糖尿病性腎症、こんな時にはがんを疑え

こんにちは。

4年前の抗加齢医学会で糖質制限に出会い、体重は89㎏→75㎏に減少。
がんの原因になる内臓脂肪も劇的に減ったのですが、ダステックサラメシを作るようになってから徐々に体重が増加している純炭社長の樋口です。

さて、医学情報サイト「メディカルトリビューン」のメルマガに
”糖尿病、こんな患者はがんを疑え”
というショッキングな見出しが掲載されていました。血液透析にはいる慢性腎臓病患者の半数以上は糖尿病を患っているので、クレアチニンだけでなく、発がんリスクに関係する検査項目も知っておいた方が良さそうです。

以前から糖尿病患者はがんを発症しやすいと言われていましたが、特に肝臓がん、膵臓がん、大腸がんで統計学上あきらかなリスク上昇が認められました。

なかでも膵臓がんは進行が速いので注意が必要。
「糖尿病の経過中に思い当たる原因がないのに血糖コントロールがうまく行かなくなったら、まず膵臓がんを疑うべき」とコメントしているのは国立がんセンターの大橋先生。
【糖尿病患者の膵臓がんチェックリスト】
①糖尿病家系ではないのに糖尿病を発症
②65歳以上
③糖尿病発症前後に2kg以上の体重減少
④発症前のBMIが25未満
①に加えて②~④の1つ以上に該当する場合は膵臓がんの検査を受けた方が良さそうです。

実は純炭社長も浦田クリニック(金沢)の人間ドックで初めて膵臓がんと胆嚢がんの検査を受けてきました。検査方法は腹部MRIで膵管と胆管の状態を立体画像で観察するというもの。

早期のがんでも膵液や胆汁の流れが妨げられるため、管の太さに異常が生じるのだそうです。

また、赤血球数やヘモグロビンが徐々に下がり続ける場合は消化器系のがんを疑った方が良いとも書かれています。しかし、腎機能が低下している場合には造血ホルモンであるエリスロポエチンの不足によっても貧血が進行します。そんな時にはMCVという検査項目を見てみましょう。

MCVとは赤血球の大きさです。エリスロポエチン不足による貧血はMCVは変化しませんが、大腸がんや胃がんで出血があると鉄が不足してMCVは低下(赤血球が小さくなる)します。

なぜ糖尿病でこれらのがんが増えるのか?は、がんの種類によって理由が異なるようですが、その一つとして「腸内細菌叢の変化によって胆汁から発がん性物質が作られる可能性」が挙げられていました。
胆汁は食べ物に含まれる脂肪を消化吸収するために必要な物質ですが、腸内の悪玉菌によって、肝臓がんの原因となるデオキシコール酸や大腸がんの原因となるリトコール酸に変化してしまうのです。

発がんリスクを下げるためには、
●内臓脂肪を減らすこと
●腸内環境を整えること
が大切だとはわかっているものの、年末年始はついつい・・・・・

と自分を甘やかさずに、年内に4kg減を目指す純炭社長なのでした。

【純炭粉末公式専門店】は→こちら

クレアチニンが上がっても腎機能は悪化していないこともあります。

こんにちは。左足小指を骨折中の純炭社長です。
ギブスのおかげで靴もスリッパも履けず、3日間ドライブスルーで食料を調達していました(笑)どうして骨折したのか知りたい方は純炭社長のフェイスブック投稿を探してみて下さいね。フェイスブック内で「樋口正人 純炭」と検索すると出てきます。

さて、11月27日のブログで山ガールゆっきーが、「クレアチニン値が上がるのを恐れて登山をやめるのは本末転倒!」と書いていましたが、今日もクレアチニン値と腎機能が関係しないケースをご紹介します。

それは、血圧が下がった場合です。

血圧の薬が良く効いている場合や減塩によって血圧が下がった時には血液検査のクレアチニン値が上がることがあります。これまでは、血圧の薬の副作用で腎機能が低下したと考えられていたのですが、Ann Intern Med誌2018年11月6日に「クレアチニン値が上昇し、eGFRが低下しても腎臓の組織は障害を受けていない場合もある」ことが報告されました。日経メディカルの日本語記事をわかりやすく要約してみますね。

SPRINT試験という有名な血圧の臨床試験があります。
薬で収縮期血圧(いわゆる上の血圧)を120mmHg未満にした群と140mmHg未満にした群を比較すると、120未満の方が心血管病(心筋梗塞や脳梗塞など)が少なく、死亡率も少なかったのですが、クレアチニン値が上昇して慢性腎臓病と診断された人数が約4倍も高かったのです。

クレアチニンの値だけでみると、血圧を120未満に下げると腎機能が低下するように見えてしまいますが、クレアチニン以外の検査(注1)を行うと、逆に血圧を120未満に下げた方が腎機能は(クレアチニン値が上がっているのに)、むしろ回復に向かっていることが示されました。

