食べる純炭きよら通信vol.10(2020年4月号)
いつも食べる純炭きよらをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。きよら通信担当のゆっきーが、腎臓病お役立ち情報をお届けします(*^^)v
~前回のおさらい~
先月号は『あなたの腎臓の点数は何点?』というテーマでお届けしました。
腎臓病の数値ってクレアチニン値だけでは正しく判断できないってご存知でしたか?腎臓がどの位元気で動いているかは、クレアチニン値の他に年齢や性別から算出した腎臓の点数『eGFR(いーじーえふあーる)』で判断しましょう。
例えば、eGFRが40なら40%(40点)くらい腎臓が働いていると考えてよいでしょう。(正確には体表面積1.73㎡の標準体型に補正した時の糸球体濾過量) |
eGFRの点数は加齢とともに下がるので100点を目指す必要はありません。 健康な人でも、毎年0.4点ずつ加齢とともに下がります。 点数の下がり幅が健康な人のそれより大きすぎないか、グラフ化して年単位で見ていくことが大切です。 |
eGFRが10点を切らない様、横ばいで保つことが出来れば透析を回避できる可能性大。幸い腎臓病には自覚症状がないので、低空飛行でも横ばい状態で維持できていれば◎です。 |
腎臓の点数は、季節や体調により増減するものです。
急激に悪化している訳でなければ、毎回の検査結果で落ち込み過ぎないようにして、年単位でみていくようにしましょう。
目次
薬が沢山あって大変?
よく、お電話のご相談で『朝昼晩と多くの薬を飲んでいるが、きよらはいつ飲めばいいのか?』というご質問をお伺いします。
腎機能にご不安がある方で、ご高齢の場合は、沢山の薬を飲んでいることが多い印象です。(血圧の薬、尿酸値の薬、高脂血症の薬、抗不安薬、便秘薬、睡眠薬…etc.)
また、きよらをお召し上がりのお客様は健康意識が高い方が多く、お薬以外にも沢山のサプリメントを飲んでいるという方も少なくないのではないでしょうか。
それって多剤服用?
あなたやあなたのご家族は、6種類以上の薬を飲んでいたりしませんか?
厚生労働省では2018年に、多くの薬を飲んでいることによる健康被害が高齢者に引き起こされているとし、減薬をするよう医療機関へ方針をうちだしました。
具体的には6種類以上の服薬が目安ですが、75歳以上の約3割は10種類以上の薬を飲んでいると言われています。
※ただし自己判断で服薬を辞めるのは危険です。必ず医師に相談してください。
処方薬が多すぎるとどうなるの?
お医者さんが処方した薬でも、沢山の種類を飲んでいると…
似たような薬を複数飲んでしまう |
症状が改善しているのに服薬し続けてしまう |
薬の副作用なのに、さらに別の薬でカバーし続けてしまう(処方カスケードと言います) |
気付かぬうちにこんな事態が起こってしまう事もあるのです。
頑張って毎日薬を飲んでいるのに、かえって健康を害してしまうなんて、悲しい話ですよね。
また、薬が6種類以上になると有害作用を起こす割合が1割も増加すると言われています。
実は薬が病気を治すわけではない
薬は病気を治すのではなく、治療の補助的なもの。
病気を治す本当の力は、自身の中にある治癒力です。
薬には必ず副作用があるので、薬に頼り過ぎないという意識も大切です。
とりあえず薬出しておきますねという「漫然処方」や、せっかく病院にきたからといって患者さん側が薬を求めると出される「お土産処方」は飲む薬がどんどん増える原因となります。
薬の健康被害から身を守るためには
沢山の病院にかかっていたり、お薬手帳などで管理していないと、どんどん薬が増えてしまう原因にもつながります。年を重ねると、どうしてもいくつもの病気を抱えて病院にかかる機会がふえてしまうもの。
薬の健康被害が少なくできるように自分で出来ることを、3つのポイントにまとめましたのでさっそく実践してみてください。
※ただし、自己判断で服薬を辞めるのは危険です。必ず医師に相談してください。
①お薬手帳を活用
調剤薬局や診療科目ごとに分ける必要はないので、お薬手帳は一冊にまとめましょう。
市販薬やサプリメントも記載し、どんな薬が手元にあって飲める状況か情報共有しましょう。
腎臓内科以外でお薬をもらう場合は、「腎機能に不安がある」という旨をきちんと先生に知らせ、腎臓に負担がかからない種類の薬を処方してもらうようにしましょう。
例)解熱鎮痛剤は“エヌセイズ(NSAIDs)”ではなく“アセトアミノフェン”を処方してもらう等。
②体調不良時の飲み方を確認する
下痢や発熱等の体調不良時も継続して服薬するべきか、必ず確認しましょう。特に、体調不良時には降圧剤で血圧が下がりすぎることがあるので注意が必要です。
また、入院時はすべての薬をチェックしてもらえるチャンスなので、まとめて持っていき確認してもらいましょう。
③かかりつけ薬剤師さんをつくる
何でも相談できる薬剤師さんが一人いると、とても安心です。
沢山の病院にかかっていると、診療科目をまたいで相談することが難しいので、そんな時は薬剤師さんを頼りましょう。
腎臓病以外の病院であたらしい薬が増えた時など、念のためかかりつけ薬剤師さんに相談できると安心ですね。
~コラム:春先の意外なストレス~
春先は、3日寒さが続いたら4日暖かい日が続くという意味の『三寒四温』、また『花冷え』『寒の戻り』などといった春の冷え込みを表す言葉がいくつもあります。
寒暖差によって体温調節機能がうまくいかなくなると、自律神経が乱れ、花粉症、免疫系の病気、鬱のようなこころの病気にもかかりやすくなるので、体を冷やさないように首元や足元はしっかり防寒してくださいね。
深呼吸で体を整えよう
知らず知らずのうちに呼吸が浅くなっていると、春先の不調に拍車がかかってしまうかもしれません。
深呼吸をすると、リラックス効果・内臓の活性化・血行促進・疲労回復などいいことづくめです。
効果的な深呼吸の仕方は『腹式呼吸』を意識することがポイント。息を吸ったときにお腹が膨らみ、吐いたときにお腹をへこませることを意識し、起床時と就寝前の1日2回チャレンジしてみましょう。
腹式呼吸のやり方
①まず、10秒くらいかけてゆっくり口から息を吐きましょう。しっかりとすべて吐き切ることがポイントです。 |
②次に、5秒くらいかけて鼻からたくさん空気を吸いましょう。 |
③これを10回ほどゆっくりと繰り返してみましょう。 |
不安定な春の気候に負けないように、自律神経を整えながら、なるべくリラックスしてすごしてみてくださいね♪
(2020.4月号として配布したものです)
「きよら通信vol.10-たくさんのお薬は慢性腎臓病(CKD)で弱った腎臓を泣かせているかも?」への1件のフィードバック