どうして腎臓病患者はサルコペニアになりやすいのか?

こんにちは。純炭社長の樋口です。今日は腎臓病に合併するサルコペニアの話題3回目(最終回)です。

☞イメージ出来ないことは・・・

余談ですが、私が好きな言葉に「イメージできないことはマネージできない(誰の言葉かは不明です)」があります。例えば「老後資金を確保するには投資が必要」という新聞記事を目にしますが、そもそも株や債券などへの「投資」をイメージできなければ自分のお金をマネージメントする(うまく増やす)ことはできませんよね。

☞同じことが病気でも当てはまるのでは

自分の病気をイメージすることなく、お医者様や栄養士さんの言うままに服薬や食事をしていると、「こんなに沢山の種類の薬が本当に必要なの?」、「あれもこれも食べちゃいけないって、何を食べたら良いのか分からない」となってしまいがちです。

☞自分はどうすべき?

そこで、今日のブログでは、「どうして腎臓病患者はサルコペニアになりやすいのか?」を知り、「自分がサルコペニアを予防するためには何をすべきなのか?」を考えてみてください。

☞腎臓病がサルコペニアになりやすい理由
≪その1≫食事のたんぱく質不足

腎臓病とサルコペニアに関するタンパク質の画像
特に朝食と昼食のたんぱく質が足りていないことが多いです。1日に何グラムのたんぱく質を摂るべきか?は先日のブログを参考にしていただき、1日3食まんべんなくたんぱく質を摂るようにしてください。メニュー的に難しい場合はエンジョイプロテインのようなカリウムとリンが少ない粉末状のプロテインを使うと便利です。

≪その2≫食事のカロリー不足

サルコペニアを合併した腎臓病患者はたんぱく質だけでなくカロリーも不足しています。揚げ物を勧められることも多いですが純炭ブログではAGEが多い揚げ物は推奨しません。オメガ3脂肪酸が多い亜麻仁油やえごま油、上質なオリーブオイル、MCTオイル(中鎖脂肪酸)のような脂質でカロリーを追加してください。

≪その3≫運動不足

筋肉量を増やすためには筋肉に負荷をかける必要があります。可能であれば1日15分程度の筋トレ(やり方は後日ブログで紹介します)、筋トレが難しいようでしたら早歩きとゆっくり歩きを交互に繰り返すインターバルウォーキングがおすすめです。

≪その4≫利尿剤の副作用

腎臓病患者の多くが処方されているループ利尿剤(ラシックス、ダイアート、ルプラック、フロセミドなど)は、筋肉の増大を抑制する副作用があります。だからと言って自己判断で服薬を止めるのは危険ですので、お医者様に相談してみましょう。

≪その5≫活性型ビタミンDの不足

日光にあたると作られるビタミンDは肝臓と腎臓の2か所で活性化を受けないと働くことができません。腎臓病ではビタミンDを上手く活性化できないため、活性型ビタミンDが不足して筋肉が増えにくい状態になります。血液検査で活性型ビタミンDの量を知ることができますし、足りない場合は薬で補うことができます。

≪その6≫尿毒素の影響

腸の中で作られるインドールなどの尿毒症物質は筋肉中のエネルギー産生を抑制して筋肉を委縮させます。クレメジンのような吸着炭で尿毒症物質を体内に取り込まないようにしたり、尿毒症物質を作る腸内悪玉菌を減らす食生活(食物繊維や善玉菌の摂取)、便秘の改善が効果的だと思います。

☞最後に・・・

得てして人間は、他人の言うことは信用しません。特に自分の知らないことや自分の常識とかけ離れていることに対しては(最初は)否定の気持ちが勝ります。純炭ブログは栄養士さんの指導とはかけ離れている内容も多く「ホンマかいな?」と思われることも多々あります。
しかし、いったん腑に落ちてしまうと「いや~実は私も最初から同じ考えだったんだよ~」となってしまうのが人間の面白いところです。ガリレオの地動説やニュートンのリンゴのように(笑)。

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自分でわかる、腎臓病の大敵サルコペニアのチェック方法

こんにちは、純炭社長の樋口です。
昨日のブログで腎臓病とサルコペニアの関係をご紹介しました。

内容をおさらいすると、
・サルコペニアとは筋肉量や筋力が低下して運動能力が落ちた状態
・サルコペニアを合併した腎臓病患者は死亡リスクが高い
・高齢の腎臓病患者は透析導入のリスクよりも死亡リスクの方が高い
ですから、低たんぱく食を安全に続けるためには、サルコペニアを念頭においたたんぱく摂取量を指導してもらうことが大切!という内容でした。

☞自分でもできるサルコペニアの可能性診断法

腎臓病患者は一般の人よりもサルコペニアに陥りやすく、死亡リスクが高まることがわかっています。透析を遠ざけるためにたんぱく質を制限をこのまま続けていても大丈夫でしょうか?自分がサルコペニアの心配はないかチェックしてみましょう!