血液検査のクレアチニン値は腎臓に流れ込む血液量にも左右されます。

薬や減塩で血圧を下げると・・・
⇒腎臓に流れ込む血流量が減る
⇒つまり腎臓でろ過する血液量が減る
⇒血圧が高かった時に比べて(ろ過量が減ったので)クレアチニン値は上がる
という推移が見られますが、腎機能自体は低下していない!という結論です。

最後に腎機能と関係なくクレアチニンが上がってしまう原因をまとめておきますね。
●降圧剤(血圧を下げる薬)で上の血圧が120未満を維持しているとき
●筋肉量の増加
●激しい運動の後
●大量の肉食の後
●クレアチンサプリメントを飲んだ後
●前立腺肥大や尿管結石で尿が出にくいとき
など

クレアチニンの検査値が急に上がってしまった時には、これらに心当たりがないかも考えて見て下さい。
クレアチニン値が上がったね・・・とお医者さんに言われてしまってもこういった原因もありますので、心当たりがあれば過度に心配し過ぎないように、、、ストレスが一番大敵です。上手に腎臓病と付き合っていきましょう。

(注1)
・尿アルブミン/クレアチニン比(ACR)
・インターロイキン18(IL-18)
・キドニー インジュリー モレキュール 1(KIM-1)
・好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)
・モノサイト ケモアトラクタント プロテイン1(MCP-1)
・抗キチナーゼ3様タンパク質(YKL-40)
・ベータ2-ミクログロブリン(β2MG)
・アルファ1-ミクログロブリン(α1MG)
・ウロモジュリン

【純炭粉末公式専門店】は→こちら

運動をするとクレアチニン値が上がるから趣味の登山はやめた方がいいの??

こんにちはゆっきーです。
今日はこんなよくある質問をご紹介します。

運動するとクレアチニン値が上がる?


ある日、お電話でこんなご質問がありました。
「インターネットで調べてみたら、運動するとクレアチニン値が上がると書いてあったので、腎臓病と言われたら趣味の登山はしない方がいいのでしょうか?」
との事。

クレアチニン値が怖い?


確かに、こんな風に疑問に思ってしまうのも、仕方がないと思います((+_+))
病院で定期検査をうけるたびに、血液検査の数値を見せられて「クレアチニン値が高いですね」「またクレアチニン値が上がってますね」と注意されると・・・
”クレアチニンという物質自体が悪!”というイメージがついてしまいます。
でも、クレアチニンという物質自体が腎臓に悪さをするわけではありません。

クレアチニンってそもそも何?


体内でできるクレアチニンとはいったい何なの?それを簡単に説明すると『筋肉が運動するための重要なエネルギー源が使われた後にできる老廃物』の事です。
ですので、運動や筋トレなんかをすると、当然クレアチニンが沢山つくられます。その結果運動後の体内のクレアチニンの濃度は上がります。(実際、店長たっくんもジムで筋トレをした次の日に人間ドックへ行ったらクレアチニン値で引っかかってしまいました。もちろん、店長は腎不全ではありません。)
『腎機能が悪くなってしまうとクレアチニン(という一つの成分)が腎臓でろ過しきれなくなり、結果として血中のクレアチニン濃度が上昇してしまう』と考えるのが正しい流れです。

クレアチニン自体は無害!


ちなみに、クレアチニンを大量にラットに注射する実験で、腎臓への毒性はほとんど見られないとの実験結果が出ています。
(ラットの実験では、普通の健康な人で換算すると、体内に存在するクレアチニンの量の50倍もの量を投与している計算になるので、通常の生活や運動ではありえない量のクレアチニン量です)
なので、血液中にたくさんクレアチニンが流れていることが問題なのではなく、本来、腎臓でろ過されて血液中にたくさん存在しないはずのクレアチニンが多くなってしまっている状態、それが『クレアチニン値が高くでダメだよ(腎臓のろ過機能が落ちているよ)』と言われる所以なのです。

「クレアチニン値を下げたいから運動はしない」は大間違い!


むしろ、運動不足が腎機能をさらに悪化させるのみならず、生命予後を悪化させるという論文や研究結果もでています。腎機能の低下はフレイル(高齢になることで筋力や精神面が衰える状態)の増加に密接に関係しており、”腎臓病進行=フレイルの増加”は比例しています。※参考文献(1),(2),(3)
また、運動不足は喫煙、高血圧に次いで第三位の危険因子であるという論文も出ています。※参考文献(4)

趣味の登山やめないで!


ですので、腎臓病の原疾患(高血圧・糖尿病・肥満など)を改善する為にも、適度な運動は続けるのが最適解です。適度な運動は、ストレス解消になったり、リフレッシュしたり、人生を楽しむためにも不可欠です。また、運動しないでいると、透析に入る前に心血管病で亡くなるリスクがどんどん上がってしまいます。

腎臓病の人が運動時気を付けること!


