慢性腎臓病はどこの診療科にかかるべき?専門医や病院の探し方
目次
腎臓の数値が悪かったらどこに行けばいいの?
健康診断で、腎臓の数値がひっかかった・・・
かかりつけ内科で診てもらっているけど、このままでいいのかな・・・
こんな不安を解決!病院や診療科の選び方を一緒に見ていきましょう。
腎臓の点数“eGFR”で診療科を選ぶ方法
まず、腎臓がどれくらい元気か?を表しているeGFR(※)を確認しましょう。
eGFRはこちらから計算できます。
(※)eGFRはクレアチニン値、年齢、性別で計算して出す“腎臓の点数”です。
eGFRが45以上ある場合
糖尿病の持病や、尿たんぱくが出ていなければ、通いやすい内科でOKです。
年に2~3回の定期健診で、腎機能が維持できているかチェックしてくださいね。
eGFRが44以下(または糖尿病、尿蛋白が出ている)の場合
腎臓学会のガイドラインでは“腎臓の専門医”に診てもらうことを推奨しています。
新薬も続々と登場しているので、最新の治療法に精通している腎臓内科などの腎臓専門医がいる病院で診てもらうと安心です。
尚、腎臓専門医イコール透析・・・という訳では決してありません。
心配しすぎて受診を躊躇しないでださいね。
内科、腎臓内科の違い
内科
なんでも相談できる“町のかかりつけ医”といったイメージ。
【長所】 ・待ち時間が少ない ・普段の悩みも相談しやすい ・様々な持病を総合的に判断してくれる ・時には専門医に紹介状を書くなど幅広いサポートができる (・・・そんな医師に出会えれば理想的ですね) |
【短所】 ・すべての病気に精通しているわけではない ・病気を見落としてしまう事も ・ガイドラインに沿った最新の治療方法を知らない場合も |
腎臓内科
腎臓学会の試験に合格した“腎臓専門医が在籍”している。
【長所】 ・腎臓学会で常に最新情報を勉強している ・最新の治療を受けられる(はず)。 |
【短所】 ・大学病院などの大病院にしかない場合、待ち時間が長い ・ 〃 先生が忙しそうで気軽に相談しづらい事も。 ・腎臓病以外の病気に関しては詳しくない場合もあるかも。 |
どちらも、メリットとデメリットがある
メリット・デメリットを考慮して、ご自身が納得でき通いやすい病院を選べるとよいですね。
普段の定期検査はかかりつけ内科へ通い、年に1回は腎臓専門医のいる腎臓内科へ・・・といったように、病院を使い分ける方も。
腎臓病は先生と二人三脚で治療に取り組んでいく病気なので親身に診てくれる先生に巡り合えるのが理想です。
大病院に行かなくてもいいかも?近くの腎臓専門医を探してみよう!
ご自身のeGFRによって、どんな病院、どの医師に診てもらうのが良さそうか確認できましたか?
腎臓専門医に診てもらった方良さそうだなと思った方は 以下の方法で探すことができます。
日本腎臓学会のホームページでは全国の腎臓専門医がどの病院に在籍しているか調べることが出来ます。
弊社のある石川県の腎臓専門医を調べてみると、85名の専門医が県内に在籍していることがわかりました。
また、検索結果からは、内科リウマチ科小児科など腎臓内科以外にも専門医が在籍している事がわかります。
クリニックや中規模な病院でも(大病院の腎臓内科に行かなくても)腎臓専門医にかかることができるかもしれませんね。
通えそうな病院がみつかったら、その病院のホームページ(※)を探し、病院や医師の方針を確認してみましょう。
親身に相談を聞いてくれ一緒に治療方法を考えてくれる方針だと書いてあれば 安心して通院出来るのではないでしょうか。
(※)口コミ情報ではなく、病院が作ったサイトを確認しましょう。 口コミには、玉石混合の情報や心無い悪口が書いてある場合もあり、信じ過ぎない方が無難です。 |
~コラム~腎臓に関係ありそうな診療科
「腎臓病はおしっこをつくるから泌尿器科に行けばいいの?」
「腎臓病=透析だから、透析病院に行かなければならないの?」と思うかもしれません。
泌尿器科や透析病院には以下のような特徴があります。
泌尿器科について
泌尿器科は、基本的には外科的な処置(※)を行う診療科です。
(※)手術による治療、腎臓やその周辺の腫瘍、尿路結石、前立腺の病気など。
しかし、泌尿器科であっても慢性腎臓病の治療を行っている病院もあります。
腎臓専門医を持っている泌尿器科医もいるので、泌尿器の持病がある場合は慢性腎臓病の治療についても相談してみましょう。
透析専門の病院について
透析が必要になった患者に対して、質の高い透析療法や合併症の治療を行う病院です。
まだ透析が必要ではない慢性腎臓病(保存期腎臓病)も診てもらえますが、なかには「透析ありきの説明しかしてもらえなかった」という場合も・・・。
透析を回避したいという願いに寄り添ってくれる病院を選びたいものです。
(2025年2月号として配布したものです)
- この記事を書いた人
- ゆっきー
美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
きよら通信やブログはゆっきーがお届けしています。
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