☞サルコペニアの兆候を知る方法
≪その1≫ふくらはぎの太さ
ふくらはぎの一番太い部分の周囲長をメジャーで測ります。
男性34 cm未満、女性33 cm未満だとサルコペニアの可能性があります。
メジャーが手元にない時には両手でふくらはぎの太さをチェックしてみましょう。
こんなふうに、両手の親指と人差し指でふくらはぎをつかみます。
写真のように指の長さが足りなくてつかめない場合はサルコペニアの可能性は低いので安心してください。ちょうどつかめる程度であれば、それほど心配はありませんが、指で作った輪とふくらはぎの間に隙間ができてしまう時には、後述する「5回椅子立ち上がりテスト」も行ってみましょう。

≪その2≫チェックリストで診断
以下の5つの質問にあてはまる回答の点数を足し算してください。
質問1
4~5 kgのもの(2リットルのペットボトル2本、1リットルの牛乳パック5本など)を片手で持ち上げて運ぶのがどれくらいたいへんですか?
a)全くたいへんではない=0点
b)少したいへん=1点
c)とてもたいへん、または、まったくできない=2点

質問2
部屋の中を歩くのがどれくらいたいへんですか?
a)全くたいへんではない=0点
b)少したいへん=1点
c)とてもたいへん、補助具を使えば歩ける、まったく歩けない=2点

質問3
椅子やベッドから移動するのがどれくらいたいへんですか?
a)全くたいへんではない=0点
b)少したいへん=1点
c)とてもたいへん、または、助けてもらわないと移動できない=2点

質問4
階段を10段昇るのがどれくらいたいへんですか?
a)全くたいへんではない=0点
b)少したいへん=1点
c)とてもたいへん、または、昇れない=2点

質問5
この1年で何回転倒しましたか?
a)なし=0点
b)1~3回=1点
c)4回以上=2点

質問1~5の合計点は何点でしたか?4点以上だった場合は、≪その3≫のテストも試してみましょう。

☞サルコペニアの可能性大?
腎臓病ではサルコペニアは大敵です
質問1~5の合計点が4点以上の場合または、ふくらはぎの太さが足りなかった人にはさらに「5回椅子立ち上がりテスト」を行ってみましょう。
≪その3≫5回椅子立ち上がりテストの方法
1)時間を計測するために時計を用意します。
2)ひじ掛けやキャスターがない椅子(座りやすい安定した椅子)やベッドに座り、両手を交差して胸に当て、足は肩幅くらいに開きます。
3)座った状態から、立つ→座るを5回繰り返すのに要する時間を測定します。
座った状態から立った時に1回と数え、5回目の立ち上がった状態で終了です。4)「立つ(1回)→座る→立つ(2回)→座る→立つ(3回)→座る→立つ(4回)→座る→立つ(5回)」の動作に12秒以上かかった場合はサルコペニアの可能性が大です。

☞結果はいかがでしたか?

今日ご紹介した方法で、自分やご家族がサルコペニアになっている可能性が高いと判断した場合には、サルコペニア外来を受診してみましょう。もしかしたら、現在行っている食事制限の内容を見直した方が良いかもしれません。かかりつけ医や栄養士に相談してみてくださいね。

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知らないと意外に怖い腎臓病のサルコペニア

こんにちは。純炭社長の樋口です。

☞病院を変えたら違う事を言われた…?
腎臓病とサルコペニアに関するタンパク質の画像

先日、食べる純炭きよらの購入を検討している方からお電話がありました。その時の雑談で「今まで通っていた遠方の大病院では1日34グラムのたんぱく制限を指導されていたのに、転院した近所の病院では1日40~50グラムのたんぱく質を摂るように言われた。どっちの医者を信用したらよいのか分からない。」とおっしゃっていました。80代の男性で身長は160 cm、eGFRは38くらい。このところ体重が減って体力の衰えを感じるとのことでした。

☞食事療法の基準はどうなっている?

eGFR 38ですと慢性腎臓病のステージ3bに相当し、2014年に発表された食事療法基準では1日のたんぱく質量を、体重1 kgあたり0.6~0.8グラムに制限するように書かれています。お電話の方の場合、大病院では下限値の0.6グラムを採用して1日34グラムのたんぱく制限を指導し、転院先では上限の0.8を採用して1日45グラム程度と判断したのだと思います。

☞たんぱく質が少ないほど腎臓に良いのか?

たんぱく質が腎臓に負担をかけるのであれば、「食べる量を減らせば減らすほど透析を遠ざけられる」と思いこんでいませんか?それは大きな間違いです。その証拠に、2019年には以下のような新しい食事療法が提言されています。

☞新しい食事療法の提言!


日腎会誌 2019 ; 61(5) : 525-556
https://cdn.jsn.or.jp/data/CKD20191107.pdf
サルコペニアやフレイルってなに?聞いたことない…という方も多いかと思います。ひとことで言うと「筋肉量と筋力が低下して、よぼよぼ歩きになったり、階段の昇り降りがきつくなったり、最悪の場合には転倒→骨折→寝たきりになる、健康寿命を損なう重大要因」がサルコペニア・フレイル(以下サルコペニアで統一)なのです。

☞低たんぱく食のジレンマ
腎臓病と寝たきりの深刻な問題
腎臓病患者は一般の人よりもサルコペニアに陥りやすく、サルコペニアを合併した腎臓病患者は死亡リスクが高まることがわかっています。特に高齢の腎臓病患者はたんぱく摂取量が少ないほど死亡リスクが高く、そのリスクは透析になるリスクよりも高いことが報告されています。
透析を遠ざけるためにたんぱく質を制限するか?、サルコペニアを予防して健康寿命を延ばすためにたんぱく質制限を緩めるか?医師や栄養士さんの腕の見せ所になるわけです。

☞たんぱく制限をする基準は?
腎臓病だと何グラムまでタンパク質を食べてもいいの?