ただし、運動時に気を付けてほしいのは運動中の水分補給!汗をかき過ぎて脱水になるのは腎臓に負担がかかりますのでこまめに水分を取ってくださいね。
また、運動ならどれだけでもすればするほどいいという訳ではありません。トライアスロンやフルマラソンのように筋肉痛や息切れを伴うような強い運動は、考えものです。
強すぎるは酸化ストレスが増加し、血管を固くして腎臓に負担をかけます。また、運動強度が高すぎると腎臓の細胞が酸欠になり腎機能が低下します。

詳しくはこちらのブログ『腎臓病は運動でよくなる』も参照してください。
どれくらい運動しても大丈夫か心配な場合は、お医者さんに聞いてみてくださいね(*^^)

参考文献
※(1)Semin Dial 26 : 690-696,2013
※(2)J Am Geriatr Soc 61 : 896-901,2013
※(3)Am j Kidney Dis 60 : 912-921,2012
※(4)Lancet 378 : 1094-1105,2011

【純炭粉末公式専門店】は→こちら

減塩は何から始めたらいいの?慢性腎臓病(CKD)の人の減塩方法について

こんにちはゆっきーです。
減塩について、前回のブログでは『腎と透析』に紹介されていた内容をゆっきー風にわかりやすく解説してみました。
現在日本人の平均塩分摂取量は1日12~13gです。なんとCKD診療ガイドラインの推奨量の2倍!!
※CKD診療ガイドラインでは一日の塩分摂取量は3g以上6g未満と推奨

じゃあ、具体的にどういう風に始めればいいの?といった疑問にお答えしたいと思います。

 

①調味料は計量スプーンで計る


具体的な各調味料の塩分量(g)は以下の通り。※商品によって誤差があります。
調味料の種類によってずいぶん差がありますのでまずは測ることから始めてみましょう。

慣れてくると感覚で一日分(上限6g)がわかるようになってきます。

②塩分の多い漬物は1日1回まで

こちらの表は食塩1g相当のお漬物の量です。数字で見ると・・・こんなに入っていてびっくりですね。書いてある量で一日に食べていい塩分量全体の1/6です。
(ちなみに、ゆっきーはクリームチーズを塗った燻りがっこが好きなので食べ過ぎに注意しなくっちゃ)
漬物の塩分量
上の表を参考に、ちょこっとずついろんな漬物を食べるのもいいかもしれませんね♪量の物足りなさを品数でカバーするのもいいと思います♪

③汁はなるべく残す


人間の味覚は人体の塩分濃度(約0.85〜0.90%)に近いほど美味しく感じるとされています。コンビニのおでんの塩分濃度は約0.7%程度だそうです。仮に200㎖(お玉で2~3杯分)飲んだとしたらおよそ1.4gの塩分になります。
ちなみにラーメンの塩分濃度は約1.4%(おでんの2倍!)どんぶり一杯600㎖も飲んだらそれだけで8.4gとなるので一日分6gを軽くオーバーです。

④薬味やスパイスを活用


減塩したものって味気なくて食欲がそそらないことも多いですよね。そこで、薬味を使って満足感をアップさせましょう。
便利なチューブ状の生姜・ニンニク・わさび・辛子などを使って風味を効かせるのも手軽でおすすめです(但し柚子胡椒には塩分が入っているので注意)
また、粉末状のスパイス(胡椒・山椒・無塩のカレー粉・七味とうがらし)なんかで味に変化をつけると味気のなさが目立たなくなります。

ちなみにダステックのサラメシ「純炭社長食堂」では減塩でも美味しく食べるためにキッチンにはこれだけのスパイスや薬味が揃っています!笑 減塩生活も工夫して楽しくしましょう♪(たまに冒険し過ぎて不評の時もありますが・・・笑)

⑤商品の塩分表示をチェック


100g当たりなのか1商品全量当たりなのか商品によって変わります(ココ大切!)。まずはスーパーで商品を裏返し表示を見る癖をつけてみましょう(*^^)そのうち、スーパーで塩分のより少ない方を選んで買うのが楽しくなってきますよ♪

~コラム~減塩とカリウム

フルーツ カリウムが多い食材
どうしても塩分を摂りすぎてしまった場合は
「カリウムを積極的に摂る」
という手段もありますが腎機能が落ちている方には積極的に摂るのは注意が必要です。※カリウム制限を既に言われている方には当てはまりませんのでご注意ください。
実はカリウムは、細胞内液の浸透圧が一定に保たれるように調節し、塩分の悪玉成分であるナトリウムを体外に排泄させ、心臓や筋肉機能を調節する役目もしているミネラルです。
血清カリウム濃度が4.5mEq/L未満の場合はカリウムを多く含んだ食品を積極的に摂取することで夜間血圧を下げナトリウムの排泄を助けることが出来るとの論文も出ています。※(1)(2)

