ではマグネシウムではない、新しい成分の便秘薬が使えるようになりました。便が硬いタイプの便秘の方は、以下の処方薬がオススメ。(いずれもドラックストアでは手に入りません)
新しい便秘薬 | |
アミティーザ | (成分名:ルビプロストン) |
リンゼス | (成分名:リナクロチド) |
モビコール | (成分名:ポリエチレングリコール) |
このような薬剤で便を柔らかい状態にしておいて、腸の動きを活発にするセンナ系の薬剤を頓服的に使うのが腎機能に負担が少なくおすすめらしいです。
(但し、医薬品自体が腎臓から排泄されるので、健康な人より薬が効き過ぎたりする弊害も。なるべく薬に頼りすぎないように、十分な水分摂取、腸を動かす運動やマッサージ、和式や踏み台を使った洋式での前かがみの排便姿勢などで自然なお通じを心がけたいものです。)
たかが便秘と侮るなかれ
ひとことで便秘と言っても原因や解決策がこんなに沢山あります。
腎機能が低下してからの便秘は、安易に市販薬に頼るのではなく、専門医(消化器内科・胃腸科など)に便と腸の状態を診てもらい、適切な治療戦略(マグネシウム以外の薬で便を柔らかくしておいてから、腸を刺激するタイプの薬を少数回使うなど)をたててもらうと安心です。
まとめ
純炭社長の場合は、ついつい外食でお酒を飲んで、バランスの悪い食生活で、便秘がちになることも多いです。
頭ではわかっているけど、忙しい現代人がきちんとした食事を3食毎日食べ続けるのは、相当な努力と工夫が必要です(言い訳なんですけどね…自分の事となると疎かになってしまって反省です。)
普段から気を付けている人でも、冬場は便秘になりやすい季節です。冬の便秘には冬の便秘にご用心!寒いと便秘になりやすいもご覧ください。
なるべく薬に頼らずに、普段から腸内環境が荒れ狂わない生活の大切さを実感した次第です。
- この記事を書いた人
- ゆっきー
美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
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