【最新版】慢性腎臓病(CKD)リスク低下に関する論文をご紹介します
目次
腎臓病に役立つ論文を読んでみました!

暦の上では秋(立秋は毎年8月7日頃)になりました。
9月になると『空の高さ』や『日が暮れる時間』で、秋を感じる方も多いのではないでしょうか?
そんな秋は読書!・・・ということで、今月は腎臓病に役立つ論文情報をいくつかご紹介します。
【ニュース1】糖尿病では、早朝(5時~8時)にコーヒーを飲むと腎臓病発症リスクが低下!

コーヒーを飲む糖尿病患者は慢性腎臓病(CKD)の発症リスクが低いことが知られていました。
今回の研究では、早朝5〜8時に飲むコーヒーが、最も効果的であることが報告されました。
(午前中の8時~12時は早朝より劣るもののオススメ)。
逆に、12時以降に2杯以上コーヒーを飲むとCKDリスクを増加させる可能性があるとのことです。
これは、コーヒーに含まれるカフェインなどの成分が、体内の代謝リズムやインスリンの効きに影響するためだそうです。
糖尿病を患っていたら、コーヒーは早朝~午前中に飲むのが良さそうです。
【ゆっきーからのご提案】

朝日を浴びて軽い運動をするのも、腎臓に良い習慣です。
近くにコンビニがある方は、涼しい朝の散歩ついでにコーヒーを買ってみてはいかがでしょう。
最近のコンビニコーヒーはその場で機械がドリップするので結構おいしいですよ。
【ニュース2】笑うフリでも血糖値が下がる!笑わない人は介護リスクが2倍!

今まで『笑い』の効果は様々ご紹介していますが、何と血糖値まで下げる!ことが福島県立医科大学から報告されています。
この研究では、
『12週間笑いヨガのプログラムに参加したグループ』は
『参加しないグループ 』より
HbA1cが0.31%低下し、睡眠時間が24分も増え、さらに幸福感や充実感が高まった!という良いことずくめの結果になりました。
逆に、65歳以上でほとんど笑わない人は、要介護リスクが2倍以上になるという報告もあります。
【ゆっきーからのご提案】

笑いヨガという特別なことをしなくても大丈夫!
落語やお笑いを見たり、箸を横向きに口にくわえて無理やり笑顔を作るだけでも、健康に良い効果があります!
ぜひ『1日1笑い習慣』を取り入れてみて下さいね。
【ニュース3】夜間頻尿を減らすコツは寝る時間を遅くすること

慢性腎臓病は水分補給が大切!
とは知っているものの、夜中に何度もトイレに行くのが辛くてついつい水分補給をためらってしまう…
そんな悩みを解決してくれるかも知れない研究があります。
福井大学病院泌尿器科の奥村先生らが行った研究によると、
『夜間頻尿を有する高齢者は適切な就寝時刻よりも早く就寝している(早寝すぎる)』
『しかし、適切な時刻に規則正しく就寝する生活を送ることで、眠りについてから最初に(尿意で)目が覚めるまでの時間が長くなり、睡眠の質が良くなる』
『更には、夜間の尿量も減って、トイレに行く回数が減る可能性がある』
とのことです。
ちなみに、本研究に参加した24名の平均年齢は79.7±5.6歳(男性17名、女性7名)。
夜間頻尿を訴えていた時の平均就寝時刻は21時30分でした。
これらの参加者に、寝床に入る時間を(平均22時11分に)遅らせてもらったた結果、夜間頻尿が改善され、眠りの質も良くなる傾向が見られたそうです。
【ゆっきーからのご提案】

早寝早起きの理想的な時間は『22時~23時に就寝して、朝6時~7時頃に起床するのが良い』との説があります。
夜間頻尿にお悩みでしたら、逆に23時まで夜更かしをしてみてはいかがでしょう。
スマホやテレビを見て夜更かしをすると、脳が興奮して眠れなくなるので、
・ストレッチ、ゆるくラジオ体操(座ったバージョンでゆっくり) |
・好きな音楽やラジオ・Podcast番組を聞く |
・ポジティブな日記を書く(今日あった良い事を書く) |
・読書(オーディブルなど本を読み上げてくれるサービスも◎) |
・・・など、秋の夜長を楽しんでお過ごしださい。
【ニュース4】朝食抜きは太りやすく、腎機能悪化リスクも2.6倍に!

毎日朝ごはんを食べていますか?
朝食を抜くと肥満や糖尿病、脳卒中のリスクを高め、肝機能を悪化させることが知られています。
しかし、腎機能への影響は不明なままでした。
福岡大学の高橋先生らは
『週3日以上朝食を食べない欠食グループ』と
『毎日食べるグループ』に分けて、慢性腎臓病患者を比較しました。
その結果、なんと『朝食を食べない欠食グループ』は、慢性腎臓病の進行リスクが2.6倍になる!
という驚きの研究結果を発表したのです。
なぜ朝食を抜くと腎機能が低下しやすいのか?残念ながら、その理由は明らかではありません。
一説によると、朝食を抜くことで、本来は朝食後に飲むべき薬(血圧の薬や糖尿病の薬など)を忘れてしまい、薬の腎保護効果が失われることが原因と言われています。
一方、朝食を抜くと昼夜の食事量(特にご飯やパン、麺類などの炭水化物)が増え、血糖値が高い状態が続くのが原因とも考えられています。
高血糖状態は血管にダメージを与えるので、細かい血管の集合体である腎臓は悪影響を受けやすいという訳です。
また、消化吸収能力が低下した高齢者の場合、食事は小分けにした方が良いこともわかっています。
ですので、1日に食べる炭水化物やたんぱく質量は2回で食べるより3~4回に分散させたほうが、効率よく消化吸収され、且つ、腎臓への負担も少なくなりますよ。
【ゆっきーからのご提案】

朝は食欲がなく、1日2食生活を続けている…という場合は、
朝6時起床→軽い運動→とりあえず朝食→早朝コーヒー
という生活はいかがでしょう。
朝食習慣のない方向けの、簡単な朝食メニュー例は
『温泉卵+納豆かけご飯、きゅうり1本(またはりんご1/4個)』です。
温泉卵は、半熟のゆで卵でもOK!
生や堅ゆで卵より、早く消化吸収されるため、体に優しいです。
きゅうりやりんごは、大きめに切ってよく噛んで食べると、血糖を下げるホルモン(インスリン)が出やすくなりますよ。
余裕があれば、海藻やきのこの味噌汁などで食物繊維を意識的に摂るのもオススメです。
ぜひ試してみてくださいね。
(2025年9月号として配布したものです)
- この記事を書いた人
- ゆっきー
美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
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