検査結果で血清カリウム濃度は出てきますので、一度自身の血清カリウム濃度が4.5mEq/L未満かどうか確認してみるといいでしょう。値が超えていなければ減塩の手助けとしてカリウムを食べ物からとってもいいか先生に聞いてみてもいいですね。
カリウムは野菜や果物、大豆製品などに含まれています。冬野菜もカリウムは多いので鍋料理はもちろんサラダやお浸しなど毎日食卓に取り入れてみてください。

汗をかきにくい冬場は体内から塩分が出ていきにくいので、塩分量は控えめにしたいものですね。冬定番の鍋物やおでん、汁ものなど、油断すると塩分を摂りすぎるメニューが多いので注意して下さいね。

参考文献
※(1) Clin Kidney J 9 :592-598,2016
※(2) PLoS One 8 :e67140,2013

純炭粉末公式専門店はこちら

慢性腎臓病(CKD)なら油断しないで、冬場の『隠れ脱水』に要注意!

こんにちは、ゆっきーです。
夏場の検査でクレアチニン値が上がってしまったときに、医師から『脱水に気を付けて水分補給をしなさい』と言われたことがある人は多いのではないでしょうか??
実は冬場には、空気が乾燥しているので、汗をかかなくても知らないうちに呼吸や皮膚からも多くの水分が失われています。

柿だって冬の乾燥した空気で水分が奪われます↓

(この場合は美味しくなるんですけどね)

脱水は夏場だけ気を付ければいいんでしょ?
汗をかかないから関係ないよね?
そう思って油断してしまいますが、冬場で普段から意識的に水分補給をしない人は注意が必要ですm(__)m

■こんな自覚症状があったら要注意■

・口の中がネバネバする。
・皮膚をつまんで生じる「富士山」がなかなか戻らない。
・肌が乾燥する。
・肌がかゆい。
・夜に足がつる。
・手が冷たい。
・体がだるい。
・おしっこが濃い
そんな症状に心当たりはありませんか?
実はこれらは体からの脱水のサインなんです。体重の1~2%の水分量が失われた状態を『隠れ脱水』とよびます。しかし、高齢になると特にこれだけの水分量が失われていても喉の渇きを感じない事も多いです。ご家族や周囲の人が声掛けをして水分補給をするようにしましょう。

■うっかり脱水が慢性化すると■

喉が渇かないから・・・
トイレが近くなるのが嫌だ・・・
そう思って水分補給を油断していると、血液が濃くなり、老廃物の除去や血液成分の濃度調整も難しくなります。
そうすると腎臓のろ過機能に大きな負担になります。

■こうやって隠れ脱水を防ごう■

1日の「飲水量」のは1~2 Lが目安。
お茶やコーヒー、アルコールは利尿作用があるので水分補給には適しません。
お水や白湯、カフェインレスのドリンクをちょこちょことこまめに飲むようにしましょう。
(年齢、性別、体重等を考慮するため飲水量には幅があります)
また、経口補水液やスポーツドリンクにはカリウムや糖分が多い場合があるので飲み過ぎには注意が必要です。
高齢者のなかには、冬は「夜トイレに起きるのがイヤだから」という理由で寝る前の水分摂取を控える方もいます。対処法としては「経口補水液」コップ一杯程度を人肌程度に温めて飲んでもらうと、うまく吸収されるので頻尿になる心配は少なくなります。

※但し、腎臓病が進んで体のむくみなどが現れている場合水分の「過剰摂取」は悪影響になることもあるので医師にご相談ください。

【純炭粉末公式専門店】は→こちら

【2022年版】慢性腎臓病、なぜ冬場にもクレアチニン値が上がってしまうの?

こんにちはゆっきーです。

クレアチニン値が上がりやすい夏場が過ぎ、数値が安定してきてホッとした・・・と思ったのもつかの間、冬になって何故か思うような検査値になってくれない・・・というお声を聞くことがあります。
11月からは気温が下がり風邪などをひきやすい季節。
本格的な冬を前に、クレアチニン値やeGFRを悪化させないための注意点を総点検しておきましょう。

冬場のクレアチニン値上昇の原因

血液検査の結果
水分・塩分・運動など、いつものように気を付けているのに、1年を通じてみるとクレアチニン値やeGFRが上がったり下がったり・・・
冬なのにどうして?と思ったことはありませんか。
冬に特徴的な天候や風習が関係しているのかも知れません。
そこで、寒くなるこの時期に今一度注意したい点をおさらいしたいと思います。

