健康診断で「クレアチニン値が高いので腎機能が落ちていますよ」と言われたら、まずは減塩に取り組みましょう
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きよら通信担当のゆっきーが、腎臓病お役立ち情報をお届けします(*^^)v
目次
腎臓の数値が悪いと言われたら?
健康診断で、「腎臓の数値が悪い」と指摘されても、何をどう注意したら良いのか分からない、と心配になるのはあなただけではありません。
先生は、具体的に何をすればいいのか教えてくれなかったり、治す薬はないと冷たく言われてしまったり、途方に暮れてしまう人もいますよね。
実は、日々の生活習慣をすこし改善するだけで、腎臓への負担は軽減することができます。
何から手を付けていいのかわからない人は、まず減塩に取り組んでみましょう。
そういえば先生に前から言われていたな~と思ったあなたは、なぜ減塩が必要なのか今月のきよら通信で確認してみてください。
腎臓病で塩分を摂りすぎると
腎機能に不安がある人は、余分な塩分をうまく排出できません。
その結果、体内の塩分濃度が高くなり、様々な弊害が起こってしまいます。
高血圧の悪化 | 約2割の人が塩分の摂りすぎで血圧が上がります。 |
腎臓病の進行 | 過剰な塩分(ナトリウム)を排泄させるため、腎臓が疲弊してしまいます。 |
骨粗鬆症の進行 | 過剰な塩分(ナトリウム)を排泄させるため、骨からカルシウムが流出してしまいます。 |
胃がんのリスクが増大 | 胃の塩分濃度が高まると、粘膜が傷ついて炎症が起こり、やがてがんの原因となります。 |
減塩で尿たんぱくも減らせるという報告も
血圧が高くない糖尿病性腎症や慢性糸球体腎炎でも、減塩をすることよって尿蛋白が減り、腎機能の低下が抑えられるという報告もあります。
【参考文献】慢性腎疾患における減塩の腎障害進展に及ぼす影響
日本人は塩を摂りすぎ?
日本人の1日の平均塩分摂取量は、9.9gも摂っているそう。
ちなみに、ラーメン1杯を完食完飲するとこれだけでおよそ9gの塩分摂取量になります!
腎臓に不安がある人は6gまで(ただし3gは最低でも必要です)。
年をとるほど味覚細胞が鈍くなり味を感じづらくなるため、つい濃い味付けをしてしまう人も。
塩分をたくさんとったからといって、すぐに病気になるわけではありませんが、腎臓病と一緒で少しずつ体を蝕んでしまいます。
一日6gに抑えるコツ
毎日朝昼晩ときちんと食事をしている人は、3で割ると1食あたり食塩2g迄…
そう考えてしまうと、献立を考えるのも楽しくなくなり、食事が悲観的になってしまいそうですよね。
“1日トータルで6gを超えないようにする“というふうに、減塩をとらえることで取り組みやすくなります。
減塩作戦1.塩分を効率的に舌に届ける
まずは食材の味を確かめてから塩分を追加するようにしましょう。
料理全体に塩分を含ませたり、しみこませるより、舌に接する部分に直接塩分を乗せると少量でもしっかり味を感じます。
まずは薄味に仕上げ、物足りないのみ下記の方法を試してみましょう。
塩はかけずにスプレーでかける | 塩水スプレーってご存知でしょうか。 水100mlに対して30gの塩(※)を溶かしてつくります。 食材の表面にシュッとスプレーするだけで、細かく噴霧された塩分が、直接舌の味覚細胞に届くので、減塩効果があります。 肉や魚を焼く前の下ごしらえにも塩水スプレーをすると、少ない塩分でまんべんなく味付できます。 ※カリウムを添加した“減塩しお”は腎臓病では避けた方が無難です。 |
醤油もつけずにスプレーで | 減塩の為の専用のスプレー(※)があるので利用しましょう。 食材に醤油を染み込ませたり両面にたっぷりつけなくても、直接舌に当たる部分にシュッとスプレーすると醤油の香りがたって少しの量でもOK。 ちなみに、刺身1切をおいしく食べるには、スプレーを使うと2プッシュで満足できますが、小皿で醤油をつけると10プッシュ分もの醤油がつきます。 ※スプレーは錆びがでるの調味料専用のものを。醤油用と塩水用と2本用意するのがおすすめです。 |
とろみをつける | 煮物や炒め物でもとろみをつけると、舌の上に長くとどまり味を強く感じます。 片栗粉のとろみ以外に、玉ねぎやりんご、大根等をすりおろして使うと、旨味や甘味が増して満足度も増すので試してみてくださいね。 |
減塩作戦2.舌をマンネリ化させない
舌に刺激を加えることで、塩味が物足りないよ~と嘆いている脳をだますことができます。
香辛料や薬味を入れると、味に深みがでて、少ない塩分でもおいしく食べることができます。
酸味 (酢、梅、粒マスタード、レモンや柚子など柑橘の汁) | 手羽先を酢をきかせた味で煮ると、酸味が飛んで旨味が凝縮された煮物になります。 また、焼き魚には醤油ではなくレモンやすだちを絞ってをかけるのもいいですね。 酸味はうまみの元となるので、少ない塩分でも脳が満足します。 |
薬味 (生姜、ねぎ、にんにく、わさび、練りからし、しそ、みょうが) | 炒め物には生姜やにんにくで風味付けしてみましょう。 和え物にも、わさびやしそ等で味のアクセントプラスしてみましょう。 香りや食感も加わり、満足度が上がります。 |
スパイスを活用 (胡椒、山椒、七味唐辛子、カレー粉) | いつものポテサラにカレー粉で風味付けしてみたり、照り焼きに山椒を効かせてみてはいかがでしょう。 普段のメニューに少しスパイスを足すだけで、新しい発見もあり食事が楽しくなりますよ。 |
出汁を活用 (かつお節、干しエビ、煮干し、干しシイタケ、こんぶ) | お浸しにはたっぷりかつお節を入れる、煮物や味噌汁は出汁を効かせて。 干しエビや煮干しなど粉末で売っているだしをいろんなものに振りかけてみても◎ |
ほかにも、味の素を使って上手に減塩する方法を紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
おわりに
塩分摂取量を減らせば腎臓も大喜び♪
慣れるまでは、つらいかもしれませんが、素材自体の味をじっくり味わってみるきっかけとなるかも。
また、薬味やスパイスを加える事で、食事に新たな発見が加わり世界が広がるかもしれませんね。
ぜひ、工夫して楽しみながら減塩ライフを送ってみてくださいね。
(2021.2月号として配布したものです)
- この記事を書いた人
- ゆっきー
美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
きよら通信やブログはゆっきーがお届けしています。
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「健康診断で「クレアチニン値が高いので腎機能が落ちていますよ」と言われたら、まずは減塩に取り組みましょう」への4 件のフィードバック
減塩醬油の替わりに黒酢をつかっていますが、減塩対策に有効でしょうか?
減塩醤油のかわりに黒酢を使うことは、減塩対策として素晴らしいと思います。
調べてみたところ、
キッコーマンの減塩醤油は15 mL当たり食塩相当量1.2 g
ミツカンの純玄米黒酢は100 g当たり食塩相当量0.046 g
醤油は15 mL当たり、黒酢は100 g当たりと単位が違うので醤油と黒酢の比重が同じだと仮定して比較すると、黒酢の方が約1/150も塩分は少ないです!