こんにちはゆっきーです。
血液検査のクレアチニン値やeGFRとともに気になるのが、尿検査でわかる蛋白尿やアルブミン尿ですよね。
実は、eGFRが60以上あって血液検査では慢性腎臓病と診断されなくても、尿蛋白が+であれば腎臓専門医への紹介基準に当てはまってしまうのです。
そこで、今回のブログでは尿蛋白を減らすことができるかも知れない食習慣に関してご紹介します。
目次
変則的な食習慣が尿蛋白陽性の原因に?
恥ずかしながら…朝が苦手なゆっきーは学生時代から朝ごはんを食べない食生活をうん十年続けています。ところが、朝ごはんを抜くと腎機能が悪化するかもしれない!?という報告を見つけてしまいました。今日は食事の摂り方と尿蛋白の出現頻度の関係を解説します。
尿蛋白と腎臓病の関係
健康診断の尿検査で尿蛋白を指摘されたことはありませんか?激しい運動をした後に尿蛋白が出ることがありますが、それ以外の原因で尿蛋白が陽性になると腎臓病が疑われます。
腎臓は血液中の老廃物をこしとって尿として体外に排泄する機能を担っています。たんぱく質は体に必要な物質なので、通常はろ過されて尿側に漏れることはありません。仮にろ過されたとしても尿になる前に再吸収されるので、尿蛋白として排泄されることはありません。ところが腎臓のろ過機能に問題が発生し、再吸収が追い付かなくなると尿蛋白が現れてしまいます。
参考ブログ:腎機能の数値が横ばいなのですが?(尿蛋白が出ていると腎臓の低下スピードが上がるという話)
食事の摂り方と慢性腎臓病の研究
従来の食事と腎臓病に関する研究では、減塩や低たんぱく食など、摂取する栄養素に介入して腎機能の変化を検討したものばかりでした。しかし、今回の論文(※1)により、”何をどれだけ食べるか”だけでなく”いつ、どのように食べるか”も腎機能低下に関わってくる可能性がある事が分かってきたのです。
食べる時間を変えることで腎臓を守ることができる?
”いつ、どのように食べるか”が明らかになれば、病気の発症を未然に防ぐことができそうですね。
今回の論文では金沢大学などの研究者によって腎機能に問題のない40歳以上の一般人(2万6764人、平均年齢が68歳でうち44%が男性、BMI22.8)を3年半追跡調査した結果が報告されました。
尿蛋白と食習慣の関係とは
健康診断の問診票から生活習慣(食事、飲酒、喫煙)と服薬(降圧剤、血糖降下薬)、BMIを収集し、特に生活習慣に関しては以下の項目に着目して尿蛋白との関係が検討されました。
①遅い夕食(週に3回以上、夕食が就寝前2時間以内になる)
②夕食後に間食をする(週に3回以上)
③朝食抜き(週に3回以上)
④早食い(同世代と比較して、早い・同じ・遅いを選択)
尿蛋白が出現したのは①~④のどれ?
正解は①と③
3年半の追跡調査の結果、全体の10.6%にも上る2844人に尿蛋白が出現しました。
なかでも尿蛋白陽性が多かったのは、”①遅い夕食”と”③朝食抜き”という生活習慣でした。
すなわち、この研究を逆手にとれば、「朝食をきちんと食べて、夕食から就寝までの時間をきちんと空ける(少なくとも2時間くらい)ことで腎臓をいたわることができる!」と言えます。
他にも、大阪大学の論文(※2)では
①朝食夕食をほぼ毎日食べると回答した女性
②そうでないと回答した女性
双方を比較すると、②の不規則な食事を摂っている方が尿蛋白陽性リスクが1.3~1.5倍上昇していたとの事。朝食と夕食をきちんと摂るって大切な事なんですね。
朝食を抜くとこんなデメリットが
特に朝食を食べないと、昼食時に急激に血糖値が上昇してしまうので、メタボリック症候群や糖尿病、心血管病といった生活習慣病のリスクが高まることが分かっていましたが、腎臓病との関係が明らかになったのは今回の研究が初めてだそうです。
まとめると、朝食と夕食をしっかりと食べ生活リズムを正しく送ることが腎臓を労わる近道となるそうです。
おわりに
ゆっきーはダイエットに良かれと思って朝ごはんを食べない生活をずっと続けていました(←真似しないでくださいね)。
こんなリスクがあると知ったら、朝は何かおなかに入れて、血糖値の上昇を防がなきゃいけないなぁと反省しました(+o+)
自分の身体は食べたもので作られています。
体内の細胞は常に新しいものに入れ替わっており、細胞分裂しない脳細胞ですら原子や分子のレベルで入れ替わっていると言われています。
食事は自分の身体を作り変えるための材料を補給する行為でもあるので、朝昼晩の食事を楽しみつつ”良いタイミングで良い材料”を補えるとよいですね。
ぜひ、食事をとる時間についても振り返ってみてください。
参考文献:
日経グッデイ:たんぱく尿の出現に「朝食抜き」と「遅い夕食」が影響か。約3年半の追跡中に、たんぱく尿のリスクが12~15%上昇
(※1)日本人一般集団における不健康な食生活とタンパク尿発症との関連
Tokumaru T, et al. Nutrients. 2020;12(9):2511. Published online 19 August 2020.
(※2)朝食・夕食を食べない女性は蛋白尿のリスクが高いことが明らかに。大阪大学職員 1 万人の定期健康診断データを用いた疫学研究
ありがとうございます。
今回の記事はとても参考になりました。
ベジタブルファースト、規則正しい生活が大切なんですね。
ありがとうございます。
コメントを頂けるととても励みになります。
今後も透析を遠ざける「腎臓に良い食事」の情報を発信し続けたいと思っておりますので、お読みいただければ幸いです。
ありがとうございます。
純炭粉末公式専門店スタッフは昼食時(純炭社長食堂)の食前にきよらを飲んでいます。
外食や加工食品が多いお食事の前には特におすすめです。
今後もよくあるご質問などでご意見をご紹介していきますので、お読みいただければ幸いです。
ゆっきーさん
スゴイ情報ですね。ありがとうございます。感謝感謝です。
プチ断食でもサーチュイン遺伝子が活性化するとの記事を読んでから、朝食を食べず、18時の夕食から翌12時の昼食迄絶食することがありましたが、昼ご飯をドカ食いすることもありました。朝食は食べることにします。
コメントいただき、ありがとうございます。
1日何回食事をするのが健康に良いのか?は様々な論文が出ているようですね。
何を目的にするかによっても変わってくると思いますし、体質や個々人の代謝にも左右されるのではないでしょうか。
尿蛋白は腎機能を低下させる因子として、注意したいですよね。
朝食をお召し上がりいただくようになってから、またお体に変化がございましたらぜひ教えてください。