冬場のクレアチニン値上昇の原因
1)かくれ脱水
2)風邪などの感染症
3)塩分の摂りすぎ
4)血圧上昇
5)運動不足

冬の脱水と腎臓病

水を灌ぐ

夏場は汗をかいたり喉の渇きを感じやすいので、意識的に水分摂取を心がけますよね。では冬場はどうでしょう?
太平洋側の冬は晴天が続き空気が乾燥するので、喉の渇きを感じるかも知れませんが、純炭粉末公式専門店(ダステック@金沢)がある日本海側は雪や曇天が多く、湿度も高いので水分摂取がおろそかになりがちです。
しかし、全国的にエアコン暖房が主流ですので、室内の空気は乾燥しており、呼吸や皮膚から体内の水分がどんどん蒸発していってしまいます。
喉の渇きを感じなくても、1時間おきにコップ一杯(約200 ml程度)の水分補給が大切です。
常温の水が冷たくて飲むのがしんどい時は、ノンカフェインの暖かいお茶をこまめに飲むようにしてみて下さいね。

水分摂取に関してはこちらのブログもぜひ参考にしてみて下さい。
きよら通信vol.5-慢性腎臓病(CKD)の人は、冬のかくれ脱水に気を付けて

風邪と腎臓病

風邪をひく女性

クレアチニン値が上がる理由として、風邪などでおこる体内の炎症が挙げられます。風邪による発熱自体がクレアチニン値を上昇させる(注)ほか、風邪をこじらせて下痢や嘔吐等を起こしてしまうと、脱水症状により腎臓が悲鳴を上げてしまいます。なるべく、普段から免疫力が下がらないように過ごして、風邪をひいたとしても拗らせないような体づくりをしておくと安心です。

注:体温調節は筋肉が担っているので、筋肉が働いて体温が上がると、筋肉の老廃物であるクレアチニンが大量に出来てしまい、血中クレアチニン値が上昇しやすくなります。

風邪をひきやすい人の特徴

睡眠不足 睡眠時間が6時間未満だと、免疫物質の風邪にかかる確率は4.5倍にも上昇してしまいます。(※1)
激しい運動・運動不足 意外なことに、激しい運動の後は「オープンウインドウ」という現象により免疫機能が低下してしまいます。
また、運動不足は免疫グロブリン(IgA)が少なくなる為、免疫力が低下します。(※2)
ストレス過多 自律神経のバランスが乱れ、唾液中の免疫グロブリン(IgA)が減少し風邪にかかりやすくなります(※3)
腸内環境の乱れ 免疫を司る細胞の約7割は腸に存在しています。腸内環境を良好に保つことで免疫力が上がります。

また、きちんと栄養が摂れていないと、免疫力が低下して風邪を引きやすくなります。バランスの良い食事も風邪予防には大切です。

参考文献:
(※1)睡眠不足の人は風邪にかかりやすい 6時間しか眠らない人では4倍に
(※2)運動と免疫
(※3)ストレスと免疫

風邪予防のコツ


□感染を防ぐ(手洗い・うがい・マスク着用)
□乾燥を避ける(加湿器・マスク着用)
□十分な栄養を摂る(なるべくバランスの良い食事から)
□免疫力を上げる(ストレスを溜めない・十分な睡眠・笑う)
(※新型コロナウイルスの予防法と同じですね)

寒さで調子が悪いなーと感じたら、しっかり食べて、ゆっくりお風呂につかり、ぐっすり寝るのが良さそうです。
腸内環境が悪化していると免疫力がおちるので、発酵食品や食物繊維などを摂るものもオススメですよ。
また、意識的に笑うとNK細胞が活性化するので免疫力UPを見込めます。
寒くて外に出る気がしない日は、お笑い番組をみて、大声で笑って過ごしてみてはいかがでしょうか。

急に風邪を引いたとき、ココにも注意


市販の風邪薬を安易に自己判断で飲んではいませんか?
腎臓に不安がある方が『総合感冒薬』や『解熱鎮痛薬』などを服用する場合はNSAIDs(非ステロイド系消炎鎮痛成分)に注意が必要です。NSAIDsは薬剤性腎障害の主な原因として知られています。

厄介なことに、市販薬の成分表示を見てもNSAIDsとは書かれていないので、ドラックストアの薬剤師さんに『NSAIDs(エヌセイズ)は入っていないか?腎機能に不安があるが飲んでも大丈夫か?』と必ず相談してから購入するようにしましょう。流石にそんなことは無いと思いますが、NSAIDs(エヌセイズ)と言われてキョトンとされるドラッグストアは避けましょう(笑)。

