皆様こんにちには!
水曜担当スタッフM子です
昨日あたりからなんとなく鼻などがムズムズするなぁと思ったら,花粉ではなく黄砂が飛んでいるそうです…
意味があるかわかりませんが,とりあえずきよらを飲んでおきました
さて,ここ数日論文調べばかりやっていたので,頭がパンクしています
でもお陰様でいろいろ面白い話も発見
少々古い文献にでしたが…
「化学と生物 Vol.47 No.2 2009」 において,神戸大学の大澤朗先生が,「経口摂取したビフィズス菌が腸内で繁殖・住み着くには,摂取したビフィズス菌の細胞表面にある目印と我々の腸の細胞の表面にある目印の相性が合わないといけないらしい」というような文章を寄せられておりました。
実験はビフィズス菌製品に含まれる菌株の系統(;血筋みたいなもの)と,いろんな日本人の糞便中のビフィズス菌の菌株を比較したところ,製品のものはほぼ単一の系統であったのに対して,糞便中のものは40名近い人のほとんどみんなが違う系統だったようです。
また,10人のボランティアから15か月間定期的に便を採取して調べたところ,うち8人は試験期間を通して同じ系統の菌株が観察されたとのこと。
各被験者の腸内ではそれぞれに,安定的に住み着いているビフィズス菌がいるということですね。
製品は特定の菌株を大量培養している訳で…系統が同じであってしかるべきですよね。
品質管理がしっかりしている証でもあります
特定の製品を摂取している期間中は便中にその菌株が見られるけれど,摂取をやめると摂取前の菌株に戻っていた…という研究もあることから,有用なビフィズス菌を経口摂取しても,その菌がうまく「住み着いてくれる」というのは難しいようです。
その菌株の働きを欲するなら,恒常的に摂取してなきゃってこと!?
我々の身体を構成する細胞には細胞表面に「自分ですよ!」と特徴づける目印がありまして,そのために臓器移植などの際には,「あ!【自分】じゃないぞ!」と識別され,移植した臓器が免疫反応によって攻撃される拒絶反応が起こりますよね。
そのためできるだけ自分に近い目印を持つヒトを探したり,移植前後に免疫抑制剤を使用したりします。
どうやら腸表面の上皮細胞にもそういう目印はちゃんとあって…,それと仲良くしやすい目印を持っているタイプのビフィズス菌はその人の腸内では住み着きやすく,そうでないビフィズス菌は排泄されていくらしいと本文では考察されています。
我々の個性は顔や性格以外にも各臓器の細胞,ひいては住み着く腸内細菌の種類や菌株まで幅広~い…ということ…。
なるほど,世界に一つだけの花ですな!??
皆様,これからも【自分】を大切に日々をお過ごしくださいませ~