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血液検査値を考える ~クレアチニンについて~

みなさまこんにちは!
水曜担当スタッフM子です!happy01

大型台風が各地に被害をもたらしているようですねbearing
被害を受けられた方々,避難中の方々に心よりお見舞い申し上げます。

こちらにも近日中に近づいてくる予定となっており,その影響で本日の金沢は35℃を超える気温となったようです。
この先の強風が心配です…typhoon

さて,今週は血液検査,特に「クレアチニン」という検査項目を考えるマメ知識をご紹介したいと思います。

「クレアチニン(Cre)」は腎機能の指標として用いられる検査項目です。
数値が高くなると,腎臓の機能が低下している…と判断されます。

血清クレアチニンの値から,年齢と性別を考慮して,腎臓のろ過機能を概算し,このくらいの値の方は注意してくださいよ~とか,専門医にかからなきゃいけませんよ~というような目安表がインターネット上でも公開されています。

https://www.jsn.or.jp/jsn_new/iryou/kaiin/free/primers/pdf/CKD-hayami.pdf
(一般社団法人日本腎臓学会 様 HPより)

時々「クレアチニンが腎臓機能を悪くする」と誤解なさる方もいらっしゃるようですが,そういうことではありません。
あくまでも,腎臓のろ過機能の目安として,腎臓からしか排泄されないクレアチニンという物質を指標に使っているということです。

さて,検査数値というと,(特にあまりよくない場合は)ちょっとの数値変動で一喜一憂してしまうことも多いと思いますが,検査数値にも当然誤差範囲というものがあります。

各検査方法等で数値の信頼性は様々に定義されております。

なので,数値が小数点2桁まで示されているからといって,小数点2桁目の値の1の違いで動揺するのは返って体に良くない話だと思います。
「病は気から」と言いますが,最近読んでいた「腸寿」という本などでも,「便秘にはストレスがよくない!でないでないと悩んでいることがより便秘を悪化させる…」という趣旨のことが書かれていました。

癌や認知症,免疫機能等々,心の持ちようが影響すると言われることはた~くさんあるので,必要以上に検査数値について思い悩まないように正しい理解をしたいですね。

クレアチニン値の話に戻りますと,腎臓に不安をお持ちの方は「クレアチニン値をなんとか下げたい!」とお考えだと思います。

もちろん数値自体が下がるのはとても望ましいことですが,ある程度の期間での値の変化率で腎機能の変化を知るということも意味があるそうです。

慢性腎不全の進行抑制薬として知られる「クレメジン®」という石油ピッチ炭でできたお薬の医薬品添付文章には,この医薬品の効果の見方の一つとして次のような指標が説明されています。

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S-Cr 逆数傾斜

血清クレアチニン値の逆数の時間変化は慢性腎不全進行の指標として用いられる。指数関数的に上昇する血清クレアチニンの推移を見るとき,血清クレアチニン値の逆数を時間に対してプロットすると直線関係が得られることから,その傾斜がネフロンの崩壊,つまり腎不全の進行速度の目安となることが知られている。従ってこの値(傾斜の傾き値)が負で大きい場合には腎不全の進行が速く,小さい場合は腎不全の進行は遅いことになる。

小出桂三 他:臨床評価 1987;15(3):527-564
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具体的には,ある期間中の複数の血清クレアチニンの値を「 1 / クレアチニン値 」という逆数にして,時間を横軸,縦軸にこの値をとってプロットします。

140709S-Cre逆数傾斜(table).jpg

140709S-Cre逆数傾斜(モデル図).jpg何もしていない間の変化(上記のプロットした点を結んだ線の傾き)に対して,お薬を飲んだり,タンパク質制限をしたりと何か効果を期待して始めた期間中の変化を比較し,線の傾きが緩やかになっているようであれば,腎機能の低下がゆっくりになっている=抑えられていると判断できるということです。

このグラフはあくまでもモデル的に作ったものですが,最初の1年(12か月,6回検査分)のクレアチニン値でいくと,実線のように腎機能が低下していく恐れがあったけれど,6か月目から腎機能を悪化させないようにいろいろ気を付けてみたら,点線のように傾きが緩やかになってきていて,血清クレアチニンの値は相変わらず増えてはいるけれど,機能の低下の度合は抑えられてきている!とみることができます。

グラフ等はクリックしていただくとより大きい画像がご覧いただけますhappy01
定期的に血液検査などを行っている方で,いろいろ頑張っているのに思ったように数値がよくならない…という方は,例えばクレアチニンの指標でいうとこのようなチェックをすることで,気が付いていないプラス面に気が付くことができるかもしれませんよ!wink

なお,このグラフを作るときは,検査期間の間(横軸の値)を正しい間隔でプロットする必要がありますのでご注意くださいね!

クレアチニンの値は筋肉でエネルギーを必要とする,つまり筋肉に強い負荷がかかった後に一時的に値が上昇する可能性があります。

一時の値だけを見て判断するのはよくないというのはこういう理由もあります。
血液検査の前に激しい運動なさる方は少ないと思いますが…coldsweats01

検査値はできるだけ正しく理解し,過度に心配し過ぎてストレスにしないようご注意くださ~い!happy01

…もちろん,油断し過ぎるのもよくないですがね!coldsweats01

検査結果を適切に理解し,生活に反映させ,健康な日々を長く伸ばしていきたいものですね♪ wink

この記事を書いた人
DF

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