冬の塩分過多と腎臓病

毎年、お正月明けになると「検査値が悪くなった」というお声を少なからずいただきます。年末年始は美味しい食事や楽しいお酒が多い時期なので、その影響もあるのかな~?と思っています。
でも、年末年始くらいはストイックに我慢せず、食べたい物・飲みたい物を楽しみたいですよね。
そこで、腎臓に負担をかけないポイントをおさえて、食事を楽しんでください。
・寒くなると、食べたくなるあったかメニューのおでん、鍋物、煮物など…ついついスープを飲みほしてしまい塩分過多になりがちな料理は「スープを飲まない!」
・たんぱく質はドカ食いしないで朝・昼・晩の3食に分けてまんべんなく食べる!
・お酒を飲む時には、かならず水やお茶を一緒に飲む!
減塩については以下のブログも参考にしてみて下さいね。
寒くなるとうっかり塩分過多な食生活に…慢性腎臓病(CKD)では塩分の摂りすぎに要注意
減塩は何から始めたらいいの?慢性腎臓病(CKD)の人の減塩方法について

冬の高血圧と腎臓病

血圧を測る男性

慢性腎臓病の方は、血圧を下げるお薬を飲んでいる人も多くいらっしゃると思います。特に、寒くなる冬場は、寒さから身を守るために、おのずと血圧があがってしまうのです。

寒さによる血圧上昇の理由
1)ストレスで、交感神経が優位になると血圧が上昇する
2)体内の熱を逃さないように血管が収縮するため
3)冬場の塩分過多により血圧が上昇する

春~秋は血圧が正常でも、冬場は高血圧になっている方もいるので、特に高齢者は注意が必要です。
また、急激な温度変化が原因で血圧が大きく変動してしまい、「ヒートショック」という事故が起きる場合もあります。寝起きでトイレに行くときや、お風呂に入るときなど、急激な温度変化がおこる場面では気を付けましょう。
※電気代高騰のおり、節電を心がけて暖房を切ってしまうのは命を縮める原因になる場合があるのでご注意ください!

その他高血圧を撃退する方法はこちらのブログもご覧くださいね。
食べる純炭きよら通信vol.38-慢性腎臓病(CKD)なら気を付けたい高血圧、服薬以外での意外な降圧習慣もご紹介します。

運動不足と腎臓病

適度な運動が腎臓に良いことは知っていても、冬場の運動は億劫ですよね。晴天が多い太平洋側はさておき、雪が降る地域はウォーキングもままなりません(雪国は車道は除雪されていても、歩道は除雪されないので歩くのがとても大変なのです)。
そんな時には室内でもできる運動を取り入れてみてください。
こちらの記事が参考になると思います。
慢性腎臓病の運動 片足立ち運動「ダイナミックフラミンゴ」の効果・やり方 -NHK
もはや「国民病」の慢性腎臓病……予防と改善に有効なのは、実は運動! -沢井製薬
腎臓病は運動でよくなる!~NHKガッテン出演の上月先生著~【書評】 (難易度:初級)

【純炭粉末公式専門店】は→こちら

腎臓の働きを改善する遺伝子「AIM」でネコの寿命が2倍に!?

こんにちは純炭粉末公式専門店の店長たっくんです。

きよらをご購入のお客様にはご自身の健康だけでなく、
腎臓の悪いワンちゃん・猫ちゃんにきよらをあげている飼い主様も多いです。

今日は東京大学のこんな研究をご紹介。
タイトルの通り腎臓の働きを改善する遺伝子『AIM』(※猫に限る)について
同大学の宮崎徹教授(医学系研究科)が解説しています。

東京大学のHPはこちら

20年前に発見された血液中に存在する『AIM』という遺伝子がこのお話の主役。
この遺伝子は体内の問題が発生している箇所を知らせる札のような役割を持つ。
腎臓病に関して、犬やネズミのAIMは問題に札を付けて知らせる働きがあるのに
猫ではうまく働かないということとがわかったそうです。

その仕組みを活かし猫の腎臓病の特効薬として2022年に発売ができるよう開発が進んでいるとの事。
猫ちゃんの飼い主さんには朗報ですね。

いつか宮崎先生の研究が人にも役立つよう研究を続けているそうです。
もしかしたら未来のノーベル賞学者になるかもしれないですね。

【純炭粉末公式専門店】は→こちら

慢性腎臓病は熱中症にかかりやすいので、十分注意しましょう。

こんにちは。純炭社長の樋口です。ここ最近の夏は本当に暑いですね。

☞急増する熱中症

厚生労働省の発表によると、熱中症が原因の死者はここ10年で倍増しています。特に今年はコロナ対策との両立には頭を抱えるところですね。

☞体温調節のメカニズムとは

普段、人間の体は自動的に体温調節をしてくれますが、高温の環境下に長時間いるとこの機能が乱れてしまいます。
すると体内の熱が発散できなくなったり、汗をかきすぎることで体内の水分や塩分が奪われます。
これが全身に影響を及ぼし、けいれん・めまい・湿疹・頭痛・吐き気など多くの症状をあらわすのが熱中症です。

☞熱中症にかかりやすい病気があるのをご存じですか?