腎臓病=低たんぱく食といった画一的な情報があふれています。しかしながら、その根拠は明確ではありません。有名なMDRD Study Aという臨床試験では、eGFR 22~55の患者を2群に分け、片方には体重1 kgあたり1.3グラムのたんぱく質を食べるように指導し、もう片方は0.58グラムに制限するよう指導しました。3年間観察した結果、両群のeGFR低下に差はなかったと報告されています。

☞腎機能の数値によって変わる

一方で、eGFR 30以上では低たんぱく食の効果は認められないが、eGFR 30未満では低たんぱく食の方がeGFRの低下は抑制されたという報告もあります。
そこで、前述の提言内容をまとめてみると以下のようになります。
1)透析を回避する目的で低たんぱく食を推奨する対象は、①eGFR 30未満、②eGFRが年間3以上低下、③尿蛋白が1.0 g/gCr以上または尿アルブミンが1000 mg/gCr以上
2)eGFR 30未満の患者が透析を回避しつつ、サルコペニアを予防するたんぱく質量は体重1 kgあたり0.8グラム/日を上限とする(しかし、0.55に下げても0.8と効果は変わらないので、個人的には0.8が適量と読めます)。

☞低たんぱく食の画一的な指導は不適切
腎臓病のタンパク質制限の弊害はどうやって防ぐべきか

日本腎臓学会は「個々の患者の病態やリスク、アドヒアランス(治療方針に対する患者の納得度)などを総合的に判断して、たんぱく質制限を指導することが推奨されている。」としています。自分の状態が
・低たんぱく食によって透析回避が期待できる状況なのか?
・低たんぱく食によるサルコペニアで寿命を縮める可能性の方が高いのか?

両方のメリット、デメリットを考えつつ、食事指導を受けるようにしてくださいね。

次回は「自分でもできるサルコペニア診断」について説明したいと思います。

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腎臓病を抱えながら健康寿命を延ばす四つのポイント

こんにちは。映画「いま、会いにゆきます」で竹内裕子ファンになった純炭社長の樋口です。竹内結子さんのご冥福をお祈りいたします。

☞「我思う、ゆえに我あり」

この言葉で有名な哲学者デカルトは、この世に確実に存在しているのは「物質」、「魂」、「神」の三つだけであり、人間は「物質」と「魂」が融合した(唯一の)存在だと説いています。日本人にはピンとこない考え方かもしれませんが、欧米では「肉体は魂の乗り物」という考え方が普通なようですね。そこで今日は魂の乗り物である肉体の寿命について考えてみたいと思います。

☞二つの寿命

健康寿命という言葉を聞いたことはありますか?誰の手を借りなくても普通に日常生活をおくれる年齢が「健康寿命」です。直近の統計では2016年の健康寿命が厚生労働省から発表されており、男性72.14歳、女性74.79歳となっています。

☞平均寿命との乖離

一方、同年の平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳。
平均寿命と健康寿命の差は「健康とは言い難い期間」となり、不健康な肉体に魂が閉じ込められている期間が、実に男性8.84年、女性12.35年もあるのです。ちょっとビックリする年数ですよね。

☞慢性腎臓病はどちらの範疇?

幸いなことに慢性腎臓病(慢性腎不全)は自覚症状がないので、eGFR(推算糸球体濾過量)の低下速度を緩やかにして透析を回避すれば、たとえ病名を告げられて薬を飲んでいたとしても、痛みのある病気や寝たきりの病気に比べたら「健康寿命」の範疇といえるのではないでしょうか。

腎臓病を抱えながらも「健康寿命」を伸ばす四つのポイント
①腎機能が低下している原因を知り、取り除く

遺伝性の嚢胞腎や腎臓がんなどを除けば、腎機能が低下する原因は腎臓以外にあります。糖尿病による高血糖が腎臓の血管を傷つけてしまう「糖尿病性腎症」、高血圧が原因の「腎硬化症」、免疫異常で炎症がおきる「慢性糸球体腎炎」の三つが代表的。対処法としては、「野菜や肉・魚を先に食べて炭水化物は最後に食べる、食後の運動、服薬といった方法で血糖値の上昇を抑える」、「減塩や薬で高血圧を是正する」、「ステロイド剤で炎症を静める」といった方法があります。

②食事

きよらブログでは数々の食事法を紹介しているので各論はそれぞれのブログを読んでいただきたいのですが、要点としては「減塩」、「無機リンなどの食品添加物を避ける」、「AGEを多く含む揚げ物や電子レンジ加熱を控える」、「たんぱく質は単に控えるのではなく、動物性・植物性・アミノ酸スコアに注意して食材を選ぶ」、「油はEPA/DHAやえごま油・亜麻仁油などのオメガ3を加熱せずに摂る」などなど。

