こんにちは。純炭社長の樋口です。今日は腎臓病に合併するサルコペニアの話題3回目(最終回)です。
目次
イメージできないことは…
余談ですが、私が好きな言葉に「イメージできないことはマネージできない(誰の言葉かは不明です)」があります。例えば「老後資金を確保するには投資が必要」という新聞記事を目にしますが、そもそも株や債券などへの「投資」をイメージできなければ自分のお金をマネージメントする(うまく増やす)ことはできませんよね。
自分の病気をイメージできる?
自分の病気をイメージすることなく、お医者様や栄養士さんの言うままに服薬や食事をしていると
「こんなに沢山の種類の薬が本当に必要なの?」
「あれもこれも食べちゃいけないって、何を食べたら良いのか分からない」
となってしまいがちです。そこで、今日のブログでは、「どうして腎臓病患者はサルコペニアになりやすいのか?」を知り、「自分がサルコペニアを予防するためには何をすべきなのか?」を考えてみてください。
腎臓病がサルコペニアになりやすい6つの理由
食事のたんぱく質不足
特に朝食と昼食のたんぱく質が足りていないことが多いです。
1日に何グラムのたんぱく質を摂るべきか?は先日のブログを参考にしてください。
1日3食まんべんなくたんぱく質を摂るようにしてください。
メニュー的に難しい場合は、エンジョイプロテインのようなカリウムとリンが少ない粉末状のプロテインを使うと便利です。
食事のカロリー不足
サルコペニアを合併した腎臓病患者はたんぱく質だけでなくカロリーも不足しています。揚げ物を勧められることも多いですが純炭ブログではAGEが多い揚げ物は推奨しません。オメガ3脂肪酸が多い亜麻仁油やえごま油、上質なオリーブオイル、MCTオイル(中鎖脂肪酸)のような脂質でカロリーを追加してください。
運動不足
筋肉量を増やすためには筋肉に負荷をかける必要があります。可能であれば1日15分程度の筋トレ(やり方は後日ブログで紹介します)、筋トレが難しいようでしたら早歩きとゆっくり歩きを交互に繰り返すインターバルウォーキングがおすすめです。
利尿剤の副作用
腎臓病患者の多くが処方されているループ利尿剤(ラシックス、ダイアート、ルプラック、フロセミドなど)は、筋肉の増大を抑制する副作用があります。だからと言って自己判断で服薬を止めるのは危険ですので、お医者様に相談してみましょう。
活性型ビタミンDの不足
日光にあたると作られるビタミンDは肝臓と腎臓の2か所で活性化を受けないと働くことができません。腎臓病ではビタミンDを上手く活性化できないため、活性型ビタミンDが不足して筋肉が増えにくい状態になります。血液検査で活性型ビタミンDの量を知ることができますし、足りない場合は薬で補うことができます。
尿毒素の影響
腸の中で作られるインドールなどの尿毒症物質は筋肉中のエネルギー産生を抑制して筋肉を委縮させます。クレメジンのような吸着炭で尿毒症物質を体内に取り込まないようにしたり、尿毒症物質を作る腸内悪玉菌を減らす食生活(食物繊維や善玉菌の摂取)、便秘の改善が効果的だと思います。
おわりに
得てして人間は、他人の言うことは信用しません。特に自分の知らないことや自分の常識とかけ離れていることに対しては(最初は)否定の気持ちが勝ります。純炭ブログは栄養士さんの指導とはかけ離れている内容も多く「ホンマかいな?」と思われることも多々あります。
しかし、いったん腑に落ちてしまうと「いや~実は私も最初から同じ考えだったんだよ~」となってしまうのが人間の面白いところです。ガリレオの地動説やニュートンのリンゴのように(笑)。
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