実は、このような病気があると熱中症にかかりやすいので、こまめな水分補給が必要なのです。
・慢性腎臓病
・糖尿病
・高血圧
・心疾患
・精神、神経関係の疾患
・広範囲の皮膚疾患
・下痢
腎臓病の人は特に、高血圧や糖尿病も患っているという人も多いのではないでしょうか?

☞腎臓病の方が熱中症になりやすい理由とは?

特に、腎臓病の人は腎機能が低下している分、体液の濃度調節が健常者と違ってうまくいきません。その結果、暑くても汗をかきづらく体温調節がうまくできなくなっています。
また、腎臓病の人は熱中症予防の水分補給として安易に経口補水液やスポーツドリンクなどを摂取してしまうと、カリウムやナトリウムの過剰摂取につながるので要注意です。

☞スポーツドリンクに要注意!

もともと、腎臓病の患者さんは減塩が必須なので、スポーツドリンクや経口補水液を飲むとあっという間に一日の塩分制限をオーバーしてしまう恐れがあります。一度に過剰に水分摂取をするのではなく、ちびちびと小さいコップでのんだり氷をなめたりして水分摂取をするのも一つの手段です。
ともかく、健康な人より暑さから体を守ることが難しいので、なるべく暑いところに長時間滞在しない、冷房をうまく活用することをおすすめします。

☞こんな人も熱中症になりやすい!

上記の基礎疾患持ちの方以外にも、こんな方はさらに注意しましょう。
・高齢者
・幼児、小児
・肥満
・低栄養
・運動不足

☞ダステックではこんな取り組みをしています
炭を焼いている会社としては熱中症対策として、社員の健康管理に気を配らざるを得ません。熱中症のリスクが最大となる時間帯は7月と8月の午後なので、可能な限り午前中に仕事を終わらせるように心がけています。

☞前夜の深酒や寝不足も熱中症の原因に

ストレスを溜めこんで、むりやり寝るために深酒をする(純炭社長のこと?)は絶対に避けましょう。
皆が生き生きと、ストレスを感じることなく仕事ができて、アフターファイブも楽しんで、毎日ぐっすり眠れる。
ダステックは、そんな社風でありたいと常に思っています。

【純炭粉末公式専門店】は→こちら

 

 

腎機能を知るための血液検査:血清クレアチニンとシスタチンC

こんにちは、純炭社長の樋口です。

病院の血液検査でクレアチニンの値が上がっていると
「腎臓が弱っていますね」
「このまま放置したら透析になってしまうかも・・・」
と言われてしまいます。

でも、毎回のクレアチニン値に一喜一憂しているとストレスが溜まってしまい、腎機能の低下につながってしまいます。
マインドフルネス

今回は腎機能を知るための検査項目について書いてみます。

腎臓の機能は大きくわけて二つあります。
ひとつは体内の老廃物を尿として排泄する機能。
ふたつめは血圧や赤血球造血をコントロールするホルモンを作る機能。

腎機能が低下すると、尿中に老廃物を排泄できなくなるため、血液中に老廃物が溜まってきます。血液検査として測定できる物質は、
1)クレアチニン
2)尿素窒素(BUN)
3)シスタチンC
4)尿酸
5)ベータツーマイクログロブリン
などです。

これらの検査項目の中でも血清クレアチニンが腎機能を知るマーカーとして一般的に使われていますが、実は当てにならない場合もあるのです。
血液検査の結果

クレアチニンは筋肉で作られる老廃物なので筋肉量が多い男性や激しい運動をした後には血中濃度が上昇します。クレアチニンが1 mg/dLという値で出たとしても、性別や年齢、筋肉量によって腎機能は千差万別なのです。

このような欠点を補う方法として、血清クレアチニン値を性別や年齢で補正して腎機能を評価するeGFR(推算糸球体濾過量)が使われるようになりました。お医者さまにはクレアチニンの値よりもeGFRの値を聞いてくださいね。

例えば、血清クレアチニン値が1.0 mg/dLだった場合、
55歳男性のeGFRは61.4ですが、
55歳女性のgGFRは45.4で、腎機能は半分以下に低下していることになります。

また、腎機能が高度に落ちてしまった場合には、血清クレアチニン値は栄養状態や筋肉量の影響を受けやすくなり、必ずしも腎機能を反映していない場合もあります。

当てにならないにも関わらずクレアチニンの値ばかりがひとり歩きするのはなぜなのでしょう?その答えは検査費用が安いからかも知れません。
・クレアチニンの測定費は約110円
・一方、シスタチンCは約1,200円(しかも3か月に1回しか保険が効かないのは医療費抑制のため?)
・ベータツーマイクログロブリンも約1,100円

自分の腎機能を正確に把握するためには、
1)シスタチンCによるeGFRを知る。
2)24時間蓄尿によるクレアチニンクリアランスを知る。
のいずれかを検査してみましょう。