③運動
腎臓病と運動の関係は?
毎日の歩数が多いほど健康に良いという医学的データがつい最近になって報告されました。でも、1日1万歩を歩こうとすると2時間くらい必要ですよね。そんなときにはインターバルウォーキングがおすすめです。「普通の歩幅よりも5~10センチくらい大股で3分間歩いたら、普通の歩幅でゆ~っくり3分歩く。」これを5セット繰り返します。たった30分のインターバルウォーキングで1万歩に匹敵るする効果が期待できるそうですよ。

④心配やストレスを取り除く

「いつかは透析になっちゃうんじゃないか」と心配で心配で…そんなお声をよく聞きます。漠然とした不安を抱えて生きていくよりも、逆転の発想で「何年後に透析になるか」を予想してみませんか?過去1~2年分のeGFRがわかれば予想できます。予想結果が30年後とでれば心配が消え去るかも。ご希望があれば計算のお手伝いをいたします。

☞こんなご感想も

話は変わりますが、つい先日、ヨガと水泳を日課としている男性(70歳代)から「3年前に40台だったeGFRが、最新の検査で80以上になった」というメールをいただきました。運動の効果もさることながら、ヨガの瞑想効果が効いているように思います。瞑想を治療に取り入れている腎臓内科もあると聞きます。
純炭社長は54歳の時に「中村天風から教わったやさしい瞑想法」という本に出会いました。6年たった今でも、本のおまけについていた鈴(仏壇の鈴です)の音を効くだけの瞑想法を1日10分実践しています。自分が心配症だと思う方にはおすすめです。

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腎臓病とスポーツの秋

こんにちは、ゆっきーです。

ようやく9月も半ばを過ぎ、過ごしやすい季節になってきましたね。
暑さ寒さも彼岸までというように、秋の彼岸(秋分の日の前後3日間)ごろから夏が終わったなーと感じるようになりました。

さて、過ごしやすくなってきた秋といえば、ゆっきーは”スポーツの秋”をおすすめしたいです…!今月の医療従事者向けのサイトにこんな記事が出ていました。

『デスクワークで男性の尿蛋白リスク増』J Nephrol(2020年8月27日オンライン版)

☞大阪大学の研究でこんな報告が!

座った姿勢が1日のうち長時間におよぶと、健康にどのような影響を及ぼすかを調べた研究で、こんな結果が出たそうです。
なんとデスクワークに就いている男性はそれ以外の仕事に就いている男性に比べて尿蛋白の出現リスクが高くなるという事が明らかになったそうです。さらに、デスクワークもしていて、家では長時間テレビを見ている人は特に要注意だそう。
(調査対象は、大阪大学の職員約1万人)

※ただし、毎日の運動時間と蛋白尿の出現に関しては関連が認められず、女性に関してはデスクワークやテレビの視聴時間の違いによる関連は見られなかったとの事。

☞長時間座っていると何が問題?

長時間座った姿勢が続くと、生活習慣病の代表例である肥満や糖尿病、心血管系の病気にかかりやすく、それらの病気で死亡する可能性が高くなります。腎臓病と運動の関係は度々取り上げられますが、最近では適度な運動が腎機能維持の要だと常識が変わりつつあります。

☞腎臓病と運動に関してはこちらのブログもチェック!
腎臓病と運動の関係は?
・腎臓病は運動でよくなる!~NHKガッテン出演の上月先生著~【書評】 (難易度:初級)
腎臓病と運動の関係について大きな成果をだされた上月(こうづき)先生の本の紹介です。ためしてガッテンにも出演し、腎臓病は運動でよくなるという事を啓蒙している先生です。
2013年までの糖尿病ガイドラインには運動を制限する旨が記述してあったため、いまだに腎臓病では運動は禁忌と言い続けている先生も多いのが現状です。なんと、そんな医師が主治医だったときの対処法まで書いてあるというから頼もしい本です。
実際に上月先生の実践している腎臓リハビリテーションを行って腎機能が回復した人の体験談も載っているので、『透析は回避できる』という希望を与えてくれる本になっています。リンク先の書評を読んで気になった人はぜひ手に取って読んでみてくださいね。

☞腎臓病だと趣味のスポーツはあきらめなきゃいけないの?
腎臓病の人は登山できないの?
こんなお客さまからの質問におこたえしたこちらのブログ。
運動をするとクレアチニン値が上がるから趣味の登山はやめた方がいいの??
腎臓が悪くなったら、なにもかもあきらめて我慢しなければならないの…?
いいえ、決してそんなことはありません。
「インターネットで調べてみると、運動するとクレアチニン値が上がる」と書いてあったので、クレアチニン値が上がらないように運動をしない方がいいのですか?という質問がありました。
そもそも、お医者さんがクレアチニン値のことしか言ってくれないので、クレアチニンさえ上がらなければいいんでしょ?と、誤解していませんか?そもそもクレアチニンって何なのでしょうか?
・クレアチニンっていったい何?
・クレアチニンは体の中で悪さをするの?
・クレアチニンが腎臓を悪くする物質なの?
と、よくわからなくなっている人も多いのが事実なんです。こちらのブログを読めば、クレアチニンについて正しく理解できますよ。

ぜひ、”スポーツの秋”にすべく、参考にしてみてくださいね♪

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原因不明の腎疾患が増えている原因とは?

