こんにちは。純炭社長@糖質制限さぼり中の樋口です。
12月23日のY子ブログ(年末年始!腎臓にやさしい過ごし方とは??)にも書かれていましたが、東北大学の阿部高明教授らによって、便秘と腎機能の関係が研究されています。
便秘の改善が腎機能の低下を抑制する!?腸内環境の改善が腎臓病の治療法につながる可能性
阿部先生らの研究を要約すると、
1)腎機能を低下させたマウスに便秘薬ルビプロストン(商品名アミティーザ)を投与すると腎機能の低下が抑制された。
2)便秘薬を投与されたマウスでは腸液の量が増えて腸壁の状態が良くなっていた。
3)腎不全マウスでは腸内善玉菌が減っていたが、便秘薬投与によって善玉菌の減少が改善されていた。
4)腎不全マウスの血液では、腸内で作られる尿毒素(腎臓などの臓器に障害を与える毒素)が増えていたが、便秘薬の投与によって血中尿毒素が減少した。
慢性腎臓病の患者さんが病院で処方される薬として、クレメジンのような球形吸着炭があります。この薬は腸の中で尿毒素を吸着して腎臓へのダメージを減らすこと目的としているのですが、進行性(クレアチニンの数値が確実に上昇し続けているのが明らかな)慢性腎不全でないと処方されない上に、困ったことに便秘の副作用(42例/2,617例:1.6%)があります。
また、阿部先生が研究に使った便秘薬ルビプロストン(商品名アミティーザ)も臨床試験の段階で62%に副作用があり、その内30%は下痢、23%は悪心でした。
安易に薬に頼るのではなく、生活習慣改善で便秘を解消したいですね。
次回は便秘を解消して腎臓を守るコツを紹介したいと思います。
最近のコメント