諦めるのはまだ早い!「慢性腎臓病(CKD)期待の新薬」最新情報をお届けします。
食べる純炭きよら通信vol.21(2021.4月号)
いつも食べる純炭きよらをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
きよら通信担当のゆっきーが、腎臓病お役立ち情報をお届けします(*^^)v
目次
腎臓を治す薬はないの?
特効薬がないと言われている腎臓病の治療薬ですが、実は開発は着実に進んでいます。
早ければ2021年中にも承認されそうな薬や他の目的で使われている薬でも“腎機能を守る”ことが分かっている薬もあるんです。
もう少し頑張れば、透析を回避できる世の中になるかも知れませんね!
さて、どんな希望の光となる薬があるのか、今月号のきよら通信で見ていきましょう。
期待の新薬1.バルドキソロンメチル
バルドキソロンメチルというこの薬は、まったく新しい切り口で腎機能を回復させる新薬です。
この薬がどんな切り口で効力を発揮するかというと、細胞内物質“Nrf2”を活性化させてくれます。
Nrf2は酸化ストレスや炎症(腎機能悪化の原因)を調節する司令塔のようなたんぱく質なので、活性化すると腎機能が回復すると考えられています。
Nrf2活性化薬は腎臓だけでなく他の臓器に対しても保護的に働き、アルツハイマー病の認知機能改善も期待されています。
何事もなければあと2年以内に承認されるので透析を先延ばしにして飲める日を待ちたいものです。
期待の新薬2.ASK1阻害薬
ASK1阻害薬という種類の薬が、糖尿病性腎症の薬として開発中です。
ASK1とは腎臓が酸化ストレスにさらされた時に細胞死や炎症を引き起こすたんぱく質なのですが、これを抑えることで腎機能の悪化を防げるのではないかと研究開発がすすんでいます。
また、ASK1は組織を繊維化させてしまう事もわかっているので腎臓病のほか、肝臓の病気(非アルコール性の脂肪肝炎)にも効果が期待されています。
糖尿病治療薬がeGFR低下を改善
SGLT2阻害薬は尿中にブドウ糖を捨てて血糖値を下げてくれる薬で、すでに糖尿病治療に広く使われています。
臨床試験にて、当初の想定を上回る結果が得られたため、早期に試験を終了し、2020年12月に慢性腎臓病治療薬として効能・効果追加の申請が終了しているものもあります。
2021年3月時点では糖尿病と慢性心不全の診断がないと処方してもらえませんが、2021年1月に厚生労働省が慢性腎臓病治療薬として優先審査品目に指定したので、糖尿病や心不全がなくてもSGLT2阻害薬が使える日が来るはずです!
※追記2021年7月28日にSGLT2阻害薬フォシーガが慢性腎臓病(CKD)治療薬として承認されることが報じられました。
【参考】小野薬品工業:フォシーガ、2型糖尿病合併の有無に関わらず、日本で初めての慢性腎臓病の治療薬として承認を取得、日本の慢性腎臓病患者さんの治療に大きな進展をもたらす
高血圧治療薬も腎機能低下を抑制
いつもの処方薬の中に血圧を下げる薬(降圧剤)がありませんか?
降圧剤にはレニン・アンジオテンシン系阻害薬やカルシウム拮抗薬、利尿剤など様々な種類がありますが、あなたが糖尿病で尿蛋白が出ている場合、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬という種類の降圧剤を処方されていたら、あなたの主治医は素晴らしい勉強家と言えます。
この薬は沢山ある降圧剤の中ではあまり処方されない薬なのですが、2020年10月、世界一の医学誌に「尿蛋白陽性の2型糖尿病患者にこの薬とレニン・アンジオテンシン系阻害薬の両方を投与すると腎機能低下が抑制できる!」という結果が掲載されました。
(出典:メディカルトリビューン2020年12月2日付記事より)
iPS細胞から腎臓を再生
既に透析に入っている場合、透析から離脱するためには腎移植しか方法がありません。
しかし、iPS細胞を使って腎臓を再生させる研究も着実に進んでおり、動物実験では既に成功の域に達しています。
透析が必要でなくなる日も必ずやってきます!
≪健康コラム≫呼吸が浅くなっていませんか?
あなたは1日何回呼吸をしているかご存知ですか?
実は、人間は1日に2万回も呼吸をしています。
でも、どんな風に呼吸をしているか意識している人は少ないはず。
1日たった5分だけ、質を意識したこんな呼吸法をためしてみてはいかがでしょうか?