こんにちは、ゆっきーです。
今日はじんましんの治療で長い間アレグラを飲んでいたゆっきーが大ショックを受けた記事をご紹介します。腎機能の低下にも関係する内容なので、花粉症や鼻炎などでアレグラを飲んでいる方がいたら、念のため教えてあげてくださいね。

『薬剤誘発性エリテマトーデスの関連薬を特定』
(2020年9月11日皮膚科メディカルトリビューンWeb版)

☞エリテマトーデスって一体どんな病気?

純炭社長解説によると「蝶のような赤い発赤が顔にできる病気を知らない?女性に多い病気で腎機能も低下するんだけど」との事。
怖くなって調べてみると、「全身性エリテマトーデス(SLE)は自己免疫を原因とする慢性、多臓器性、炎症性の難病で、関節痛の他、腎障害、心膜炎、中枢神経障害などの症状が現れる」と書かれていました。

☞エリテマトーデスの引き金になる薬はなに?

約15%のエリテマトーデス(以下SEL)患者は薬が原因で発症したと考えられているそうです。
その原因として言及されているのは…
・フェキソフェナジン(アレグラ等の抗アレルギー薬)
・レボチロキシン(甲状腺ホルモン製剤)
・メトクロプラミド(消化管運動機能改善薬)

☞原因不明の腎臓病の原因?

このグラフは透析に入る原因を示しています。不気味にじわじわと増え続けているのが(ピンク)腎硬化症と原因不明の透析導入なんです。
両者の原因の一つはAGEなのでは?と思っているのですが、何気なく飲んでいる薬も腎機能低下の原因の一つ?と思ってしまいました。

☞今回報告されたフェキソフェナジン(アレグラなど)とは?

眠くならない抗ヒスタミン薬として、花粉症などのアレルギー性鼻炎によく使われる薬です。CMでもおなじみですし、薬局で簡単に買えますよね。冒頭にも書きましたが、ゆっきーはじんましんでかなり長いこと飲んでいました。
あなたの手元にもフェキソフェナジンはありませんか?おくすり手帳などを確認して、長期間飲み続けているときには薬剤師さんやお医者様に相談してみましょう。

☞実はこんな薬も腎機能を落とす

「頭痛で痛み止めを手放せない」という話をよく聞きます。鎮痛薬や解熱薬、市販の風邪薬に広く配合されているエヌセイズ(NSAIDs)は腎臓に流れ込む血液量を低下させ、腎機能を落としてしまうことを「きよらブログ」で何度もご紹介してきました。※エヌセイズについて詳しくはこちら
また、血管に入れる造影剤も腎機能を低下させることが知られていますね。

☞腎臓病と言われたら注意すべき薬とは

薬にはどの臓器から体外に排泄されるかの違いで、腎排泄型、胆汁排泄型(糞便排泄型)などに分かれます。特に腎排泄型の薬の場合は、腎機能が低下すると薬の排泄能力も低下してしまうので、副作用も出やすくなります。

☞尿酸値を下げるお薬も要確認!

腎臓病の方がよく処方されている尿酸値を下げる薬(アロプリノール、ザイロリックやベンズブロマノン、ユリノームなど)も腎排泄型なので、最近では糞便排泄も併せもつフェブキソスタット(フェブリック)に変わってきているとのこと。
一般内科で処方された薬が、実は腎機能を落とす成分だった…なんてお話もお客様から度々お伺いします。

☞意図せぬ腎機能低下を防ぐには?

薬には副作用がつきものです。市販薬をお守り的に飲んでいたり、長いことお薬を常用している人は、知らず知らずのうちに副作用が起こっているかもしれません。安易に薬に頼ることなく、病気の根本を改善できるのが理想ですよね。そして薬をもらうときには「この薬は腎排泄型?」なんて薬剤師さんに質問できたら「この患者さんはデキるな!」って一目おかれちゃうかもしれませんよ(笑)。

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腎臓病でもらえるお金の話

こんにちはゆっきーです。
「透析に入ると身体障害者手帳がもらえる」ということは割と知られているかもしれません。
しかし、平成30年4月より透析前でももらえるように認定基準が変わったという事をご存知でしょうか。

 

☞障害者手帳って何?

障害者手帳とは、身体障害者手帳・療育手帳・精神障碍者保健福祉手帳の3種類を総称したものです。腎臓病の場合は『身体障害者手帳』の交付対象となる場合があります。
この手帳を持っていると障害者総合支援法の対象となり、様々な支援を受けられたり、自治体や事業者が独自に提供するサービスを受けられることもあります。

☞腎機能障害の認定基準が見直しへ

腎機能障害には1級・3級・4級の3種類があります(ちなみに2級はありません、等級は1級に近づくほど障害の程度が重い)
血液透析を行っている、または近い将来透析導入になる場合には文句なしで1級と認定されますが、従来の認定基準では大人の腎臓病患者が3級・4級に認定されることは難しかったのです。

☞認定基準どこが変わったの?