【純炭粉末公式専門店】は→こちら

なぜ私は人工透析を拒否してきたか~腎不全発症から10年~【書評3】(難易度:初級)

こんにちは、純炭社長の樋口です。

8%の腎機能でも透析を回避しているリュウ・ウェイ(劉薇)さんの生活習慣を紹介するブログ、最終回は「代替医療」に関してです。

透析に入らない生活習慣


前回のブログでも腎臓病医の椎貝達夫先生がeGFR 15以下の慢性腎臓病患者に「瞑想療法」を取り入れたことを紹介しました。駄菓子菓子、そもそも代替医療ってなに?怪しいんじゃないの?と感じる方が多いと思います。

代替療法とは

マインドフルネス
代替医療とは「瞑想」や「マインドフルネス」などの精神・心理療法の他にも、「鍼灸・指圧・気功」などの中国医学、食事療法、温泉療法、アロマセラピーなどなど種々雑多。
怪しいビジネスが紛れ込むこともありますが、瞑想やマインドフルネスはグーグルやマイクロソフトが導入しており、インテルは全社員が9週間にも及ぶマインドフルネスプログラムを受講すると聞きました。

劉薇さんが選んだ代替療法

さて、劉薇さんが取り入れた代替療法はざっくりと以下の7つ。

雑穀を中心とした食事療法
腎臓に良い健康ヨガ
ひまし油湿布
腸洗浄と腸マッサージ
身体のずれと歪みを矯正する整体マッサージ
内臓のこりをほぐす、内臓セラピー
パウル・シュミット式ドイツ波動療法

ヨガやマッサージと腎臓病

腎臓は毎分1000 mLもの血液が流れ込む、最も血流の多い臓器のひとつなので、ヨガやマッサージでコリをほぐして、血流が滞らないようにするのは理にかなっていそうですよね。詳しいヨガのポーズなどは書籍に書かれているので、ぜひ手に取って読んでみて下さい。

腸活と腎臓病

腸活腸は尿毒症物質が作られる場所なので、腸洗浄と腸マッサージも良さそうです。

波動療法について

波動
代替医療の中で一番とっつきにくいのが⑦の波動療法だと思います。
日本生まれのレイキ(霊気)は日本海軍が兵士の治療に使っていた波動療法の一種で、現在では海を渡って西洋式レイキとして世界中に広まっていますが、実は、純炭社長は波動療法どころか代替医療そのものを全く信じていませんでした(長年、製薬会社の研究所に在籍していたので、西洋医学一辺倒でした)。

レイキ療法

ある時、知人の経営者が「がん治療のためにレイキを薦められているけれどどう思う?」と連絡してきたのです。もちろん、私は「そんな胡散臭いものはやめなさい!」と一蹴しました。

がん治療の分野でも

ところが、その翌日、雑誌プレジデントの書評欄をながめていると、「がんが自然に治る生き方」という本が目に飛び込んできたのです。
ハーバード大学出身の研究者である著者が、末期がんを宣告されたにも関わらず奇跡的に生還した世界中の人々にインタビューして、9つの共通した生活習慣を見出した名著(だと純炭社長は思っています)でした。

共通点が沢山

直感的に「読まなければ!」と感じた純炭社長は、すぐに書店に走り(アマゾンから購入しないところがアナログ)、一気読みした後に感じたことは、「ここに書かれている9つの生活習慣はがんに限らず全ての病気を遠ざける!」ということでした。

末期がんから生還した人たちの9つの共通点
抜本的に食事の内容を変える
治療法は自分で決める
直感に従う
ハーブとサプリメントの力を借りる
抑圧された感情を解き放つ
より前向きに生きる
周囲の人の支えを受け入れる
自分の魂と深くつながる
「どうしても生きたい理由」を持つ

これらは、劉薇さんが透析を遠ざけている生き方と共通する項目が沢山あるんです。

おわりに


「生徒が学ぶ準備ができた時に教師は現れる」という言葉があります。
純炭社長は54年生きてきてやっと準備が整ったのだと感じました。
このブログを読んで、劉薇さんやケリー・ターナーさんの書籍を手に取ってみようと感じたアナタも準備ができたのだと思います。

食事療法でも瞑想でも波動療法でもヨガでも、
とりあえず試してみる生き方が人生を豊かにし、
病気を遠ざける秘訣だと今では確信しています。
「人間の最大の失敗は、絶えず失敗を恐れていることだ!」
お気楽極楽でチャレンジしてみましょう!

 

【関連記事】
リュウ・ウェイ(劉薇)さん流の透析に入らない生き方(その1:食事)
リュウ・ウェイ(劉薇)さん流の透析に入らない生き方(その2:病院とストレスとの付き合い方)

【純炭粉末公式専門店】は→こちら