「炭」なら全部一緒?
こんにちは!
2週間のご無沙汰,水曜担当スタッフM子です!
黄金週間 が終わってしまいました~
皆様楽しく有意義にお過ごしでしたでしょうか~!?
M子は家庭の事情(!?)に追われ,いつものようにダラダラっと過ごすも「自由満喫」とはいかず仕舞いでした
さて,今回は「炭」に関するマメ知識をご紹介!
近年はTV広告などで「炭」に関する商品が増えてきたように思います。
従来の「下駄箱や衣類収納箱,冷蔵庫の除湿・消臭剤」といったものから,「消臭に主眼を置いたボディシャンプー」,「腸内物質の吸着排出を謳う医薬品」など…「炭」「炭」「炭」…と,私が気にしていることもあってかよく目につきます
「炭」であればどれも同じもの!と思われるかもしれませんが,それぞれまーったく異なるのですよ!!
弊社HPでお示ししている「炭の(焼成前の)原料の違いによる,元素の含有量の違い」のほか,土壌から植物が吸収するような重金属類(ヒ素,鉛等)の含有量も大きく異なります。
(自然の植物をそのまま炭化すると単位重量当たりの重金属類の含有量が,濃縮され増えてしまいます)
また,まったく同じ材料を「炭化」した場合でも,そこに生じる穴の大きさ(細孔分布)や穴の量(比表面積),炭の表面の化学的性質などが焼成条件の違いでびっくりするほど異なるため,結果的にくっつける物の種類や量にも大きな違いが生じます。
「全く同じ原料」を「異なる焼成条件」で「炭」にしたものを,ある「腎臓に悪影響を与える物質」について一定条件下で吸着試験しても全く違う結果になるんです。
同じ材料から得られた炭でも吸着率が倍も異なる場合があることをなんとなくご理解いただけますでしょうか??
いいものをつくろう!と精査し,微妙な条件を変えていくような開発段階でもこれだけの差が見られたりしますので,もっと性質が異なる(敢えて吸着率が悪いような,例示用の)炭をつくろうと思えば準備することも可能です。
目的とするものがまったく吸着されない炭もできるのです。
原料が同じでもこうした差が生じますので,原料が異なる場合や焼成条件をいろいろ変えれば,性質がガラリと異なるような「炭」が無限にも思われるくらい作られるのです。
ちなみに弊社の実験では信用ならん!という方は「活性炭ハンドブック~構造制御とキャラクタリゼーション~ 林昌彦,川島由加 訳」<丸善株式会社>という書籍などにも冒頭部分で同じ原料を異なる条件で焼成した炭の性質の違いを示すグラフが紹介されておりますのでご参考になさってください
(弊社の実験とは内容・手法が異なりますが,主旨としては同じ範疇の実験と理解してよいかと思います 弊社の実験の方がより分かり易いかな?と思いますが~)
「炭は炭でしょ?どれも同じじゃないの?値段が安いこっちでいいわ~」と思われますかもしれませんが,「一口に「炭」と言っても,それぞれ特徴は全然違うんですっっっっ!!!」とM子は声を大にして皆様にお伝えしたいのです~!
- この記事を書いた人
- DF