従来の認定基準では「内因性クレアチニンクリアランス値」という特殊な検査が必要であり、尚且つ、「満12歳未満」という年齢制限がありました。
今回の改正では年齢制限が撤廃されほか、面倒で時間がかかる「内因性クレアチニンクリアランス検査」を行わなくても、通常の血液検査でわかるeGFR(推算GFRや推算糸球体濾過量と検査表に記載されていることもあります)で認定を受けられるようになったのです。

☞具体的にはどれくらいの値から?

3級:eGFRが10未満
4級:eGFRが10以上20未満
であり、貧血や重篤な高血圧、腎不全に基づく消化器症状(便秘など)、高カリウム血症などの所見が2つ以上あれば身体障害者手帳の認定を受けることができます。
(詳しくは日本腎臓学会HPをご覧ください。https://cdn.jsn.or.jp/data/kidney_dysfunction_flyer.pdf

☞身体障害者手帳をもつメリットって?

・税金が安くなる
所得税、住民税、自動車税などが安くなります。障害者本人の税金だけでなく、家族に扶養されている場合や、家族が運転する車で通院している場合には、家族の税金も安くなる場合があります。適応対象や減税額は都道府県によって異なるので、住んでいる都道府県の税務課にお問合せ下さい。

・交通機関の運賃が安くなる
JR、私鉄各社、バス、タクシー、飛行機、高速料金などの運賃が本人だけでなく、一緒に乗車する介護者分も安くなります。適応対象や割引率は交通会社で異なるので、利用する交通会社に確認してください。

・駐車禁止除外制度の適応
腎臓病の場合、1級と3級の身体障害者手帳をもっていると「駐車禁止等除外標章(身体障害者用)」を提示することで、駐車禁止場所での駐車が可能になります。申請方法は所轄の警察署にお問合せ下さい。

・携帯電話料金が安くなる
NTTドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯電話各社が身体障害者割引制度を設けています。

・博物館や美術館などの公共施設利用料が安くなる
例えば国立科学博物館は身体障害者手帳を提示すると介護者1名まで入館無料になります。お孫さんと一緒に行くのもいいですね。

☞デメリットはある?

身体障害者手帳を持っていることで差別や偏見を受けるのでは?と心配する方もいるかもしれません。でも、腎臓病の場合には外見では健常者と区別がつかない場合も多いですし、当然の権利として各種サービスを利用した方が良いのではないでしょうか。現在働いているとしても勤務先への開示義務はないそうですのでご安心ください。

☞身体障害者手帳の申請方法

ゆっきーが住んでいる金沢市の場合、市役所や市民センターで申請するようです。
金沢市での申請に必要なもの(各自治体に確認してくださいね)
1.手帳交付申請書
2.診断書
3.顔写真
4.認印
5.マイナンバーカード(通知カードの場合には運転免許証なども必要)
ご家族が代理申請する場合は運転免許証などの本人確認書類が必要。

実際に申請した方のお話を伺うと、「診断書の内容が役所の求める内容と違っていて何度も書類のやり取りが必要だった。」など苦労もあるようです。しかし、社会保障制度を利用するのは、まじめに働いて税金や社会保険料を納めてきたの皆さんの当然の権利です。使える制度はどんどん利用してくださいね。

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透析にならない、透析から逃れる方法とは?

こんにちは。純炭社長の樋口です。
今日のブログは、書こうか書くまいか…ずっと迷っていた腎移植の話題です。

☞なぜ、腎移植の話題を書くことにしたか

2020年6月25日に配信されたyomiDr.(ヨミドクター)の記事に、『誰も腎移植の存在を教えてくれなかったので、腎臓が悪くなったら透析をするしかないかないと信じて疑わなかった。』という文章を見つけたからなのです。
元記事はこちらです。

☞現役世代や子育て世代であればなおのこと

どうしても透析は回避したい!
透析が始まってしまったけれど抜け出したい!
と願う方が大半だと思います。現役世代や子育て世代であればなおのことその想いは強いでしょう。唯一その願いをかなえてくれるのが腎移植です。

☞移植はハードルが高い?

でも、「臓器移植って遺伝子型が一致した脳死状態の患者さんが現れないとできないから何年も待たないとダメなんでしょ」って思っていませんか?
ところが、純炭粉末公式専門店のお客様の中には「身内に腎臓を提供する予定なので、出来るだけ良い状態を保っておきたい」という方もいるのです。

☞2つあるからこそ・・・

幸いなことに腎臓は左右に2個存在し、腎機能が正常であれば片方を摘出しても支障なく生活できるのです。
移植を受ける側は、一生免疫抑制剤を飲み続けなくてはならないという制約はあるものの、遺伝子型が全く異なる腎臓の移植を受けて、透析から離脱することができます。
上記のヨミドクター記事では、子供のころにIgA腎症を患い、シャント(血液透析をするための血液回路)も作って透析導入直前だった女性が、『私は本当にこのままでいいのか?と自問自答を繰り返した』末に、移植反対派の病院から転院して、ご主人の腎臓を移植してもらったというエピソードが紹介されていました。