1日5分だけ、酸素たっぷり呼吸法のやり方
① | いすに座って背筋を軽く伸ばし、目をとじる |
② | 8秒かけて鼻からゆっくり吐く |
③ | 4秒かけて鼻から吸う |
腹式呼吸か胸式呼吸かは意識しなくてもOK。
横隔膜を大きく上下に動かすようにし、上半身全体が肺(風船)だとイメージしてその風船が大きく膨らむようにゆっくりと呼吸します。
大事なのは「1・2・3・4・・・・」とゆっくり呼吸を数えながら行いましょう。
深い呼吸にはこんなメリットが!
・横隔膜が大きく上下に動くと自律神経が整えられる。
・全身の毛細血管の血流量がアップし血行が良くなる。
・体全身にしっかりと酸素が行き渡る
・脳の疲労が改善されストレスが軽減する
ストレスや自律神経のバランスが乱れていると、腎臓の血流量が下がって腎機能が低下する可能性があります。
毎日の呼吸から腎機能の負担が軽減できれば、儲けものですので、ぜひ試してみて下さい。
オススメの本
もっと詳しく知りたい方は『腰痛がラクになる酸素たっぷり呼吸法』という本を読んでみてください。
(すみません、ダステックでこちらの本は販売しておりませんm(__)m)
本書では腰痛について取り上げられていますが、その他様々な不調を改善するのに深い呼吸は役立ちます。
100歳を超え現役医師として活躍した日野原重明先生も深い呼吸法を実践していたそうです。
『しっかり深い呼吸をして、適度な運動、ストレスをためない、人生を楽しむ』
これが長寿のコツだそうですよ。
実際にためしてみると
実際にゆっきーも5分間実践してみましたが、頭がすっきりして体があったかくなる感覚が!
普段の呼吸が、いかに意識しておらず浅くなっていたかを、たった5分で感じました。
さっそく今から5分だけゆっくり呼吸をしてみませんか?
(2021.4月号として配布したものです)
- この記事を書いた人
- ゆっきー
美味しいものを食べることと、山登りが趣味の”ゆっきー”です。
きよら通信やブログはゆっきーがお届けしています。
また、お電話で商品をご注文のお客様は”ゆっきー”が電話対応させていただくことも。お客様に安心してご購入いただくことを信条としていますので、ご相談から世間話までお気軽にどうぞ♪いつも元気と笑顔がモットーです( *´艸`)
「諦めるのはまだ早い!「慢性腎臓病(CKD)期待の新薬」最新情報をお届けします。」への9 件のフィードバック
[…] 腎臓の治療薬最新情報(通信22・4月号) […]
[…] 純炭粉末公式専門店のお客様にお届けしている「きよら通信」やブログ「慢性腎臓病(CKD)期待の新薬」でも紹介したSGLT2阻害薬が慢性腎臓病(CKD)治療薬として承認されましたね(正確には7月28日に厚生労働省の専門部会が承認を了承した段階なので、正式な製造承認は8月になるらしいです)。 【参考】 慢性腎臓病の治療薬 国内で初めて承認へ -NHK NEWS WEB 2021年1月27日 薬事・食品衛生審議会 医薬品第一部会 議事録(厚生労働省) (7月28日の専門部会議事録は今のところ厚生労働省ホームページにアップされていませんでした) […]
e-GFRが14です。2021/7/10現在、です。長岡の立川綜合病院に通院しています。バルドキソロンメチルという慢性腎臓病の薬は、出してもらえるのでしょうか。バルドキソロンメチルという薬は、どのようにしたら飲めるのでしょうか。
コメントありがとうございます。
2021年7月27日付けで「アルポート症候群」という遺伝性の腎機能障害に限定して、バルドキソロンメチルの製造販売承認申請が行われました。
厚生労働省に申請が行われた段階であり、2021年9月2日現在、承認されたとの情報は見つけられませんでしたが、匿名様がアルポート症候群と診断されていれば数か月以内に処方してもらえるようになると思います。
一方、アルポート症候群以外の慢性腎臓病(CKD)に関しては最終段階の臨床試験が行われている最中ですので、もう少し(数年?)時間がかかりそうです。
参考:アルポート症候群を対象としたバルドキソロンメチル(RTA402)の国内製造販売承認申請のお知らせ —協和キリン
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