☞他にもこんな方法も

血縁や夫婦の間で行われる生体腎移植は増えつつあるようですが、もう一つの方法として「修復腎移植(病気腎移植)」があります。
修復腎移植とは、腎臓がんで摘出された腎臓からがん組織を切除したのち、移植を希望する腎不全患者に「修復された腎臓」を移植するという方法で、2018年に先進医療に指定されました。

☞だがしかし移植に否定的な医療機関も

世界トップクラスの透析医療を受けられる日本では、生体腎移植や修復腎移植に否定的な医療機関もあるようです。ここが患者の悩みどころ。
2020年6月16日のメディカルトリビューン記事によると、『透析導入患者の21%が(透析導入を)「後悔」しており、特に医師や家族を安心させようとして透析を選択した患者は、後悔している割合が高かった。』とのことです。

☞自分はどう生きたいか?
腎臓病では適度な運動が推奨されています
この調査は日本よりも移植が一般的なアメリカでの結果ですが、洋の東西を問わず「自分はどう生きたいか?」を患者自身が自問自答して、悔いのない人生を選択することが大切だと思うのです。
「私の(僕の)腎臓を使って」と言ってもらえる夫婦関係って素敵ですよね。そのために努力しなくっちゃ。
ちなみに、夫婦間移植を行う場合、結婚年数が長いこと、奥さんがドナーの場合は今後の出産希望がないこと、両家の了解が得られていることなど条件もありますが、1つの選択肢として知っておいてくださいね。

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腎臓の数値が横ばい状態で良くならないんだけど…

こんにちはゆっきーです♪
先日お客様からこんなご質問をいただきました。

☞数値が横ばいで、全然よくならないんだけど?

「腎臓の数値が横ばいでよくならないんだけど」というお悩み相談は少なくありません。そうなんですよね、わかります。ぐぐっと検査の数値がよくなって腎臓の不安がなくなれば、こんな悩みから解放されるのに…とお思いの方も多いはず。
※ここでは、クレアチニン値ではなく、腎臓の数値(点数)=e-GFRで説明していきます。クレアチニン値からe-GFRを算出する方法はこちら
(男性は左のグラフ、女性は右のグラフより、縦軸のクレアチニン値と横軸の年齢が交わるところの数字があなたのe-GFRの数値です)

 

☞健康な人でも数値は横ばいではない

実は、腎臓の数値(e-GFR)は、健康に問題がない人でも悪くなっていくのが普通です。なぜなら、老化によって腎臓の機能は少しずつ落ちるから。書籍「レジデントのための腎臓教室(※)」によると、平均で毎年、0.36mLずつe-GFRが低下します。

 

☞例えばゆっきーが80歳になった時(e-GFR予測値)は?

現在ゆっきーは35歳でe-GFRは88.7です。1年間で-0.36ずつe-GFRが低下すると、80歳になるころにはe-GFRは72になっています。右肩下がりで低下するのは、長生きするうえで仕方のないこと、みんな当たり前に腎機能は低下するのです。という事は、腎機能の数値が横ばいってことは、悪くなっていないという事なので、落ち込むことはありません。

 

☞平均でそれくらい落ちるなら・・・

お察しの通り、現状で腎機能の数値が引っ掛かっているという事は、ほかの人より少し腎機能が落ちるスピードが速いという事。「レジデントのための腎臓教室(※)」によると以下のように報告されています。
・高血圧がある人→1年間で0.3~0.5mLずつe-GFRが低下
・尿蛋白が出ている人→1年間で0.6~0.9mLずつe-GFRが低下

 

☞もし高血圧や尿蛋白があると・・・

さっきの平均的な腎機能の推移のグラフに、高血圧だった場合(-0.5ずつ低下)尿蛋白が出ていた場合(-0.9ずつ低下)のグラフを追加してみました。腎機能に不安があるひとのほとんどは高血圧の薬を服用していますが、腎臓に何らかの疾患があったり、腎機能にダメージを与える生活習慣があると、腎機能の低下スピードがグンと上がってしまうという事がわかります。
このような計算から、現在のまま何もしなければ何年後に透析を提案されるか(e-GFRが10まで低下する)大体の予測ができてしまいます。

 

☞自分の腎機能が透析になる年齢は予測できる

例えば、現在60歳の高血圧持ちのA男さん。先週の検査の結果がe-GFRが43だったとしましょう。高血圧の場合、悪く見積もって0.5ずつ腎機能が低下していきます。このままA男さんの腎臓の点数が10まで低下してしまうのは何年後でしょう?
計算としては、(43-10)÷0.5=66年後の126歳の時という事に。
むしろ、A男さんの場合は、「ギネス記録並みに長生きしたい」という事ではなければ、生きているうちに透析になる心配はないかもしれないなぁ…と安心できる材料にもなるでしょう。

 

☞これが分かればしっかりと腎臓病と向き合える

さらにA男さんが努力をして、減塩をしたり、適度な運動をしてメタボを解消したり、きちんと水分摂取をしたり、ストレスをためないように気をつけて生活を改善すればどうなるでしょう?きっと年間0.5ずつ悪くなるところを0.4…0.3…と悪くなる傾きを緩やかにし、透析をもっともっと先延ばしすことができるかもしれません。

腎機能悪化のスピードを緩やかにする生活の改善はこちらのブログも参考にしてください。腎臓の数値は横ばいを目指しましょう!

 

(※)参考文献
レジデントのための腎臓教室~ベストティーチャーに教わる全14章~
著:自治医科大学腎臓内科准教授 前嶋明人

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腎臓病の予防医学とは?

こんにちは、純炭社長の樋口です。

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されましたが、皆様いかがお過ごしですか?金沢は観光客の姿が消えて久しいですが、少しずつ日常が戻ってきているような気がします。

さて今日は、北里柴三郎が2024年から新しい1000円札に描かれるというニュースを見ていて感じたことを書きたいと思います。

☞北里柴三郎ってどんな人?

(※写真は野口英世です)
破傷風菌やペスト菌を発見し、感染症治療に大きく貢献した北里柴三郎は「医者の使命は病気を予防することにある」と確信し、予防医学を生涯の仕事とすることを決意したそうです(出典:学校法人北里研究所北里柴三郎記念室ホームページ)。

☞予防医学の現在

だがしかし、現代医学は病気を治療することに重きがおかれ、予防医学は何となく胡散臭い領域に押しやられているのではないか?そして、今のコロナ禍は北里柴三郎が目指した予防医学の大切さを思い出させてくれる良いきっかけになったのではないか?・・・・三密を避け、よく手を洗い、マスクを着用するのは立派な予防医学!医学とは医者だけが行う行為ではないんだな~・・・そんなことが頭に浮かんだのです。

☞腎臓病における予防医学とは?

日本人の腎機能(eGFR)は1年あたり0.3~0.4低下すると言われており(出典:前嶋明人『レジデントのための腎臓教室』、日本医事新報社、402頁)、加齢とともに腎機能が低下するのは避けられません。しかし、低下するスピードを緩やかにして透析を回避し、天寿を全うすることが慢性腎臓病における予防医学だと思うのです。では、どうやったら腎機能が低下するスピードを緩やかにできるのか?
まず最初に、どうして自分の腎機能が低下したのか?を知ることが大切です。「敵を知り己を知れば百戦あやうからず」ですね。

☞あなたの腎臓病はどのタイプ?

の図は日本透析医学会が発表している『わが国の慢性透析療法の現状』に掲載されているグラフで、透析に入った患者さんが、どのタイプの腎臓病に罹っていたのかを示しています。

2018年のデータでは、
1位は糖尿病が原因で腎機能が低下する糖尿病性腎症(42.3%)
2位と3位が同じ割合(15.6%)で、高血圧が原因の腎硬化症と免疫機能の異常などで起きる慢性糸球体腎炎。
透析に入った73.5%の患者が、この3つの原因で腎機能が低下していたことがわかります(元データはこちらで確認できます)。

☞腎臓病の悪化を予防するには?

●糖尿病性腎症と診断されたら
血糖値を上げない食事や食後の運動で腎機能低下のスピードを緩やかにできるはずです。食物繊維やたんぱく質を先に食べて、炭水化物は最後に持ってくることで血糖値の急上昇を抑えられますし、食後に散歩するのも良いです。食前に大匙一杯の酢を水でうすめて飲むと、糖の吸収が緩やかになると言われています(私には効果絶大でした)。

●腎硬化症と診断されたら
降圧剤で血圧をコントロールしたり、食塩の摂取量を減らすことが大切。塩分が少ないと味気なくて食欲がなくなってしまう場合は、食材の表面にだけ醤油や塩を少量ふって食べるのが効果的!スプレー式の醤油も販売されていますし、ためしてガッテンで紹介された泡醤油(ゼラチンや卵白と少量の醤油を泡立てたもの)も美味しいですよ。こちらにレシピが紹介されています。

●慢性糸球体腎炎と診断されたら
慢性糸球体腎炎からの透析導入は減り続けていますが、病態が様々で腎生検(腎臓に針を刺して腎組織を調べる検査)などの詳しい検査をしないと、どんなタイプの炎症が起きているのかわかりません。炎症を抑えるステロイド剤をきちんと服用することが大切!でも、心配しすぎやストレスも炎症を悪化させるので、瞑想や森林浴などでストレスを軽減するのも良いと思います。

厄介なのは、透析導入で4番目に多い「不明(13.5%)」。しかも、じわじわと増え続けています。AGE(糖化物質)や食品添加物、過剰なストレスなどが原因不明の透析導入を増やしているのか?今後の研究を見守ります。

☞自分の腎機能を自分で管理して透析を予防するには?
さて、個人差はありますが、一般的にはeGFR(推算GFR)が10前後で「そろそろ透析の準備をしましょう」と言われ、血管の状態が良好なうちにシャント手術(透析を行うための血管回路を作る手術)が提案され、eGFRが5前後で透析に入ることが多いようです。

毎回のクレアチニン値に一喜一憂するのではなく、eGFRをグラフ化して腎機能の低下スピードを知り、eGFRが10に近づかないように食事や生活習慣を見直したり、きちんと服薬することが透析予防に役立つと思います。eGFRのグラフ用紙はこちらにありますのでご活用下さい。

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